82 / 175
82話 依頼者
しおりを挟む
九郎と玉枝は、アパートでのんびり過ごしている。九郎は神社のバイト以外していないので、夏休みの残りの予定は真っ白である。
九郎が昼食を食べ終わった頃、スマホに電話がかかる。一久からの電話である。九郎は婚約の件ではないかと緊張して電話にでる。
「九郎です。」「九郎君、明日大丈夫かな。」
「大丈夫です。」「急なんだけど、お祓いの予定が入ったんだ。昼前に来て欲しい。」
「分かりました。」「お願いするよ。」
玉枝が九郎に聞く。
「何の用事だった。」「お祓いの手伝いをすることになった。」
「また、巫女の衣装着れるわね。」「玉枝さん、巫女でなくても良いと思うけど。」
「雰囲気が大事なのよ。九郎ちゃんも宮司の衣装着たら。」「僕は似合わないからいいよ。」
翌日、玉枝は朝から巫女姿になっている。九郎は玉枝に久沓神明社に行くまで姿を消すように頼む。
2人は歩いて神社に向かう。玉枝が九郎に言う。
「私の巫女姿を見られたくないなんで、そんなに私を独占したいの。」「恥ずかしいだけです。」
九郎は、玉枝がまたからかってきたと思う。神社の鳥居の所まで来ると玉枝は気配を大きくして姿を見えるようにする。
九郎があやめの家のインターフォンを鳴らすと一久が出てくる。
「九郎君、玉枝さん、今日は頼むよ。」「はい、お願いします。」
「まずは昼食を食べてくれ。」「お祓いは何時からですか。」
「2時に来る予定だよ。」「分かりました。」
九郎と玉枝は居間へ行く。今ではあやめがそうめんの用意をしている。
用意ができるとみんなで昼食を食べる。九郎は婚約の話が出るのではないかと考えながら食べている。
一久は、玉枝の巫女姿を褒めている。食事が終わると、一久は依頼者の説明をする。
「依頼者は、いつも視線を感じるそうだ。」「気のせいではないですか。」
「それが泉という人にこの神社を勧められたそうだよ。」「泉ですか、どこかで聞いたような・・・」
「九郎ちゃん、泉水鏡よ。」「あの陰陽師を同じ苗字だ。」
「陰陽師の泉水鏡というのは、君たちと何かあったのかな。」「実家に帰った時、玉枝さんを退治しようとしたんです。」
「私にはまったく歯が立たなかったのよ。」「今回の依頼者がその陰陽師の関係者かもしれないということだね。」
「まだ、決まったわけではないですけど。」「分かった。気を付けるよ。」
九郎は、依頼者が訳ありでもやることは変わらないと思う。
九郎が昼食を食べ終わった頃、スマホに電話がかかる。一久からの電話である。九郎は婚約の件ではないかと緊張して電話にでる。
「九郎です。」「九郎君、明日大丈夫かな。」
「大丈夫です。」「急なんだけど、お祓いの予定が入ったんだ。昼前に来て欲しい。」
「分かりました。」「お願いするよ。」
玉枝が九郎に聞く。
「何の用事だった。」「お祓いの手伝いをすることになった。」
「また、巫女の衣装着れるわね。」「玉枝さん、巫女でなくても良いと思うけど。」
「雰囲気が大事なのよ。九郎ちゃんも宮司の衣装着たら。」「僕は似合わないからいいよ。」
翌日、玉枝は朝から巫女姿になっている。九郎は玉枝に久沓神明社に行くまで姿を消すように頼む。
2人は歩いて神社に向かう。玉枝が九郎に言う。
「私の巫女姿を見られたくないなんで、そんなに私を独占したいの。」「恥ずかしいだけです。」
九郎は、玉枝がまたからかってきたと思う。神社の鳥居の所まで来ると玉枝は気配を大きくして姿を見えるようにする。
九郎があやめの家のインターフォンを鳴らすと一久が出てくる。
「九郎君、玉枝さん、今日は頼むよ。」「はい、お願いします。」
「まずは昼食を食べてくれ。」「お祓いは何時からですか。」
「2時に来る予定だよ。」「分かりました。」
九郎と玉枝は居間へ行く。今ではあやめがそうめんの用意をしている。
用意ができるとみんなで昼食を食べる。九郎は婚約の話が出るのではないかと考えながら食べている。
一久は、玉枝の巫女姿を褒めている。食事が終わると、一久は依頼者の説明をする。
「依頼者は、いつも視線を感じるそうだ。」「気のせいではないですか。」
「それが泉という人にこの神社を勧められたそうだよ。」「泉ですか、どこかで聞いたような・・・」
「九郎ちゃん、泉水鏡よ。」「あの陰陽師を同じ苗字だ。」
「陰陽師の泉水鏡というのは、君たちと何かあったのかな。」「実家に帰った時、玉枝さんを退治しようとしたんです。」
「私にはまったく歯が立たなかったのよ。」「今回の依頼者がその陰陽師の関係者かもしれないということだね。」
「まだ、決まったわけではないですけど。」「分かった。気を付けるよ。」
九郎は、依頼者が訳ありでもやることは変わらないと思う。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説


とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】365日後の花言葉
Ringo
恋愛
許せなかった。
幼い頃からの婚約者でもあり、誰よりも大好きで愛していたあなただからこそ。
あなたの裏切りを知った翌朝、私の元に届いたのはゼラニウムの花束。
“ごめんなさい”
言い訳もせず、拒絶し続ける私の元に通い続けるあなたの愛情を、私はもう一度信じてもいいの?
※勢いよく本編完結しまして、番外編ではイチャイチャするふたりのその後をお届けします。
社宅
ジョン・グレイディー
ホラー
寂れた社宅
3連列の棟に形成された大規模な敷地
両脇の2連の棟は廃墟となり、窓ガラスには板が打ち付けられ、黒いビニールシートで覆われている。
ある家族がこの社宅の5号棟に引っ越して来た。
初めての経験
初めての恐怖
どこまでも続く憎しみ
怨霊に満ちた呪縛
ほぼ実話に基づく心霊現象を描くホラー小説

【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍2冊発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

AV研は今日もハレンチ
楠富 つかさ
キャラ文芸
あなたが好きなAVはAudioVisual? それともAdultVideo?
AV研はオーディオヴィジュアル研究会の略称で、音楽や動画などメディア媒体の歴史を研究する集まり……というのは建前で、実はとんでもないものを研究していて――
薄暗い過去をちょっとショッキングなピンクで塗りつぶしていくネジの足りない群像劇、ここに開演!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる