同棲しているけど彼女じゃない~怨霊は恋のキューピット

ぽとりひょん

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137話 封印を解く

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 オカルト同好会では、どうやって集客するか話し合われている。
 「やはり、かわいい女子が必要だと思う。」「ここには、女子すらいないぞ。」
 「どうして、女子が入ってくれないんだ。オカルトって女子が好きそうだろ。」「それは暗いからじゃないか。」
 「そんなところ女子ははいらないよなー」「うん。うん。」
 「話がそれているぞ。」「あれを使ったらどうだ。」
 「あれってどれだ。」「今回の目玉だよ。」
 「封印されている呪いの人形か。」「そうだよ。封印を取ろう。」
 「あれは封印を外したらいけないものだぞ。」「どうせ、何も起きないよ。」
 「封印を外すと言って人を集めるのだな。」「これなら人が集まるよ。」
 「どう思う?」「俺は賛成するよ。このままだと人は来ないぜ。」
 「分かった午後1時から始めることにして、それまでに人に声をかけて回ろう。」
オカルト同好会は行動を開始する。各部室を回り、通路や人の多いところで声を張り上げる。
 そして、同好会には20人位人が集まる。集まった人は展示物を見て時間をつぶす。
 午後1時になり、同好会の会長が、紙に包まれた人形を手に取り説明を始める。
 「これは、ある骨董店で手に入れたものです。売り物ではなかったのですが熱心に頼んで譲ってもらいました。」
 「この人形はある屋敷の女の子が大切にしていたものでその女の子は不遇の死を迎えたと言います。」
 「女の子の両親は、人形を女の子の部屋に置いていたのですが、その両親も事故で死にました。」
 「その後、人形は何人かの持ち主に渡りますが、皆、不幸な目に遭ったと言います。」
 「そして、封印された人形は骨董店の店主の手に渡ったのです。」
 「店主にはこの人形を包んでいる紙は封印で決して外さないように言われました。」
 「人形を包んでいる紙には読めませんが経文のような文字が書かれています。」
 「では、今から封印を外します。」
会長が人形の封印をはがし始める。観客からはどよめきが起こる。
 紙は何重にも巻かれていた。会長の額から汗が流れる。
 彼が最後の封印をはがすと女の子の市松人形が出てくる。

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