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24話 お揃い
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九郎が朝になり目を覚ますと一久と雑魚寝している。こんな状態でも玉枝はネグリジェ姿で添い寝している。
彼はしまったと思う。するとあやめが部屋に入って来る。
「九郎、起きた。そろそろ、出発しないと間に合わないわよ。」「あやめ、今日は休もうかな。」
「何言っているの。お弁当作ったわよ。」「はい、大学行きます。」
玉枝が着ているものを変える。白のブラウスに薄い緑のベスト、淡い水色のスカートである。
九郎とあやめは、出発する。鳥居の前まで来ると玉枝が気配を強くしてあやめにも見えるようになる。
あやめは玉枝の姿に
「玉枝さん、着替えたの。」「服は自由に変えられるの。」
「うらやましいわ。」「霊の特権よ。」
「霊て服を変えられるの。」「力のある霊には可能よ。普通は死んだときの服よ。」
「そうなんだ。」
あやめは感心する。九郎のアパートに行くと九郎は部屋からカバンを持ってくる。玉枝は、姿を見えなくする。
九郎とあやめはカバンにお揃いのハコフグのキーホルダーをつけている。
「お揃いのキーホルダーなんてもう付き合っているのも同じね。」
玉枝が言うと九郎とあやめは赤くなる。九郎があやめに言う
「あやめ、レポート書けた。」「まだよ。」
「今日、図書館で一緒にレポート書かない。」「いいわよ。」
大学に入るといつものようにつよしが声をかけてくる。
「おはよう、お二人さん。」「つよし、おはよう。」「木村君、おはよう。」
「あれー」「どうした。つよし。」
「お揃いのキーホルダーだね。」「日曜日、2人で水族館へ行ったんだ。」「記念に買っただけよ。」
「仲がよろしいことで。」「そりゃ、仲いいもんな、あやめ。」「そうね。九郎。」
「ほーっ、名前で呼ぶ仲になったか。」「かまわないだろ。」「九郎、おめでとう。」
九郎はつよしにからかわれながら教室へ行く。3人が席に着くと美琴が来る。
つよしは美琴に九郎とあやめのお揃いのキーホルダーに名前で呼び合っていることを話す。
美琴は大声で言ってしまう
「お揃いのキーホルダーに名前呼び、それって付き合っているの。」「付き合ってません。」
あやめも大声で言ってしまう。それは男子たちに衝撃を与える。危機感を覚えた男子がやってくる
「翼なんかやめて、僕と付き合ってください。」「ごめんなさい。」
あやめは1時限目が始まる前に5人男子をふる。1時限目が終わるとさらに男子の数は増える。あやめはその全てをふる。
「あやめちゃんもてるね。かわいいから当然か。」「玉枝さんやめてください。」
玉枝のからかいにあやめは思わず答えてしまう。あやめは焦るが聞いている者はいない。
お昼になり、4人は学食へ行くつよしと美琴は学食のランチだが、九郎とあやめはお揃いの弁当である。
学食中がざわめく、つよしが2人に聞く。
「どちらが作ってきたんだ。」「わたしです。」
あやめが言う。
「社本さんの手作りだってー」「つよし、大げさだよ。」
「いや、大変なことだぞ。周りを見てみろ。」
学食中の学生が注目している。玉枝が面白そうに言う。
「あ~んをしたら面白いことになるよ。」
九郎とあやめはどうするか悩む。絶対に誤解されている。あやめの弁当はうれしいが命の危険を感じる。
玉枝が九郎の心を見透かしたように言う。
「堂々としてればいいのよ。私がついているでしょ。」
九郎は覚悟を決めて弁当を食べ始める。男子の視線が痛い。あやめも黙って食べ始める。
九郎たちの席は男子に囲まれる。1人の男子が言う
「僕にお弁当を作ってください。」「ごめんなさい。」
