勇者がアレなので小悪党なおじさんが女に転生されられました

ぽとりひょん

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第9章 魔王ミーム

第25話 アニタ復活

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 俺は危険を察知して、俺とアニタの周りにウインドシールドを張る。それもただのウインドシールドではない。リミッターの外れた俺が張った強力なものである。
 ミームの炎の渦に十分耐えている。俺はアニタをジェネレイトで治療しながら、感覚でミームの魔力の動きを感じ取る。ミームは再び炎の渦を作りだそうとしている。
 だが、今度は規模が違う巨大な炎を圧縮したような強力な炎の渦である。これを受ければウインドシールドの防御もひとたまりもないだろう。
 俺はミームの炎の渦の中にウオーターボールを発現させる。ウオーターボールは超高熱の炎の渦の中で瞬間的に気化して水蒸気爆発を起こす。
 ミームは爆発に巻き込まれ両手がちぎれ飛び、全身に超高温の炎をに巻かれながらはじけ飛び、城の基部の岩にめり込む。ミームはやけどの痛みに耐えながら岩から体を引きはがす。
 全身が焼けただれて、髪は燃え尽き、美少女だった面影は無くなっている。
 「アニエス、やってくれたな。この様な屈辱は初めてだぞ。」
ミームの怒りが頂点に達する。体は急速に再生して、焼けただれた皮膚が剥がれ落ちていく、髪も見る間に生えそろう。ミームは再生が終わると全裸のまま両手に電気を集めて雷撃の準備に入る。
 ナツキが剣に炎をまとわせて、ミームに切りかかる。ミームがナツキに言う。
 「男のお前は全裸の美少女を切るの。」「君はアニタにひどいことをした。許せないよ。」
ナツキは剣を振り下ろすがかわされる。さらに小手を狙って右手を跳ね飛ばす。ミームがナツキにささやく。
 「仲間を裏切れば、我の体はお前のものじゃ。どうじゃ。」「残念だけど。お断りだ。」
ミームは右手を再生してナツキと距離を取らながら言う。
 「残念じゃ。楽しめそうだったのにのう。」
俺はジェネレイトでアニタのキズを塞ぐ。
 「アニタ、起きて。」「アニエス様、不覚を取りました。」
 「まだ戦えるわね。」「もちろんです。」
アニタは起き上がると闘志をみなぎらせる。俺はミームを睨みつける。ミームはナツキの相手をしていたが俺の方を見て笑う。俺の横にいたアニタが白い影となって消える。
 ミームの後ろに姿を現すと背中から心臓を串刺しにする。
 「お返しよ。ナツキ、首をはねて。」「おう。」
ナツキはアニタに言われるままミームの首をはねる。アニタは剣を抜くとミームの両腕両足を切り落とす。
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