水の巫女の助手になる

ぽとりひょん

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第126話 鬼武トンネル

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 寒沢に沿って道が通っているが、鬼武村沿いは急なカーブになっており車が転落するような事故が起きていた。
 そこでトンネルが最近作られ、問題の所を通らなくてもよくなる、トンネルは鬼武きぶトンネルと名付けられる。
 これで事故も無くなり、安全な道ができたと歓迎されるが、できたばかりのトンネルに噂が広がる。
 トンネルの中に女がおり、車に乗せると消えてしまうとか、車で走っていると突然女が現れ急ブレーキをかけると誰もいないというものだ。
 テレビ支局のディレクターがその情報を入手する。
 沙也加の探偵事務所にテレビ支局の局長から電話がある。
 局長は沙也加に話す
 「古馬先生、いつもお世話になっています。」
 「今日はどんな要件でしょうか。」
 「鬼武トンネルという最近できたトンネルがあるのですが、霊の目撃情報があります。」
 「その霊を調べればいいのですね。」
 「はいそうなんですが、カメラマンを同行させてもよろしいでしょうか。」
 「危険な霊だと守り切れないかもしれません。」
 「ぜひ、除霊する霊の映像だけでも欲しいのですが。」
 「私の助手が撮影してはだめですか。」
 「わかりました、機材をお貸しします。」
 「壊れるといけないのでこちらで用意します。」
 「壊れても構いませんので使ってください。」
 「わかりました。」
沙也加は依頼を受けることにする。
 寒沢は沙也加が岩の上の怨霊にひどい目にあった場所である。
 しかし、その場所とは離れているので、今回とは関係ないと判断している。
 沙也加とたすくは、沙也加の車アルファロメオスパイダーに乗り鬼武トンネルへ向かう。
 トンネルに着くと車を止め、歩いてトンネルに入る。
 トンネルの中は照明があり明るい。
 2人は手をつないで歩いてゆく、トンネルの中にはいろいろな霊がいる。
 たすくが沙也加に言う
 「新しいトンネルなのに霊が多いですね。」
 「そうね、場所が関係しているのかしら。」
沙也加は気配を探っているが強い気配はない。
 トンネルの中央の差し掛かるころ、走っていた車が急ブレーキをかける。
 車から男が蒼い顔をして降りてくる。
 沙也加は男に話しかける
 「どうしたのですか。」
 「すみません人でしたか。」
 「どういうことですか。」
 「この前通った時、このあたりで女を乗せたんですが消えてしまったんです。」
 「そうですか。」
沙也加はその時、男の車の助手席に女を見る。
 たすくも気づきカメラを向ける。
 沙也加は男に聞く
 「今日は1人で車に乗っていましたか。」
 「はい、そうですが。」
沙也加は助手席を指さす。
 男は見るが何も見えない
 「驚かせないでください。」
男は少し気分を害し車に乗り込み走り去る
 「大丈夫でしょうか。」
たすくが沙也加に聞く。
 沙也加は霊が強い力を持っていないことに気づいている。
 男はトンネルを出る前、気になり助手席を見る。
 そこには女が乗っている。
 男は車を止め、逃げ出す。
 沙也加とたすくはトンネルの調査を終えてトンネルから出てくる
 沙也加の止めていたアルファロメオスパイダーの助手席には女の霊が座っている
 「そこ、僕の席なんですけど。」
たすくは霊に話しかける。
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