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第1章 魔法士
第10話 ローズの報告
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夕方になり父が帰ってくるとローズは報告に行く。
「ジルベール様、ご報告があります。」「アニーのことかい。」
「はい、今日の授業のことです。」「なら、夕食を食べながら話をしよう。」「はい、ご一緒させていただきます。」
ローズは俺たち家族と食事をすることになる。夕食が始まると父がローズに聞く。
「ローズ先生、アニーは真面目に取り組んでいますか。」「はい、彼女は魔法の天才です。」
「そうか、アニー良かったな。」「はい、先生は分かりやすく教えてくれます。」
俺は話をそらそうとするがローズが話を戻す。
「アニーは無詠唱で魔法を使えるのですよ。」「魔法は詠唱しないと使えないのではないか。」
「はい、私も初めて見ました。」「それはすごいな。」
「魔法の常識を変えるかもしれません。」「そうか、アニーすごいぞ。」
「それに基本の魔法は高レベルで使いこなしています。」「いつの間に覚えたんだ。」
「ジルベール様、私はアニエス様に下級魔法士の資格を与えようと思います。許可願えますか。」「私は賛成だが、まだ3歳だそ。」
「年齢は関係ありません。」「では、お願いします。アニー良かったな。下級魔法士になれるぞ。」
「はい、お父様。先生ありがとうございます。」「アニー、私はあなたを中級魔法士にしてあげるわ。」
下級魔法士は、上級魔法士が認めれば書類審査だけでなることが出来る。
中級魔法士と上級魔法士は王都に行って試験を受けなければならない。
その後父と母は明日の授業を見学したいと言い出す。そして、ローズは父と母に気に入られて食事を一緒にすることになる。
翌日の魔法の授業は両親の見学付きだ。ローズが土魔法で的を作る。木では弱いので堅い土の壁を的にすることにしたらしい。ローズが俺に言う。
「アニー、あの的にウオーターボールを撃ちなさい。」「詠唱した方がいいですか。」
「あなたのやり方でやりなさい。」「はい、先生。」
俺は力を抑えたまま、ウオーターボールを的に向けて撃つ。両親が見ているので少し力が入ってしまった。ウオーターボールは的にドンと大きな重い音を立てて当たる。
的には丸いくぼみができる。父が俺に言う。
「アニー、すごいぞ、本当に天才だ。」
母も拍手しながら言う。
「もう中級魔法士並みのウオーターボールよ。」「いいえ、上級魔導士並みです。」
ローズが訂正する。父と母は喜んで言う。
「上級魔法士も夢ではないのね。」「先生の、ウオーターボールはどのくらい威力があるのですか。」
俺は上級魔法士のローズの実力を知りたかった。
「一度だけですよ。」
ローズはそう言うと土の壁の的を作るが倍くらいの厚さがある。そして、詠唱を始める「命のしずくよ、集まって形を成せ。ウオーターボール」、ソフトボール大の水の玉がかざした右手の前に出来る。
彼女は的に向けて水の玉を撃ち出す、水の玉は的にドゴッと大きな音を立てて当たると的は崩れる。すごい、俺のウオーターボールの倍以上の威力がある。
「先生、どうして持っている魔力が同じ位なのにこんなに威力が違うの。」「魔法の固定の時に使う、コントロールの差です。私の方が水の玉のスピードが速いのよ。」
「ローズ先生、すごいですな。上級魔法士がこれほどとは、私が中級どまりなのも納得です。」「ありがとうございます。」
俺の両親は2人とも中級魔法士である。ボドリヤール家は魔法士の家系だが上級魔法士を輩出したことがない。上級魔法士は国に十数人しかいないトップエリートである。
中級でも数は多くない。魔法士のほとんどは下級魔法士である。そもそも魔法士になることが難しいのだ。
「ジルベール様、ご報告があります。」「アニーのことかい。」
「はい、今日の授業のことです。」「なら、夕食を食べながら話をしよう。」「はい、ご一緒させていただきます。」
ローズは俺たち家族と食事をすることになる。夕食が始まると父がローズに聞く。
「ローズ先生、アニーは真面目に取り組んでいますか。」「はい、彼女は魔法の天才です。」
「そうか、アニー良かったな。」「はい、先生は分かりやすく教えてくれます。」
俺は話をそらそうとするがローズが話を戻す。
「アニーは無詠唱で魔法を使えるのですよ。」「魔法は詠唱しないと使えないのではないか。」
「はい、私も初めて見ました。」「それはすごいな。」
「魔法の常識を変えるかもしれません。」「そうか、アニーすごいぞ。」
「それに基本の魔法は高レベルで使いこなしています。」「いつの間に覚えたんだ。」
「ジルベール様、私はアニエス様に下級魔法士の資格を与えようと思います。許可願えますか。」「私は賛成だが、まだ3歳だそ。」
「年齢は関係ありません。」「では、お願いします。アニー良かったな。下級魔法士になれるぞ。」
「はい、お父様。先生ありがとうございます。」「アニー、私はあなたを中級魔法士にしてあげるわ。」
下級魔法士は、上級魔法士が認めれば書類審査だけでなることが出来る。
中級魔法士と上級魔法士は王都に行って試験を受けなければならない。
その後父と母は明日の授業を見学したいと言い出す。そして、ローズは父と母に気に入られて食事を一緒にすることになる。
翌日の魔法の授業は両親の見学付きだ。ローズが土魔法で的を作る。木では弱いので堅い土の壁を的にすることにしたらしい。ローズが俺に言う。
「アニー、あの的にウオーターボールを撃ちなさい。」「詠唱した方がいいですか。」
「あなたのやり方でやりなさい。」「はい、先生。」
俺は力を抑えたまま、ウオーターボールを的に向けて撃つ。両親が見ているので少し力が入ってしまった。ウオーターボールは的にドンと大きな重い音を立てて当たる。
的には丸いくぼみができる。父が俺に言う。
「アニー、すごいぞ、本当に天才だ。」
母も拍手しながら言う。
「もう中級魔法士並みのウオーターボールよ。」「いいえ、上級魔導士並みです。」
ローズが訂正する。父と母は喜んで言う。
「上級魔法士も夢ではないのね。」「先生の、ウオーターボールはどのくらい威力があるのですか。」
俺は上級魔法士のローズの実力を知りたかった。
「一度だけですよ。」
ローズはそう言うと土の壁の的を作るが倍くらいの厚さがある。そして、詠唱を始める「命のしずくよ、集まって形を成せ。ウオーターボール」、ソフトボール大の水の玉がかざした右手の前に出来る。
彼女は的に向けて水の玉を撃ち出す、水の玉は的にドゴッと大きな音を立てて当たると的は崩れる。すごい、俺のウオーターボールの倍以上の威力がある。
「先生、どうして持っている魔力が同じ位なのにこんなに威力が違うの。」「魔法の固定の時に使う、コントロールの差です。私の方が水の玉のスピードが速いのよ。」
「ローズ先生、すごいですな。上級魔法士がこれほどとは、私が中級どまりなのも納得です。」「ありがとうございます。」
俺の両親は2人とも中級魔法士である。ボドリヤール家は魔法士の家系だが上級魔法士を輩出したことがない。上級魔法士は国に十数人しかいないトップエリートである。
中級でも数は多くない。魔法士のほとんどは下級魔法士である。そもそも魔法士になることが難しいのだ。
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