再生の星のアウレール

第27話 タウンズビル軍基地到着

　タウンズビル軍基地では、アレクシスの部下たちがダーグ司令官の身辺を調べている。ダーグ司令官の部屋から帳簿が見つかる。
　アレクシスの部下が調べると各エリアからダーグは徴税を得ていたことが判る。また、ダーグ司令官が市長や自治機構を脅している通話記録が出てくる。
　アレクシスはダーグ司令官に説明を求める。
　「エリアからの徴税は禁止されていますよ。それにこの市長や自治機構との通話は何ですか。」「その帳簿は徴税ではないんだ。各エリアからの感謝なんだよ。」
　「通話はどういうことですか。」「意見の相違があって思わず語気を強めてしまったのだ。反省しているよ。」
ケヴィンがつまらなそうに言う。
　「ただの小物のたかりやろうじゃないか。面白みに欠けるなー」「小僧、たかりとはなんだ。」
　「たかりだろ、エリア長から聞けばすぐにわかることさ。」「なっ・・・」
アレクシスは部下に言う。
　「ダーグ司令官を拘束しろ。」「はっ。」
　「ま、待ってくれ、金は返す。見逃してくれ。」「私はあなたのような人を取り締まるためにいるのですよ。」
ダーグ司令官は拘束されユニオンの独房に入れられる。
　「あとは、どうして自警団に軍の本隊まで出したかですね。」「あれの部下じゃ知れているだろ。」
　「ガントまで出撃しています。」「一度、その自警団を見てみたいな。」
　「明日はエリア２９を調べましょう。」「こっちの方が面白そうだな。」
　「これは仕事ですよ。」「分かっているよ。」
２人は、明日に備えて休むことにする。

　ブルーノたちは、深夜にタウンズビル軍基地に到着する。ブルーノはクルトに聞く。
　「挨拶でもすれば入れてくれるかな。」「歓迎されないでしょうから突破しましょう。」
　「そうなるか。アウレール、ゲートを破壊してくれ。」「分かりましたが、なるべく戦わないようにしようよ。」
　「話し合いに応じてくれることを期待しているよ。」
ワルカは先行してゲートを破壊してブルーノたちが通れるようにする。
　ブルーノたちは抵抗を受けずに基地に侵入する。クルトが無線で呼びかける。
　「エゴン少佐を捕虜にしています。ダーグ司令官を出してください。」「ダーグ司令官は拘束されている。」
クルトは基地からの応答に驚く。
　「誰が基地の責任者ですか。」「フィクサーの管理下に置かれている。」
　「そうですか私たちは攻撃の意思はありません。」
その時、ワルカは２機の人型を察知する。アウレールがブルーノに言う。
　「ロボットが２機動き始めました。」「それはフィクサーのマグニです。戦ってはいけません。」
クルトがアウレールに言う。アレクシスとケヴィンはゲート破壊音がするとすぐに起き上がり、マグニに乗り込む。
　マグニが起動すると白い人型がスクリーンに映し出される。ケヴィンが嬉しそうに言う。
　「ずいぶん美人さんだな。」「あれは、フレイムランドのフレームシリーズですね。戦いは避けた方が良ですね。」
　「何言っている。不法侵入者だ。捕まえるぞ。」
ケヴィンはワルカに向かって行く。マグニには機関砲ではなくビームライフルが装備されている。ケヴィンはワルカの足を狙って撃つ。
　アウレールは、マグニがライフルで狙いをつけたので盾の防御スクリーンを展開する。ライフルのエネルギーは防御スクリーンにはじかれる。アウレールは無線で呼びかける。
　「戦う気はありません。止まってください。」「何を甘いことを言っている。死にたいのか。」
ケヴィンのマグニは止まらず、そのままショルダータックルを仕掛ける。アウレールはワルカを半歩後退させ、盾でタックルをさばいた瞬間、右手でマグニの頭を掴む。
　マグニは頭を引きちぎられながら前のめりに倒れる。アレクシスは、片手でマグニの頭を引きちぎるワルカのパワーに驚く。
　ユニオンからはガントが４機発進する。