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第2章 上級魔法士
第30話 上級魔法士の筆記試験
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筆記試験は、中級魔法士試験と同じく王宮の隣にある魔法士学校で行われる。
昨年、試験が中止されたため、今年は受験者が多いらしい。俺とアニタが魔法士学校に入るとアネットが話しかけてくる。
彼女アネット・フォン・モンレルラン12歳は中級魔法士試験の時、勝ち抜き戦で戦った相手である。
「アニエス様、お久しぶりです。試験に向けて努力をしてきましたか。」「はい、2年前より腕を上げていますわ。」
「良かったわ。天使と呼ばれて惚けていないか心配していましたの。」「私はかわいいのだから天使と呼ばれても仕方ありませんわ。」
「私は上級魔法士に受かりますから、あなたも頑張ってくださいね。」「ありがとうございます。」
「今日は家庭教師はいないのですね。」「ローズ様は宮廷魔法士になりました。」
「えっ、宮廷魔法士ですか。私も目指しているのです。」「そうですか。私も宮廷魔法士を目指していますわ。」
「では、私たちはライバルになりますね。そちらの獣人の方を紹介していただけますか。」「私の従者のアニタ・パレスです。」
「まあ、こんなにかわいいのに白い悪魔と呼ばれているのですか。」「剣の腕が立ちますし、拳法も使えます。」
「すごいのですね。」
アネットは俺たちに詳しい、俺を相当意識しているのだろう。そこへ3人組の男子が声をかけてくる。
「君たちかわいいね。筆記試験が終わったら付き合わないかい。」「済まないね。彼女たちは僕の連れなんだ。」
3人組の男子はしぶしぶ去って行く。アネットが礼を言う。
「ポール・トレイユ君、助かったわ。」「ポールでいいよ。覚えてくれていたんだね。」
「ええ、対戦相手でしたから。」「それじゃ、これで。」
ポールは去って行く。俺とアネットは一緒に筆記試験会場に入る。アニタは廊下で待つことになる。
俺は自分の席を探すが、またしても男子の熱い視線を浴びる。今回は席に着いても話しかけてくる男子はいない。
それだけ試験に集中しているのだろう。例年、筆記試験の合格率は1割くらいだ。そして上級魔法士に慣れるのは1人いればよい方でいない年が多いそうだ。
上級魔法士が十数人しかいないのも試験の合格者が極めて少ないためである。
今回87人が筆記試験を受ける。試験が始まり、俺は問題を解いていく、試験は幅広い知識を必要としている。さらに応用問題は魔法の実技をいろいろと試していないと答えられない内容になっている。
俺はとりあえず、全問答えることが出来た。試験が終わるとアネットが話しかけてくる。
「どお、試験はできた。」「一応はできたわ。」
「それならいいわ。アニタも連れて食事に行きましょ。」「誘ってくれるの。ありがとう。」
アネットのお誘いはありがたい。また男子に囲まれるのは嫌なのだ。
昨年、試験が中止されたため、今年は受験者が多いらしい。俺とアニタが魔法士学校に入るとアネットが話しかけてくる。
彼女アネット・フォン・モンレルラン12歳は中級魔法士試験の時、勝ち抜き戦で戦った相手である。
「アニエス様、お久しぶりです。試験に向けて努力をしてきましたか。」「はい、2年前より腕を上げていますわ。」
「良かったわ。天使と呼ばれて惚けていないか心配していましたの。」「私はかわいいのだから天使と呼ばれても仕方ありませんわ。」
「私は上級魔法士に受かりますから、あなたも頑張ってくださいね。」「ありがとうございます。」
「今日は家庭教師はいないのですね。」「ローズ様は宮廷魔法士になりました。」
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「まあ、こんなにかわいいのに白い悪魔と呼ばれているのですか。」「剣の腕が立ちますし、拳法も使えます。」
「すごいのですね。」
アネットは俺たちに詳しい、俺を相当意識しているのだろう。そこへ3人組の男子が声をかけてくる。
「君たちかわいいね。筆記試験が終わったら付き合わないかい。」「済まないね。彼女たちは僕の連れなんだ。」
3人組の男子はしぶしぶ去って行く。アネットが礼を言う。
「ポール・トレイユ君、助かったわ。」「ポールでいいよ。覚えてくれていたんだね。」
「ええ、対戦相手でしたから。」「それじゃ、これで。」
ポールは去って行く。俺とアネットは一緒に筆記試験会場に入る。アニタは廊下で待つことになる。
俺は自分の席を探すが、またしても男子の熱い視線を浴びる。今回は席に着いても話しかけてくる男子はいない。
それだけ試験に集中しているのだろう。例年、筆記試験の合格率は1割くらいだ。そして上級魔法士に慣れるのは1人いればよい方でいない年が多いそうだ。
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「それならいいわ。アニタも連れて食事に行きましょ。」「誘ってくれるの。ありがとう。」
アネットのお誘いはありがたい。また男子に囲まれるのは嫌なのだ。
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