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111話 誕生日会の始まり
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美琴の父の誕生日会は準備が進んでいる。父へのプレゼントはみんなでお金を出し合って財布を買う。
プレゼントを渡す役は、つよしに任される。つよしは今から緊張をしている。
誕生日会に玉枝が参加してくれることで、美琴とつよしは元気を取り戻してきている。
2人には玉枝が力強い援軍に思えるのだろう。九郎とあやめは玉枝が美琴の父親を酔いつぶすのではないかと思っている。
22日の午前10時、九郎のアパートのインターフォンが鳴る。
九郎がドアを開けるとつよしが立っている。つよしは玉枝に頭を下げて言う。
「今日は、よろしくお願いします。」「分かったけど、木村君がしっかりしないとだめよ。」「はい。」
玉枝は、桜色のブラウスに黒のフレアスカートである。九郎たちはアパートを出ると久沓神明社へ向かう。
あやめの家に着くと九郎はインターフォンを押す。玄関の引き戸が開き、一久が顔を出す。
「君たちいらっしゃい。今日は誕生日会だそうだね。ちなみに私の誕生日は・・・」
一久が言い終わらないうちに玄関の中に引き込まれる。あやめが出てきて言う。
「さあ、行きましょ。」「いいのか。お父さん玄関で倒れているぞ。」
慣れていないつよしが言う。九郎がつよしの肩をたたいて言う。
「気にしたら負けだぞ。」
4人は歩いてバス停に行き、バスに乗る。つよしが九郎に言う。
「緊張してきた。」「今日はみこのお父さんと話が出来ればいいのだから落ち着いて行こう。」
「そうだよな。話をするだけだよな。」「木村君、みこと別れたくないんでしょ。」
「当たり前だよ。」「なら、しっかりして。」
あやめがつよしにカツを入れる。
4人は美琴の家に近いバス停に着き、バスから降りる。
彼らは歩いて美琴の家に着く。あかねがインターフォンを押す。すると美琴が玄関のドアを開ける。
九郎たちは、玄関を上がり、居間に通される。居間には美琴の両親がいる。
美琴は九郎とあかね、玉枝を両親に紹介する。美琴の父はつよしの姿を見て機嫌を悪くして言う。
「なぜ君がいるんだね。」「僕は美琴さんと付き合っていますから。」
「付き合いを認めていないぞ。」「まあ、祝いの席ですから、言い争いはなしにしましょう。」
玉枝が仲裁に入る。そして、九郎が音頭を取る。
「美琴さんのお父さんと美琴さんの誕生日を祝して乾杯。」「乾杯。」
つよしが父にプレゼントを渡す。
「みんなで選んで用意しました。おめでとうございます。」
美琴の父はみんなのプレゼントなので受け取らないわけにはいかない。
「ありがとう。うれしいよ。」
顔は全く笑っていない。こうして美琴の父の誕生日会は始まる。
プレゼントを渡す役は、つよしに任される。つよしは今から緊張をしている。
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2人には玉枝が力強い援軍に思えるのだろう。九郎とあやめは玉枝が美琴の父親を酔いつぶすのではないかと思っている。
22日の午前10時、九郎のアパートのインターフォンが鳴る。
九郎がドアを開けるとつよしが立っている。つよしは玉枝に頭を下げて言う。
「今日は、よろしくお願いします。」「分かったけど、木村君がしっかりしないとだめよ。」「はい。」
玉枝は、桜色のブラウスに黒のフレアスカートである。九郎たちはアパートを出ると久沓神明社へ向かう。
あやめの家に着くと九郎はインターフォンを押す。玄関の引き戸が開き、一久が顔を出す。
「君たちいらっしゃい。今日は誕生日会だそうだね。ちなみに私の誕生日は・・・」
一久が言い終わらないうちに玄関の中に引き込まれる。あやめが出てきて言う。
「さあ、行きましょ。」「いいのか。お父さん玄関で倒れているぞ。」
慣れていないつよしが言う。九郎がつよしの肩をたたいて言う。
「気にしたら負けだぞ。」
4人は歩いてバス停に行き、バスに乗る。つよしが九郎に言う。
「緊張してきた。」「今日はみこのお父さんと話が出来ればいいのだから落ち着いて行こう。」
「そうだよな。話をするだけだよな。」「木村君、みこと別れたくないんでしょ。」
「当たり前だよ。」「なら、しっかりして。」
あやめがつよしにカツを入れる。
4人は美琴の家に近いバス停に着き、バスから降りる。
彼らは歩いて美琴の家に着く。あかねがインターフォンを押す。すると美琴が玄関のドアを開ける。
九郎たちは、玄関を上がり、居間に通される。居間には美琴の両親がいる。
美琴は九郎とあかね、玉枝を両親に紹介する。美琴の父はつよしの姿を見て機嫌を悪くして言う。
「なぜ君がいるんだね。」「僕は美琴さんと付き合っていますから。」
「付き合いを認めていないぞ。」「まあ、祝いの席ですから、言い争いはなしにしましょう。」
玉枝が仲裁に入る。そして、九郎が音頭を取る。
「美琴さんのお父さんと美琴さんの誕生日を祝して乾杯。」「乾杯。」
つよしが父にプレゼントを渡す。
「みんなで選んで用意しました。おめでとうございます。」
美琴の父はみんなのプレゼントなので受け取らないわけにはいかない。
「ありがとう。うれしいよ。」
顔は全く笑っていない。こうして美琴の父の誕生日会は始まる。
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