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第2章 上級魔法士
第25話 王都へ出発
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俺が7歳、アニタが8歳になり、夏が終わり、上級魔導士試験の時が来る。父が俺に言う。
「お前はボドリヤール家の誇りだよ。試験に合格して帰って来る日を待っているよ。」「お父様、長期間出かけるのではないですよ。」
「そうだがアニエスがいないと寂しいだろ。」「宮廷魔法士になったら王都に住むことになるのですよ。」
「私は上級魔法士になるだけで十分だと思うぞ。」「私は目標を立てたのですから応援してください。」
「そうだが、ずうっとここにいていいのだからね。」「馬車が来たので行ってきます。」
涙目の父を残して、俺とアニタは馬車に乗り込む。屋敷の外ではベンたちや街の人々が見送りに来ている。俺とアニタは手を振って見送りに答える。
街の門を出るとのどかな草原が広がっている。途中、村を通るが昨年の飢饉を無事に乗り越えたようだ。道は森林の中を通る。
前回通った時は、野盗をやっていた「アニエス様をあがめ隊」の面々に出会ったのだ。アニタにこの話をすると彼女は野盗が出てこないか期待をする。
野盗は出なかったが、ホーンボーアに出くわしたのでアニタが一撃でホーンボーアの首を落として仕留める。
こうして、バレーヌ伯領へ入るバレーヌ伯の街へ行く途中、村を通るが活気がなく、中には餓死者が放置されている村もある。飢饉の被害は深刻なようである。
これは街の方も酷いことになっていると覚悟する。街の門で兵に止められる。アニタが馬車から降りる。
「こちらはアニエス・ド・ボドリヤール様の馬車です。」「獣人が従者をしているのか。」「待て、アニエス様とアニタ嬢だ。」「では、天使と悪魔か。」「有名だろ。」
「何か問題ありますか。」
アニタが目を細める。まだ8歳だが大人を威圧する迫力がある。
「いいえ、歓迎します。お通りください。」「ありがとうございます。」
アニタは馬車に戻る。彼女は少し機嫌が悪い。
「どうしたの。何かありましたか。」「天使と悪魔と言われました。」
「アニタはかわいいのにひどいわよね。」「アニエス様がかわいすぎるからです。」
彼女はむくれる。白い髪に白い肌、ルビーのような目をしている彼女は美少女なのであるが、俺と一緒にいるため剣の強さばかりが強調されている。
俺の場合、チャームが働いているので男の目は俺にひきつけられてしまうのだ。
「お前はボドリヤール家の誇りだよ。試験に合格して帰って来る日を待っているよ。」「お父様、長期間出かけるのではないですよ。」
「そうだがアニエスがいないと寂しいだろ。」「宮廷魔法士になったら王都に住むことになるのですよ。」
「私は上級魔法士になるだけで十分だと思うぞ。」「私は目標を立てたのですから応援してください。」
「そうだが、ずうっとここにいていいのだからね。」「馬車が来たので行ってきます。」
涙目の父を残して、俺とアニタは馬車に乗り込む。屋敷の外ではベンたちや街の人々が見送りに来ている。俺とアニタは手を振って見送りに答える。
街の門を出るとのどかな草原が広がっている。途中、村を通るが昨年の飢饉を無事に乗り越えたようだ。道は森林の中を通る。
前回通った時は、野盗をやっていた「アニエス様をあがめ隊」の面々に出会ったのだ。アニタにこの話をすると彼女は野盗が出てこないか期待をする。
野盗は出なかったが、ホーンボーアに出くわしたのでアニタが一撃でホーンボーアの首を落として仕留める。
こうして、バレーヌ伯領へ入るバレーヌ伯の街へ行く途中、村を通るが活気がなく、中には餓死者が放置されている村もある。飢饉の被害は深刻なようである。
これは街の方も酷いことになっていると覚悟する。街の門で兵に止められる。アニタが馬車から降りる。
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「何か問題ありますか。」
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「いいえ、歓迎します。お通りください。」「ありがとうございます。」
アニタは馬車に戻る。彼女は少し機嫌が悪い。
「どうしたの。何かありましたか。」「天使と悪魔と言われました。」
「アニタはかわいいのにひどいわよね。」「アニエス様がかわいすぎるからです。」
彼女はむくれる。白い髪に白い肌、ルビーのような目をしている彼女は美少女なのであるが、俺と一緒にいるため剣の強さばかりが強調されている。
俺の場合、チャームが働いているので男の目は俺にひきつけられてしまうのだ。
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