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第8章 魔獣を操る者
第20話 キルビス王
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国境を越えて進むとキルビス王国の騎士団と遭遇する。彼らは俺たちに声をかける。
「見かけない装備をしているが、どこの者か?」「我々はエマール王国のカロリーネ王女一行です。通していただきたい。」
「国境の砦で通行証を受け取ったはず。見せていただきたい。」「通行証はありません。」
キルビス王国の騎士団は不審に思ったのか。1人馬を走らせて離れていく。そして、騎士は語気を強めて言う。
「砦をどうやって通って来た。」「話が通らなかったので力づくで通って来た。」
「何、侵入者か。捕縛しろ。」
騎士たちが向かってくる。カロリーネが指示を出す。
「ナツキ様、アニタ様、アヒム様お願いします。」「はっ。」
ナツキとアニタの姿が消える。アヒムは俺たちの前に立つ。突然、キルビス王国の騎士たちが落馬し始める。ナツキとアニタが突っ込んだのだ。1騎、ナツキとアニタの攻撃をすり抜け向かってくる。
アヒムが剣を鞘を抜かずに使って騎士とすれ違いざまに剣と斜めに振り下ろす。騎士は剣を打ち込まれた勢いで落馬する。騎士の鎧は胸の部分が凹んでいた。
キルビス王国の騎士たちは数十秒で皆地面に倒れている。カロリーネが騎士たちに言う。
「ルーマ王国まで急ぎますのでこれで失礼します。」
騎士たちは思う。アレは化け物だ。国が亡ぶぞ。
俺たちはそれから騎士たちとの戦闘もなく旅を続けるが、見張りが着くようになる。騎馬が俺たちの前方にいて俺たちが近づくと距離を取りながら見ているのである。
3日後、俺たちの進む先に500騎ほどの騎士が待ち構えていた。アヒムがカロリーネに聞く。
「どうしますか。迂回しますか。」「直進します。この程度の数障害にもならないでしょ。」「では、まっすぐ行きますよ。」
俺たちは皆平然としている。これまでの戦いと比べたら訓練にもならないだろ。しかし、相手は緊張して固まっている。
俺たちがそろそろ兵たちが動き出すだろうと思っていたら、中央の最前列の兵が白旗を上げた。同時に兵は剣を手放す。降伏するようだ。白旗を持った兵か言う。
「私たちは降伏します。なにとぞ民衆に対しての虐殺だけはやめてください。」「これはキルビス王の決断ですか。」
「はい、そうです。」「何か誤解があるようですね。では、和平と国交を定めましょう。」
「は!」「ですから戦争をしているわけではありませんよ。」
それを聞いて兵たちの腰が砕ける。俺たちは王宮に案内されて歓迎を受ける。キルビス王は俺たちに言う。
「私は、エマール王国の天使と悪魔が攻めてきたと思い。滅ぼされると考えましたぞ。」「エマール王国の天使と悪魔ならこちらにいますわ。」
俺とアニタが前に出る。それだけでキルビス王は後ずさる。俺たちはキルビス王に通過する訳を説明する。するとキルビス王は言う。
「次はハイドランド帝国に行くのですか。」「はい、そうなります。ラカルト語圏最大の国家で軍事力も最強を誇っていると聞いています。」
「そうです。周りの国を併合して国力を高めています。我が国もいつ攻められるかわかりません。」「私たちは通るだけですから。」
「それは難しいと思います。皇帝のアリュード四世は好色家です。あなた方を逃すはずはありません。」「ナツキ様、次の国の皇帝は私たち女性陣を拉致するかもしれませんよ。」
「それは許せません。俺が切り捨てます。」
ナツキはアリュード四世に怒りを感じる。キルビス王はわざと皇帝の話をしたのだろう。俺たちが皇帝を倒しても、捕まってもキルビス王は腹が痛まないからだ。
「見かけない装備をしているが、どこの者か?」「我々はエマール王国のカロリーネ王女一行です。通していただきたい。」
「国境の砦で通行証を受け取ったはず。見せていただきたい。」「通行証はありません。」
キルビス王国の騎士団は不審に思ったのか。1人馬を走らせて離れていく。そして、騎士は語気を強めて言う。
「砦をどうやって通って来た。」「話が通らなかったので力づくで通って来た。」
「何、侵入者か。捕縛しろ。」
騎士たちが向かってくる。カロリーネが指示を出す。
「ナツキ様、アニタ様、アヒム様お願いします。」「はっ。」
ナツキとアニタの姿が消える。アヒムは俺たちの前に立つ。突然、キルビス王国の騎士たちが落馬し始める。ナツキとアニタが突っ込んだのだ。1騎、ナツキとアニタの攻撃をすり抜け向かってくる。
アヒムが剣を鞘を抜かずに使って騎士とすれ違いざまに剣と斜めに振り下ろす。騎士は剣を打ち込まれた勢いで落馬する。騎士の鎧は胸の部分が凹んでいた。
キルビス王国の騎士たちは数十秒で皆地面に倒れている。カロリーネが騎士たちに言う。
「ルーマ王国まで急ぎますのでこれで失礼します。」
騎士たちは思う。アレは化け物だ。国が亡ぶぞ。
俺たちはそれから騎士たちとの戦闘もなく旅を続けるが、見張りが着くようになる。騎馬が俺たちの前方にいて俺たちが近づくと距離を取りながら見ているのである。
3日後、俺たちの進む先に500騎ほどの騎士が待ち構えていた。アヒムがカロリーネに聞く。
「どうしますか。迂回しますか。」「直進します。この程度の数障害にもならないでしょ。」「では、まっすぐ行きますよ。」
俺たちは皆平然としている。これまでの戦いと比べたら訓練にもならないだろ。しかし、相手は緊張して固まっている。
俺たちがそろそろ兵たちが動き出すだろうと思っていたら、中央の最前列の兵が白旗を上げた。同時に兵は剣を手放す。降伏するようだ。白旗を持った兵か言う。
「私たちは降伏します。なにとぞ民衆に対しての虐殺だけはやめてください。」「これはキルビス王の決断ですか。」
「はい、そうです。」「何か誤解があるようですね。では、和平と国交を定めましょう。」
「は!」「ですから戦争をしているわけではありませんよ。」
それを聞いて兵たちの腰が砕ける。俺たちは王宮に案内されて歓迎を受ける。キルビス王は俺たちに言う。
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「次はハイドランド帝国に行くのですか。」「はい、そうなります。ラカルト語圏最大の国家で軍事力も最強を誇っていると聞いています。」
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