勇者がアレなので小悪党なおじさんが女に転生されられました

ぽとりひょん

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第6章 逃亡の旅

第15話 魔獣の情報

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 俺たちは1カ月ほど何の情報もなく、屋敷で訓練をして過ごす。俺とアネットは、ローズが新しい魔法を作りだしたようにいろいろと試すが成果はない。
 俺たちは少し行き詰まりかけていた。その時、アルベルトから魔獣の情報が来る。
 今は王家家の管轄になっている旧リッシュ子爵領でワーウルフの群れが出没するというのだ。情報は新しくまだ冒険者ギルドに依頼は回っていない。
 アルベルドは俺たちにワーウルフの群れを退治させることで冒険者に払う依頼料を浮かせようと考えているのだろう。しかし、貴重な実戦経験を積む異界であり、彼の思惑に乗ることにする。
 近衛騎士たちは実戦に緊張を隠せないでいる。ナツキは久々の外出に浮かれている。どうせ、女の子と出会うチャンスがあると思っているのだろう。俺はカロリーネに留守番するように頼む。
 「カロリーネ様、今回は魔獣の群れと戦いになります。危険ですので屋敷でお待ちください。」「いいえ、私はナツキ様について行きます。」
 「それではカロリーネ様の安全が確保できません。」「アニエス様、私も戦う覚悟はできています。それに執事がついています。」
 「確かにセバスチャンは優秀です・・・」「私は執事のスコイルです。」
カロリーネの執事は突然現れ、名前の誤りを指摘する。
 「そのスコイルが有能でも魔獣から守れるとは限りません。」「アニエス様、このスコイルはカロリーネ様を守り抜いて見せます。」
俺はカロリーネと執事のスコイルに押し切られる形で同行を認めることになる。カロリーネは俺に言う。
 「これは、アニエス様、アネット様、アニタ嬢の身の安全のためでもあります。」「ナツキですか。」
 「そうです。ナツキ様は私以外の女性に接していません。あなた方に何をするかわかりませんよ。」「確かにそうですね。アレの女に対する執念は計り知れません。」
 「今のナツキ様は危険ですわ。」「分かりました。ナツキのことはお願いします。」
俺はカロリーネがナツキの本性を知ってなお、結婚しようとする気持ちがわからない。
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