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52話 プールからの帰り
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九郎とあやめ、玉枝の3人は、駅でつよしと美琴、部長と別れる。部長は玉枝に電話番号を教えてもらえず、落ち込んでいる。
3人はバスに乗り、あやめの家のある久沓神明社に向かう。九郎があやめに言う。
「楽しかったね。」「そうね、まだ終わっていないわよ。」
「家に帰るまでが遠足だからかな。」「家でお父さんが待っているわよ。」
「そうか、夕食を用意しているんだね。」「ええ、お父さん、またはしゃいでいるわ。」
「あやめちゃん、楽しいお父さんじゃないの、私は好きよ。」「玉枝さんと気が合うみたいですものね。」
「そうよ。」「玉枝さん、お父さんを酔いつぶさないでね。」「なるべくそうするわ。」
バス停に着き、3人はバスを降り、歩いていく。あやめの家に着くと一久が待ちかねたように引き戸を開ける。
「みんな、お帰りなさい。入って、入って。」「お邪魔します。」
九郎はあやめと出かけるたびに夕食をご馳走になっている。九郎と玉枝は居間に行く。
あやめは夕食の手伝いをする。一久が九郎に言う。
「あやめの水着姿はどうだった。」「きれいでした。」
「写真に撮ったんだろうね。」「いいえ、撮っていません。」
「それはいけないなー」「そうですか。」
一久は台所にいるあやめに声をかける。
「お父さんに水着姿をみせてくれ。」「いやよ。」
「きれいだったそうじゃないか。記念に写真撮影をしよう。」「いやです。」
あやめは拒否する。一久は
「恥ずかしがりやだなー」
と笑う。九郎はもう一度あやめの水着姿を見たいと思うが、あやめがいやがるのを理解できる。
夕食が始まり。あやめは両親に言う。
「プールで霊に襲われたけど、九郎と玉枝さんに助けられたわ。」「九郎君。玉枝さん、ありがとう。」
一久とかえでは、礼を言う。
「僕は何もできませんでした。」「大したことありませんわ。」
一久は九郎と玉枝のグラスにビールを注ぐ。玉枝はビールを飲み干すと一久に返杯する。
玉枝と一久はプールの話で盛り上がる。一久は九郎に聞く。
「玉枝さんの競泳用水着はすごかったのかい。」「はい、歩く凶器です。」
「私はお父さんに見せてあげるわ。」
玉枝は、そういうと水着姿になる。一久が目をむいて言う。
「玉枝さん、これは危険だよ。」「あなた、何を見つめているんですか。」
温厚なかえでが怒る。
「いや、目が離せないよ。」「あなた!」
「すみません。」
一久は謝り、玉枝は水着から服に変える。一久は九郎に聞く。
「九郎君は玉枝さんと一緒でよく大丈夫だね。」「慣れてきていますから。」
「でも、玉枝さんは魅力的だよ。」「僕にはあやめがいますから。」
「九郎ちゃん、私は怨霊だから浮気にならないわよ。」
「あやめ、そうかな。」「九郎が女にだらしないのなら仕方ないわ。」
「僕はあやめだけだよ。」「お父さんの前で恥ずかしいわ。」
「君たちが仲が良いのはうれしいよ。」
一久が言うと九郎とあやめは赤くなる。
夕食が終わると九郎と玉枝は帰宅する。
一久は泊まって行くように言うが九郎は帰ることにする。
九郎はアパートに帰ると風呂に入る。玉枝が全裸で入ってきて九郎の体を洗う。玉枝が九郎に言う。
「あやめちゃんの許可が出たから今夜、しない。」「僕は、女にだらしなくないからしません。」
「九郎ちゃん、あやめちゃんと恋人になったの。」「僕たちは友達だよ。」
「でも、九郎ちゃんの言葉は恋人に言う言葉よ。」「そうかな。」
「はっきりさせたら。」「付き合ってくださいとか言うの。」
「そうよ。」「考えてみる。」
九郎は風呂を出ると洗濯をしてから、布団に入る。玉枝がネグリジェ姿で添い寝をする。
