169 / 303
第5章 勇者一行
第23話 巨大火災旋風
しおりを挟む
アドラは渦の中心にいて外からの攻撃は竜巻の烈風がはじいてしまう。俺は心が怒りで満ちていたが冷静でいる。
アニタを殺されかけ、仲間は生き埋めになっている状況で冷静でいるのは、俺の心が冷たいのかもしれない。
俺は人として失格なのかもしれないが、今はアドラを殺すことが出来ればいい。アドラを攻撃する手段を考え続ける。
竜巻は威力を増して俺とアニタに迫ってきている。俺はあることを思いつき、実こうすることにする。
マグマウォールを竜巻の中心の地面に展開する。そして、温度を可能な限り上げていく。
すると竜巻に炎が混じり始め、炎の竜巻、巨大な火災旋風となる。アドラは炎に巻かれる。
「きさま、何をした。」
アドラは焦りの声を出し、竜巻を消そうとする。しかし、火災旋風は地面の高熱による上昇気流で、すでにアドラの手を離れている。
アドラは高温の檻にとじ込まれる。俺たちは火災旋風の飲み込まれそうになり、ウインドシールドとクレイウォールをドーム状に展開して地面に伏せる。
「なぜ、風が私の言うことを聞かない。たすけ・・」
アドラは高温の檻の中で焼かれて消えていく。俺は魔力探知でアドラの気配が小さくなっていき、消滅したことを確認する。
あとは火災旋風が収まることを待つだけだ。高温のためかなり熱い。密閉空間のため酸素が薄くなってきている。
おれはジェネレイトを応用して二酸化炭素から酸素を作りだす。どのくらい時間が経っただろうか。外が静かになる。俺はクレイウォールのドームから殻を破るように外に出る。
ラキ村だったところは灰燼に帰していた。これでは生き物はいないだろう。俺はアニタに声をかける。
「大丈夫、立てる。」「はい、アニエス様のおかげです。みんなは大丈夫ですか。」
「分からないわ。地下室は陥没しています。」「きっと、生きています。」
俺とアニタは地下室のあった所へ向かってゆっくり歩いて行く。すると「ばこっ」と音を立てて地下室のあったところから石や土が噴出する。
「死ぬかと思ったぜ。」
アヒムの声が聞こえる。カスパーが地面に這い出して来る。アニタが嬉しそうに言う。
「やっぱり生きていましたよ。」「しぶといわね。」
全員が外に出てくる。彼らは、魔法士が協力してウインドシールドを多重に展開して土砂の中を生き延びたのだった。
ローズが俺に質問する。
「疾風のアドラの気配が消えているけどアニーが倒したの。」「はい。みんなの分を返しておきました。」
「それで聖剣はどうなったの。」「あっ、それは・・・分かりません。」
「みんな、聖剣を探すわよ。
アダムが言う。
「こんな状態で聖剣無事ですかね。」
ローズがアダムを睨む。聖剣の入った箱は変わり果てた状態で見つかる。高熱で溶けている。ローズは仕方なくウインドカッターで箱を切る。
中から鞘に収まった剣が出てくるが鞘が熱で溶けている。ナツキとアヒムたちが無理やり鞘から剣を引き抜くと剣は無事だった。
これで聖剣を手にすることが出来たが村が1つ消滅してしまった。ローズは、カールハインツにラキ村のことを報告するため。俺たちと別れる。
俺たちは聖剣の鞘を作るため、王都に戻ることにする。
アニタを殺されかけ、仲間は生き埋めになっている状況で冷静でいるのは、俺の心が冷たいのかもしれない。
俺は人として失格なのかもしれないが、今はアドラを殺すことが出来ればいい。アドラを攻撃する手段を考え続ける。
竜巻は威力を増して俺とアニタに迫ってきている。俺はあることを思いつき、実こうすることにする。
マグマウォールを竜巻の中心の地面に展開する。そして、温度を可能な限り上げていく。
すると竜巻に炎が混じり始め、炎の竜巻、巨大な火災旋風となる。アドラは炎に巻かれる。
「きさま、何をした。」
アドラは焦りの声を出し、竜巻を消そうとする。しかし、火災旋風は地面の高熱による上昇気流で、すでにアドラの手を離れている。
アドラは高温の檻にとじ込まれる。俺たちは火災旋風の飲み込まれそうになり、ウインドシールドとクレイウォールをドーム状に展開して地面に伏せる。
「なぜ、風が私の言うことを聞かない。たすけ・・」
アドラは高温の檻の中で焼かれて消えていく。俺は魔力探知でアドラの気配が小さくなっていき、消滅したことを確認する。
あとは火災旋風が収まることを待つだけだ。高温のためかなり熱い。密閉空間のため酸素が薄くなってきている。
おれはジェネレイトを応用して二酸化炭素から酸素を作りだす。どのくらい時間が経っただろうか。外が静かになる。俺はクレイウォールのドームから殻を破るように外に出る。
ラキ村だったところは灰燼に帰していた。これでは生き物はいないだろう。俺はアニタに声をかける。
「大丈夫、立てる。」「はい、アニエス様のおかげです。みんなは大丈夫ですか。」
「分からないわ。地下室は陥没しています。」「きっと、生きています。」
俺とアニタは地下室のあった所へ向かってゆっくり歩いて行く。すると「ばこっ」と音を立てて地下室のあったところから石や土が噴出する。
「死ぬかと思ったぜ。」
アヒムの声が聞こえる。カスパーが地面に這い出して来る。アニタが嬉しそうに言う。
「やっぱり生きていましたよ。」「しぶといわね。」
全員が外に出てくる。彼らは、魔法士が協力してウインドシールドを多重に展開して土砂の中を生き延びたのだった。
ローズが俺に質問する。
「疾風のアドラの気配が消えているけどアニーが倒したの。」「はい。みんなの分を返しておきました。」
「それで聖剣はどうなったの。」「あっ、それは・・・分かりません。」
「みんな、聖剣を探すわよ。
アダムが言う。
「こんな状態で聖剣無事ですかね。」
ローズがアダムを睨む。聖剣の入った箱は変わり果てた状態で見つかる。高熱で溶けている。ローズは仕方なくウインドカッターで箱を切る。
中から鞘に収まった剣が出てくるが鞘が熱で溶けている。ナツキとアヒムたちが無理やり鞘から剣を引き抜くと剣は無事だった。
これで聖剣を手にすることが出来たが村が1つ消滅してしまった。ローズは、カールハインツにラキ村のことを報告するため。俺たちと別れる。
俺たちは聖剣の鞘を作るため、王都に戻ることにする。
1
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる