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85話 過去の夢
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九郎と玉枝は、お祓いの後、あやめの家で夕食をごちそうになる。玉枝は一久の晩酌に付き合う。
一久は、相変わらずテンションが高く、酔いつぶれてしまう。かえでが夫の有様を嘆く。
これを機にお開きになったので、九郎は帰ることにする。
彼はアパートに帰ると風呂に入る。玉枝が当然のように裸で風呂に入って来る。
彼女は、九郎を丁寧に洗い始める。九郎は玉枝に言う。
「あの水鏡と言う人のこと気にならない。」「私は大丈夫よ。いくらでも対抗手段はあるわ。」
「でも、今日のようなことを大勢の人の前でやられたら大変なことになるよ。」「大丈夫、式神は術者の精神力が切れると消えるから何とでもなるわ。」
「今日は、どうして式神を燃やしたの。」「九郎ちゃんと一久さんと信じているからよ。」
「僕は、人を焼き殺したと思って驚いたんだよ。」「驚かせてごめんね。」
「それより、水鏡さんに怒れてくるよ。」「怒っちゃだめよ。冷静に相手を観察するのよ。」
「あの人は手段を選ばないだろうから気を付けないとね。」「そうよ。」
2人は風呂から出るとしばらくくつろいでから就寝する。いつものように玉枝が添い寝をする。
九郎は、玉枝の夢を見る。それは大昔の玉枝でまだ人間である。彼女は美しく上皇の寵愛を受けている。
しかし、上皇は病に伏せる。玉枝は上皇の病の原因とされ宮中を追われ、旅先で殺されてしまう。
玉枝は人々を恨み怨霊と化してしまう。そこで、九郎は目を覚ます。
彼は、嫌な夢を見たと思う。気分の悪い目覚めである。目を覚ましていたのか、添い寝している玉枝が言う。
「どうしたの、ひどい顔をしているわよ。」「ちょっと嫌な夢を見たんだ。」
「どんな夢。」「玉枝さんが昔、偉い人の所にいて。その人の病の原因を玉枝さんのせいにして。最後は玉枝さんを殺してしまうんだ。」
「そう、私も過去の夢を見たのよ。」「どんな夢なの。」
「九郎ちゃんが見た夢と同じようなものよ。」「同じなの。」
九郎は、玉枝がひどい死に方をしたのだと思い、彼女が救われる方法はないのかと考える。
一久は、相変わらずテンションが高く、酔いつぶれてしまう。かえでが夫の有様を嘆く。
これを機にお開きになったので、九郎は帰ることにする。
彼はアパートに帰ると風呂に入る。玉枝が当然のように裸で風呂に入って来る。
彼女は、九郎を丁寧に洗い始める。九郎は玉枝に言う。
「あの水鏡と言う人のこと気にならない。」「私は大丈夫よ。いくらでも対抗手段はあるわ。」
「でも、今日のようなことを大勢の人の前でやられたら大変なことになるよ。」「大丈夫、式神は術者の精神力が切れると消えるから何とでもなるわ。」
「今日は、どうして式神を燃やしたの。」「九郎ちゃんと一久さんと信じているからよ。」
「僕は、人を焼き殺したと思って驚いたんだよ。」「驚かせてごめんね。」
「それより、水鏡さんに怒れてくるよ。」「怒っちゃだめよ。冷静に相手を観察するのよ。」
「あの人は手段を選ばないだろうから気を付けないとね。」「そうよ。」
2人は風呂から出るとしばらくくつろいでから就寝する。いつものように玉枝が添い寝をする。
九郎は、玉枝の夢を見る。それは大昔の玉枝でまだ人間である。彼女は美しく上皇の寵愛を受けている。
しかし、上皇は病に伏せる。玉枝は上皇の病の原因とされ宮中を追われ、旅先で殺されてしまう。
玉枝は人々を恨み怨霊と化してしまう。そこで、九郎は目を覚ます。
彼は、嫌な夢を見たと思う。気分の悪い目覚めである。目を覚ましていたのか、添い寝している玉枝が言う。
「どうしたの、ひどい顔をしているわよ。」「ちょっと嫌な夢を見たんだ。」
「どんな夢。」「玉枝さんが昔、偉い人の所にいて。その人の病の原因を玉枝さんのせいにして。最後は玉枝さんを殺してしまうんだ。」
「そう、私も過去の夢を見たのよ。」「どんな夢なの。」
「九郎ちゃんが見た夢と同じようなものよ。」「同じなの。」
九郎は、玉枝がひどい死に方をしたのだと思い、彼女が救われる方法はないのかと考える。
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