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第7章 王都への帰還
第9話 初戦
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サヴォア伯爵とヴォーデモン男爵は軍を丘へ進める。カロリーネは、配置についている軍にそのまま防御に徹するように指示を出す。
俺とアニタは、カロリーネに前面へ向かってくる敵兵を無力化するように指示を出す。アニタがカロリーネに質問する。
「敵兵を切ってもよろしいですか。」「控えてください。彼らは我が国の兵です。犠牲にすることは避けたいのです。」「分かりました。」
アネットとローズ、ポールは本陣に控えて敵の動き次第で行動することになる。カロリーネは軍どおしの衝突をなるべく回避したいようだ。
俺とアニタは丘の中腹まで降りて国王軍を待つ。アニタは嬉しそうに俺に言う。
「2人で戦うのは久ぶりですね。今日は木剣を持ってくればよかったです。」「アニタ、期待しているわよ。私はウォーターボールで敵を溺れさせるからあとはお願い。」「はい。」
国王軍は正面から来る。完全に力押しをするつもりである。俺は空中に無数のウォーターボールを作りだし敵兵の顔へ飛ばす。ウォーターボールは敵兵の顔に張り付き呼吸できなくする。
敵兵が動きを止めてバタバタと倒れていく。そこへアニタが白い影となって敵軍に切り込む。もちろん剣は鞘に納めたままだある。アニタは敵の前衛を突破してヴォーデモン男爵の軍とぶつかる。
俺は前衛の敵兵をウォーターボールで倒していく。国王軍の前衛は総崩れになり、進軍は止まる。さらにヴォーデモン男爵の軍は、アニタのために混乱している。
ヴォーデモン男爵は側近に状況を聞く。
「何が起こっている。なぜ軍は前進しない。」「アニエス嬢が魔法で前衛の兵を倒しています。わが軍は白い悪魔に切り込まれて混乱しています。」
「たった2人の小娘にやられているのか。」「魔法士をアニエス嬢に差し向けていますが攻撃が届いていません。」
俺はウォーターボールで攻撃するとともにウインドシールドで防御している。並みの魔法士では俺の防御を突破することは無理だ。
それと同時に左翼で騒ぎが起き、騒ぎはサヴォア伯爵の軍に向かっている。
旧リッシュ子爵領の管理を任せた騎士たちが一斉に反旗を翻す。
「我らはカロリーネ王女に忠誠を誓うぞ。リヒャルト王に正義はない。我々に続けー」
突然のことに騎士たちは驚くが多くの騎士たちが彼らに続く。彼らはサヴォア伯爵の軍の横っ腹に食いつく。サヴォア伯爵の軍は左翼の軍に襲われる形になる。
サヴォア伯爵は反逆した騎士たちを忌々し気に睨みつけながら言う。
「リヒャルト様は、よほど人望がないようだ。戦にならん。引き上げるぞ。」
サヴォア伯爵は軍を引き揚げ始める。ヴォーデモン男爵の側近が報告する。
「サヴォア様の軍が引き上げるようです。このままだと孤立します。」「バスラー男爵に撤退の報告を擦ろ。我々も撤退するぞ。」
国王軍が引き揚げた後には、俺とアニタが気絶させた兵が転がり、騎士たちの戦ったところでは、血まみれの死体が転がり、負傷者がうめき声をあげている。
騎士たちが俺の所に来て言う。
「我々はカロリーネ王女に忠誠を誓います。王女に会わせてください。」「分かりました。」
俺は彼らをカロリーネに引き合わせる。すると彼らは片膝をつきカロリーネに誓う。
「我々の命はカロリーネ王女のためにあります。」「今日は良く働いてくださいました。今は傷を癒してください。」
カロリーネは、彼らを今回の戦闘の捕虜と共に後方へ送った。彼らは敵軍にいたので演技の恐れがあるため、近くに置いておけなかったのだ。
俺とアニタは、カロリーネに前面へ向かってくる敵兵を無力化するように指示を出す。アニタがカロリーネに質問する。
「敵兵を切ってもよろしいですか。」「控えてください。彼らは我が国の兵です。犠牲にすることは避けたいのです。」「分かりました。」
アネットとローズ、ポールは本陣に控えて敵の動き次第で行動することになる。カロリーネは軍どおしの衝突をなるべく回避したいようだ。
俺とアニタは丘の中腹まで降りて国王軍を待つ。アニタは嬉しそうに俺に言う。
「2人で戦うのは久ぶりですね。今日は木剣を持ってくればよかったです。」「アニタ、期待しているわよ。私はウォーターボールで敵を溺れさせるからあとはお願い。」「はい。」
国王軍は正面から来る。完全に力押しをするつもりである。俺は空中に無数のウォーターボールを作りだし敵兵の顔へ飛ばす。ウォーターボールは敵兵の顔に張り付き呼吸できなくする。
敵兵が動きを止めてバタバタと倒れていく。そこへアニタが白い影となって敵軍に切り込む。もちろん剣は鞘に納めたままだある。アニタは敵の前衛を突破してヴォーデモン男爵の軍とぶつかる。
俺は前衛の敵兵をウォーターボールで倒していく。国王軍の前衛は総崩れになり、進軍は止まる。さらにヴォーデモン男爵の軍は、アニタのために混乱している。
ヴォーデモン男爵は側近に状況を聞く。
「何が起こっている。なぜ軍は前進しない。」「アニエス嬢が魔法で前衛の兵を倒しています。わが軍は白い悪魔に切り込まれて混乱しています。」
「たった2人の小娘にやられているのか。」「魔法士をアニエス嬢に差し向けていますが攻撃が届いていません。」
俺はウォーターボールで攻撃するとともにウインドシールドで防御している。並みの魔法士では俺の防御を突破することは無理だ。
それと同時に左翼で騒ぎが起き、騒ぎはサヴォア伯爵の軍に向かっている。
旧リッシュ子爵領の管理を任せた騎士たちが一斉に反旗を翻す。
「我らはカロリーネ王女に忠誠を誓うぞ。リヒャルト王に正義はない。我々に続けー」
突然のことに騎士たちは驚くが多くの騎士たちが彼らに続く。彼らはサヴォア伯爵の軍の横っ腹に食いつく。サヴォア伯爵の軍は左翼の軍に襲われる形になる。
サヴォア伯爵は反逆した騎士たちを忌々し気に睨みつけながら言う。
「リヒャルト様は、よほど人望がないようだ。戦にならん。引き上げるぞ。」
サヴォア伯爵は軍を引き揚げ始める。ヴォーデモン男爵の側近が報告する。
「サヴォア様の軍が引き上げるようです。このままだと孤立します。」「バスラー男爵に撤退の報告を擦ろ。我々も撤退するぞ。」
国王軍が引き揚げた後には、俺とアニタが気絶させた兵が転がり、騎士たちの戦ったところでは、血まみれの死体が転がり、負傷者がうめき声をあげている。
騎士たちが俺の所に来て言う。
「我々はカロリーネ王女に忠誠を誓います。王女に会わせてください。」「分かりました。」
俺は彼らをカロリーネに引き合わせる。すると彼らは片膝をつきカロリーネに誓う。
「我々の命はカロリーネ王女のためにあります。」「今日は良く働いてくださいました。今は傷を癒してください。」
カロリーネは、彼らを今回の戦闘の捕虜と共に後方へ送った。彼らは敵軍にいたので演技の恐れがあるため、近くに置いておけなかったのだ。
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