勇者がアレなので小悪党なおじさんが女に転生されられました

ぽとりひょん

文字の大きさ
上 下
26 / 303
第1章 魔法士

第26話 バラのペンダント

しおりを挟む
 俺たちは喫茶店を出ると表通りを歩く、そして宝石店に入る。ローズは目を輝かせる。う~ん、異世界でも女性は宝石が好きらしい。
 彼女はペンダントを見ている。俺がプラチナでバラの花弁を模し中央にルビーがはめ込まれたペンダントトップの付いているペンダントを買ってローズにプレゼントする。
 赤いバラの花ことばは「あなたを愛す」だ。花言葉に気づいて俺と結婚してほしい。ローズは驚いて言う・
 「アニー、こんな高価なものはいただけません。」「私の気持ちを受け取ってください。」
 「甘えんぼさんね。」「えっ。」
ここは異世界だった。花言葉が同じなわけがない。どんな花言葉なんだ。
 「あの、お姉さま、私甘えていますか。」「赤いボラの花言葉は、私を愛してくださいよ。」
 「私、あなたを愛すだと思っていました。」「どちらにしろ、アニーは私が大好きなのね。」
 「はい、愛してます。」「その言葉は大人になるまで取っておきなさい。きっと素敵な男の人が現れるわ。」
 「私はお姉さまがいいんです。」
俺は男と恋仲になるなどまっぴらごめんである。
 「分かったわ、これはありがたくいただくことにします。アニー、ありがとう。」「うれしいです。」
この日からローズはバラのペンダントを付けることになる。しかし、彼女が俺の気持ちに気づく日は遠そうだ。やはり男に生まれ変わりたかった。
 俺は気を取り直して、ローズと表通りを歩く。そろそろ昼になるので食事をするところを探し始める。
 すると白い女の子が裏通りから出てきて、足を取られたように転ぶ。俺は思わず声をかける。
 「大丈夫?」
女の子は答えない。ローズが言う。
 「この子奴隷よ。」
よく見ると両足に足かせがつけられ鎖でつながっている。俺はウインドカッターで足かせを切断して外す。ローズが驚いて言う。
 「アニー、何やっているの。」「この子に足かせはいらないと思ったのです。」
 「この子は奴隷だから所有者がいるのよ。」「そうなんですか。」
この時耳障りな男のだみ声が聞こえる。
 「何やってくれているんだ。こいつはうちの商品なんだよ。どうしてくれるんだ。」「足かせを外しただけでしょ。連れていけばいいわ。」
ローズが言い返す。男はローズを好色そうな目で見る。
 「そうだな、奴隷が3人に増えたと思えばいいか。」「何を言っているの。」
 「さあ、お前たちも来るんだ。」「いい加減にしろ。」
俺は思わず男の口調で行ってしまう。俺と男の目が合う。すると男が頬を赤らめて言う。
 「俺が間違っていた。妻と奴隷2人だ。お嬢さん、俺と結婚してくれ。」
男は俺の手を取って言う。ローズが切れる。
 「稲妻よ集いて災いを打ち払え。サンダーボルト。」男がけいれんを起こして倒れる。俺はローズが手加減をして男が死なないことを祈る。
 しかし、男は瞳孔が開き、呼吸をしていない。それにいつの間にか人が集まってきている。俺はまずいと考える。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

月が導く異世界道中

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  漫遊編始めました。  外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

処理中です...