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130話 美琴、憑りつかれる
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午後7時前、九郎と玉枝、一久は拝殿に向かう。拝殿にはすでに依頼者が来ている。
九郎が見ると依頼者の背中に中年男の霊がしがみつき肩越しに、依頼者の胸元を覗き込んでいる。
九郎は一久に見たものを説明する。
「依頼者の背中にいやらしそうな中年男の霊がしがみついています。」「その霊が依頼者を見ているんだね。」
「今は胸元を見ています。」「まるで色魔だね。」
玉枝が言う。
「あれは色欲に囚われた邪霊よ。お祓いで離れると思います。」「分かった。お祓いを始めるよ。」
一久はお祓いを始める。お祓いが進むうちに邪霊は苦しみだす。そして、逃げるように依頼者から離れる。
しかし、邪霊はこちらに向かってくる。九郎は身構えるが、彼の横を通り過ぎる。
九郎が振り返ると拝殿の影につよしと美琴がいる。邪霊は2人に向かって行く。玉枝が焦ったように言う。
「まずいわ。」「つよし、みこ、逃げろ。」
九郎も思わず叫ぶ。つよしと美琴には邪霊は見えておらず、反応できずにいる。
邪霊は美琴にしがみつく。美琴の様子がおかしくなる。一久もつよしと美琴に気づく。
「まさか、美琴さんに乗り換えたのか。」「はい、みこにしがみついています。」
美琴は震えだし倒れる。邪霊は美琴の体を嘗め回すように体の上を這いずっている。つよしは美琴を抱きかかえ、彼女に呼びかける。
「みこ、どうしたんだ。」
美琴からに返事はない。九郎が玉枝に聞く。
「どうして、みこは倒れたんだ。依頼者の時はそんなにひどくなかったのに。」「生気を吸収しているのよ。さっき祓われたから力をつけようとしているのよ。」
「私が、もう一度、お祓いをすればいいかい。」「もう、お祓いは効かないわ。私に任せて。」
玉枝は一久の問いかけに答えると美琴に近づいて行く。つよしが玉枝に訴える。
「玉枝さん、みこを助けて。」
彼女は、美琴にしがみついている邪霊を掴み、引きはがそうとするが頑固にしがみついている。これには玉枝も困った顔になる。
九郎がつぶやく。
「どこまでエロイんだ。」
玉枝はその言葉にヒントを得たように胸元をはだけさせると邪霊に言う。
「そんな小娘よりこちのがいいわよ。」
邪霊は玉枝を見ると胸元に誘われたのか、美琴から離れて玉枝に向かってゆく。彼女は向かってくる邪霊を燐火で焼き尽くす。
一久は依頼者に言う。
「お祓いは済みました。もう、大丈夫ですよ。」「倒れた女の子は大丈夫ですか。」
玉枝が依頼者に答える。
「気を失っているだけですから、すぐに起き上がれますわ。」「それは良かったです。」
依頼者はホッとして帰って行く。
一久は、つよしに言う。
「危ないって言ったはずだよ。」「すみません。好奇心でつい。こんなことになるとは思っていませんでした。」
「死ぬこともあるのだから、もう、してはだめだよ。」「はい。」
美琴は1時間くらい寝てから目を覚ます。彼女はみんなに心配をかけたことを反省する。
九郎が見ると依頼者の背中に中年男の霊がしがみつき肩越しに、依頼者の胸元を覗き込んでいる。
九郎は一久に見たものを説明する。
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「今は胸元を見ています。」「まるで色魔だね。」
玉枝が言う。
「あれは色欲に囚われた邪霊よ。お祓いで離れると思います。」「分かった。お祓いを始めるよ。」
一久はお祓いを始める。お祓いが進むうちに邪霊は苦しみだす。そして、逃げるように依頼者から離れる。
しかし、邪霊はこちらに向かってくる。九郎は身構えるが、彼の横を通り過ぎる。
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「まずいわ。」「つよし、みこ、逃げろ。」
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邪霊は美琴にしがみつく。美琴の様子がおかしくなる。一久もつよしと美琴に気づく。
「まさか、美琴さんに乗り換えたのか。」「はい、みこにしがみついています。」
美琴は震えだし倒れる。邪霊は美琴の体を嘗め回すように体の上を這いずっている。つよしは美琴を抱きかかえ、彼女に呼びかける。
「みこ、どうしたんだ。」
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「どうして、みこは倒れたんだ。依頼者の時はそんなにひどくなかったのに。」「生気を吸収しているのよ。さっき祓われたから力をつけようとしているのよ。」
「私が、もう一度、お祓いをすればいいかい。」「もう、お祓いは効かないわ。私に任せて。」
玉枝は一久の問いかけに答えると美琴に近づいて行く。つよしが玉枝に訴える。
「玉枝さん、みこを助けて。」
彼女は、美琴にしがみついている邪霊を掴み、引きはがそうとするが頑固にしがみついている。これには玉枝も困った顔になる。
九郎がつぶやく。
「どこまでエロイんだ。」
玉枝はその言葉にヒントを得たように胸元をはだけさせると邪霊に言う。
「そんな小娘よりこちのがいいわよ。」
邪霊は玉枝を見ると胸元に誘われたのか、美琴から離れて玉枝に向かってゆく。彼女は向かってくる邪霊を燐火で焼き尽くす。
一久は依頼者に言う。
「お祓いは済みました。もう、大丈夫ですよ。」「倒れた女の子は大丈夫ですか。」
玉枝が依頼者に答える。
「気を失っているだけですから、すぐに起き上がれますわ。」「それは良かったです。」
依頼者はホッとして帰って行く。
一久は、つよしに言う。
「危ないって言ったはずだよ。」「すみません。好奇心でつい。こんなことになるとは思っていませんでした。」
「死ぬこともあるのだから、もう、してはだめだよ。」「はい。」
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