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第135話 守り神
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たすくは大学を卒業して沙也加と一緒に働くことになる。
彼はバイトから正式な助手になったのだ。
一条みおは、払い屋への弟子入りが諦められず、五條のつてで鬼頭亜香子に弟子入りをする。
亜香子は一条から見て本物の払い屋である。
沙也加の事務所に不動産業者が訪れる。
業者は沙也加に話す
「アパートを取り壊そうとしているのですができないのです。」
「何かあるのですか。」
「取り壊そうとすると重機にトラブルが起きたりしたので、神主さんに祈祷をしてもらったのですが収まらないのです。」
「そのアパートを調査すればいいのですね。」
「お願いします。」
沙也加は依頼を受けることにする。
たすくが沙也加に言う
「壊せないなんて、ご神木のようですね。」
「そうね、何とかなればいいけど。」
沙也加は答える。
2人は取り壊し予定のアパートに行く。
すると沙也加は目を丸くする。
たすくが
「どうしたの。」
と言いながら沙也加の肩に触れるとそのまま固まる。
アパートは大きな三毛猫に見える。
たすくは沙也加に言う
「これって藏守様と一緒ですよね。」
「これ、どうにもならないわ。」
沙也加は不動産業者に説明する。
業者は沙也加に
「何とかならないのですか。」
「守り神ですから何ともなりません。」
「そんな。」
「無理に壊すとたたられるかもしれませんよ。」
「そうですか。」
業者は黙り込む。
たすくは沙也加に
「大丈夫でしょうか。」
「忠告はしたわよ。」
沙也加も嫌な予感がする。
その夜、アパートの火災が発生する。
取り壊し予定のアパートが全焼したのだ。
翌朝、沙也加とたすくは新聞を読み、火災のことを知る。
沙也加は思わず言う
「やっちゃったのかしら。」
「不動産業者ですか。」
「大家かもしれないわ。」
2人は火事は放火だと思っている。
昼過ぎ不動産業者から沙也加の事務所に電話がある。
業者は沙也加に言う
「大家さんが急死しました。」
「アパートに火をつけたのですか。」
「分かりません、わたくしは昨日の話を大家さんに話しただけです。」
「それで、どんな用件でしょうか。」
「私もたたられるのではないかと心配で仕方ないのです。」
「何か思い当たることでもありますか。」
「いいえ、ありません。」
「なら、大丈夫ですよ。」
沙也加は電話を切る。
その後、彼から電話がかかってくることはない。
彼はバイトから正式な助手になったのだ。
一条みおは、払い屋への弟子入りが諦められず、五條のつてで鬼頭亜香子に弟子入りをする。
亜香子は一条から見て本物の払い屋である。
沙也加の事務所に不動産業者が訪れる。
業者は沙也加に話す
「アパートを取り壊そうとしているのですができないのです。」
「何かあるのですか。」
「取り壊そうとすると重機にトラブルが起きたりしたので、神主さんに祈祷をしてもらったのですが収まらないのです。」
「そのアパートを調査すればいいのですね。」
「お願いします。」
沙也加は依頼を受けることにする。
たすくが沙也加に言う
「壊せないなんて、ご神木のようですね。」
「そうね、何とかなればいいけど。」
沙也加は答える。
2人は取り壊し予定のアパートに行く。
すると沙也加は目を丸くする。
たすくが
「どうしたの。」
と言いながら沙也加の肩に触れるとそのまま固まる。
アパートは大きな三毛猫に見える。
たすくは沙也加に言う
「これって藏守様と一緒ですよね。」
「これ、どうにもならないわ。」
沙也加は不動産業者に説明する。
業者は沙也加に
「何とかならないのですか。」
「守り神ですから何ともなりません。」
「そんな。」
「無理に壊すとたたられるかもしれませんよ。」
「そうですか。」
業者は黙り込む。
たすくは沙也加に
「大丈夫でしょうか。」
「忠告はしたわよ。」
沙也加も嫌な予感がする。
その夜、アパートの火災が発生する。
取り壊し予定のアパートが全焼したのだ。
翌朝、沙也加とたすくは新聞を読み、火災のことを知る。
沙也加は思わず言う
「やっちゃったのかしら。」
「不動産業者ですか。」
「大家かもしれないわ。」
2人は火事は放火だと思っている。
昼過ぎ不動産業者から沙也加の事務所に電話がある。
業者は沙也加に言う
「大家さんが急死しました。」
「アパートに火をつけたのですか。」
「分かりません、わたくしは昨日の話を大家さんに話しただけです。」
「それで、どんな用件でしょうか。」
「私もたたられるのではないかと心配で仕方ないのです。」
「何か思い当たることでもありますか。」
「いいえ、ありません。」
「なら、大丈夫ですよ。」
沙也加は電話を切る。
その後、彼から電話がかかってくることはない。
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