いつもなら精神統一するのだが、今夜、九郎は考えがまとまらず、それどころではない。
彼はあやめに告白するかどうか悩んでいる。
3人はバスに乗り、あやめの家のある久沓神明社に向かう。九郎があやめに言う。
「楽しかったね。」「そうね、まだ終わっていないわよ。」
「家に帰るまでが遠足だからかな。」「家でお父さんが待っているわよ。」
「そうか、夕食を用意しているんだね。」「ええ、お父さん、またはしゃいでいるわ。」
「あやめちゃん、楽しいお父さんじゃないの、私は好きよ。」「玉枝さんと気が合うみたいですものね。」
「そうよ。」「玉枝さん、お父さんを酔いつぶさないでね。」「なるべくそうするわ。」
バス停に着き、3人はバスを降り、歩いていく。あやめの家に着くと一久が待ちかねたように引き戸を開ける。
「みんな、お帰りなさい。入って、入って。」「お邪魔します。」
九郎はあやめと出かけるたびに夕食をご馳走になっている。九郎と玉枝は居間に行く。
あやめは夕食の手伝いをする。一久が九郎に言う。
「あやめの水着姿はどうだった。」「きれいでした。」
「写真に撮ったんだろうね。」「いいえ、撮っていません。」
「それはいけないなー」「そうですか。」
一久は台所にいるあやめに声をかける。
「お父さんに水着姿をみせてくれ。」「いやよ。」
「きれいだったそうじゃないか。記念に写真撮影をしよう。」「いやです。」
あやめは拒否する。一久は
「恥ずかしがりやだなー」
と笑う。九郎はもう一度あやめの水着姿を見たいと思うが、あやめがいやがるのを理解できる。
夕食が始まり。あやめは両親に言う。
「プールで霊に襲われたけど、九郎と玉枝さんに助けられたわ。」「九郎君。玉枝さん、ありがとう。」
一久とかえでは、礼を言う。
「僕は何もできませんでした。」「大したことありませんわ。」
一久は九郎と玉枝のグラスにビールを注ぐ。玉枝はビールを飲み干すと一久に返杯する。
玉枝と一久はプールの話で盛り上がる。一久は九郎に聞く。
「玉枝さんの競泳用水着はすごかったのかい。」「はい、歩く凶器です。」
「私はお父さんに見せてあげるわ。」
玉枝は、そういうと水着姿になる。一久が目をむいて言う。
「玉枝さん、これは危険だよ。」「あなた、何を見つめているんですか。」
温厚なかえでが怒る。
「いや、目が離せないよ。」「あなた!」
「すみません。」
一久は謝り、玉枝は水着から服に変える。一久は九郎に聞く。
「九郎君は玉枝さんと一緒でよく大丈夫だね。」「慣れてきていますから。」
「でも、玉枝さんは魅力的だよ。」「僕にはあやめがいますから。」
「九郎ちゃん、私は怨霊だから浮気にならないわよ。」
「あやめ、そうかな。」「九郎が女にだらしないのなら仕方ないわ。」
「僕はあやめだけだよ。」「お父さんの前で恥ずかしいわ。」
「君たちが仲が良いのはうれしいよ。」
一久が言うと九郎とあやめは赤くなる。
夕食が終わると九郎と玉枝は帰宅する。
一久は泊まって行くように言うが九郎は帰ることにする。
九郎はアパートに帰ると風呂に入る。玉枝が全裸で入ってきて九郎の体を洗う。玉枝が九郎に言う。
「あやめちゃんの許可が出たから今夜、しない。」「僕は、女にだらしなくないからしません。」
「九郎ちゃん、あやめちゃんと恋人になったの。」「僕たちは友達だよ。」
「でも、九郎ちゃんの言葉は恋人に言う言葉よ。」「そうかな。」
「はっきりさせたら。」「付き合ってくださいとか言うの。」
「そうよ。」「考えてみる。」
九郎は風呂を出ると洗濯をしてから、布団に入る。玉枝がネグリジェ姿で添い寝をする。
いつもなら精神統一するのだが、今夜、九郎は考えがまとまらず、それどころではない。
彼はあやめに告白するかどうか悩んでいる。
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