あやめへのプロポーズの行列は休み時間が終わるまで続いた。
午後もあやめはプロポーズを断り続けることになる。
彼はしまったと思う。するとあやめが部屋に入って来る。
「九郎、起きた。そろそろ、出発しないと間に合わないわよ。」「あやめ、今日は休もうかな。」
「何言っているの。お弁当作ったわよ。」「はい、大学行きます。」
玉枝が着ているものを変える。白のブラウスに薄い緑のベスト、淡い水色のスカートである。
九郎とあやめは、出発する。鳥居の前まで来ると玉枝が気配を強くしてあやめにも見えるようになる。
あやめは玉枝の姿に
「玉枝さん、着替えたの。」「服は自由に変えられるの。」
「うらやましいわ。」「霊の特権よ。」
「霊て服を変えられるの。」「力のある霊には可能よ。普通は死んだときの服よ。」
「そうなんだ。」
あやめは感心する。九郎のアパートに行くと九郎は部屋からカバンを持ってくる。玉枝は、姿を見えなくする。
九郎とあやめはカバンにお揃いのハコフグのキーホルダーをつけている。
「お揃いのキーホルダーなんてもう付き合っているのも同じね。」
玉枝が言うと九郎とあやめは赤くなる。九郎があやめに言う
「あやめ、レポート書けた。」「まだよ。」
「今日、図書館で一緒にレポート書かない。」「いいわよ。」
大学に入るといつものようにつよしが声をかけてくる。
「おはよう、お二人さん。」「つよし、おはよう。」「木村君、おはよう。」
「あれー」「どうした。つよし。」
「お揃いのキーホルダーだね。」「日曜日、2人で水族館へ行ったんだ。」「記念に買っただけよ。」
「仲がよろしいことで。」「そりゃ、仲いいもんな、あやめ。」「そうね。九郎。」
「ほーっ、名前で呼ぶ仲になったか。」「かまわないだろ。」「九郎、おめでとう。」
九郎はつよしにからかわれながら教室へ行く。3人が席に着くと美琴が来る。
つよしは美琴に九郎とあやめのお揃いのキーホルダーに名前で呼び合っていることを話す。
美琴は大声で言ってしまう
「お揃いのキーホルダーに名前呼び、それって付き合っているの。」「付き合ってません。」
あやめも大声で言ってしまう。それは男子たちに衝撃を与える。危機感を覚えた男子がやってくる
「翼なんかやめて、僕と付き合ってください。」「ごめんなさい。」
あやめは1時限目が始まる前に5人男子をふる。1時限目が終わるとさらに男子の数は増える。あやめはその全てをふる。
「あやめちゃんもてるね。かわいいから当然か。」「玉枝さんやめてください。」
玉枝のからかいにあやめは思わず答えてしまう。あやめは焦るが聞いている者はいない。
お昼になり、4人は学食へ行くつよしと美琴は学食のランチだが、九郎とあやめはお揃いの弁当である。
学食中がざわめく、つよしが2人に聞く。
「どちらが作ってきたんだ。」「わたしです。」
あやめが言う。
「社本さんの手作りだってー」「つよし、大げさだよ。」
「いや、大変なことだぞ。周りを見てみろ。」
学食中の学生が注目している。玉枝が面白そうに言う。
「あ~んをしたら面白いことになるよ。」
九郎とあやめはどうするか悩む。絶対に誤解されている。あやめの弁当はうれしいが命の危険を感じる。
玉枝が九郎の心を見透かしたように言う。
「堂々としてればいいのよ。私がついているでしょ。」
九郎は覚悟を決めて弁当を食べ始める。男子の視線が痛い。あやめも黙って食べ始める。
九郎たちの席は男子に囲まれる。1人の男子が言う
「僕にお弁当を作ってください。」「ごめんなさい。」
あやめへのプロポーズの行列は休み時間が終わるまで続いた。
午後もあやめはプロポーズを断り続けることになる。
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