同棲しているけど彼女じゃない~怨霊は恋のキューピット

ぽとりひょん

文字の大きさ
上 下
136 / 175

136話 水鏡、現れる

しおりを挟む
 ハイキング部の焼き鳥の屋台は客が途切れることはなかった。用意していた食材がどんどん減って行く。
 昼前にピークを迎える。客寄せをしていた玉枝も接客を手伝う。とうとう食材を使い切る。
 昼過ぎに屋台は閉店となる。部長は明日の食材を倍仕入れることにする。
 九郎とあやめ、玉枝、つよし、美琴の5人は昼食を買いながら学祭を回ることにする。
 部長は今日の売り上げの計算を泣きながらしている。
 九郎たちはまず焼きそばの屋台で買い物をして昼食を食べる。
 次に玉枝がクレープに反応してクレープを食べることになる。
 5人がベンチでクレープを食べていると30歳代前半の男が近寄ってくる。九郎には当然見覚えがある人物である。
 男が声をかけてくる。
 「よく合うね。」「水鏡さん、今日は学祭ですよ。騒ぎを起こしたいんですか。」
 「警戒しないでくれ。」「玉枝さんに用があるのではないのですか。」
 「違うよ。危険な呪物がこの大学に持ち込まれたという情報があるんだ。」「呪物ですか。」
 「私の他に2人陰陽師が来ている。今探しているところさ。」「大丈夫ですか。」
 「封印されているからだ丈夫だと思うよ。」
つよしが水鏡に言う。
 「オカルト同好会が呪いの人形展をしていますよ。」「それはどこかな。」
 「クラブ棟の3階です。」「ありがとう。行ってみるよ。」
水鏡はスマホで仲間に連絡を入れるとクラブ棟へ向かって行く。
 つよしが九郎に言う。
 「さっきの人、陰陽師なの。」「まだ修行中て言っていたけど、そうだよ。」
 「すごいな、本当にいるんだ。」「僕はあまり会いたくないけど。」
 「仲が悪いの。」「そんなところかな。」
九郎は玉枝が怨霊だからもめたとは言えない。

その少し前、オカルト同好会では見学者が来なくて困っている。
用意した会報誌やアイテムも当然売れない。
部屋にはいわくありげな人形が並べられている。その中に1つ紙に厳重に包まれたものがある。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

出雲死柏手

桜小径
エッセイ・ノンフィクション
井沢元彦先生の掲示板に投稿した文章をまとめたものです。

慟哭の螺旋(「悪役令嬢の慟哭」加筆修正版)

浜柔
ファンタジー
前世で遊んだ乙女ゲームと瓜二つの世界に転生していたエカテリーナ・ハイデルフトが前世の記憶を取り戻した時にはもう遅かった。 運命のまま彼女は命を落とす。 だが、それが終わりではない。彼女は怨霊と化した。

転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな
恋愛
 私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。  しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。  冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!  わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?  それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

【完結】婚約破棄されたので田舎に引きこもったら、冷酷宰相に執着されました

21時完結
恋愛
王太子の婚約者だった侯爵令嬢エリシアは、突然婚約破棄を言い渡された。 理由は「平凡すぎて、未来の王妃には相応しくない」から。 (……ええ、そうでしょうね。私もそう思います) 王太子は社交的な女性が好みで、私はひたすら目立たないように生きてきた。 当然、愛されるはずもなく――むしろ、やっと自由になれたとホッとするくらい。 「王都なんてもう嫌。田舎に引きこもります!」 貴族社会とも縁を切り、静かに暮らそうと田舎の領地へ向かった。 だけど―― 「こんなところに隠れるとは、随分と手こずらせてくれたな」 突然、冷酷無慈悲と噂される宰相レオンハルト公爵が目の前に現れた!? 彼は王国の実質的な支配者とも言われる、権力者中の権力者。 そんな人が、なぜか私に執着し、どこまでも追いかけてくる。 「……あの、何かご用でしょうか?」 「決まっている。お前を迎えに来た」 ――え? どういうこと? 「王太子は無能だな。手放すべきではないものを、手放した」 「……?」 「だから、その代わりに 私がもらう ことにした」 (いや、意味がわかりません!!) 婚約破棄されて平穏に暮らすはずが、 なぜか 冷酷宰相に執着されて逃げられません!?

処理中です...