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第108話 添い寝

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 沙也加の探偵事務所に30代の男性が訪れる。
 男性は沙也加に聞く
 「霊のことを調べてくれるのはここでよろしかったでしょうか。」
 「はい、調べますよ。」
沙也加は答える。
 男性は言う
 「幽霊に添い寝されるのですけど。」
 「はあ、いいのではないのですか。」
 「良くありません、妻に言ったら怒られるし、もっと悪いのが好みでないのです。」
 「そうですか。」
沙也加は白い目で見る。
 たすくが聞く
 「怖くはないのですか。」
 「最初は驚きましたが、毎晩だとまたかと言う感じで無視しています。」
 「それは大変ですね。」
 「その通りです。」
男ははじめて味方を見つけたように声を弾ませる
 「どうすればいいのですか。」
 「霊を調べて、妻に説明して欲しいのです。」
 「調べて、潔白を証明すればいいのですね。」
 「はい、お願いします。」
 「分かりました。」
沙也加は依頼を引き受けることにする。
 たすくは沙也加に聞く
 「霊が人に添い寝することなんてあるのですか。」
 「さあ、たすくなら喜びそうね。」
 「喜びません。」
 「あの人に憑りついている霊はいなかったわ。」
沙也加は答える。

 沙也加とたすくは男の家を訪れる。
 男はマンションの4階に住んでいる。
 2人が中に入ると男の妻が
 「今度は女を連れ込むつもり。」
と怒る、沙也加は
 「探偵の古馬です、ご主人の依頼できました。」
 「幽霊の件ね、探偵がどうするの。」
 「私、霊が見えますので対処できます。」
 「分かったわ、夫に添い寝する霊を何とかして。」
妻の怒りは収まる。
 夫婦の寝室に沙也加とたすくは手をつないで入る、しかし霊はいない。
 男の妻が聞く
 「夜寝る時、ここに居るのですか。」
 「はい、いないものとしてふるまってください。」
 「そうですか。」
妻は寝づらそうである。
 夫婦はベットで寝て、2人が見張りをする。
 夜中の2時頃、変化が起きる。
 壁から女の霊が抜け出てくる。
 その霊は床を這いながらベットに近づく。
 女の霊の顔を見ると沙也加とたすくは男に同情する。
 たすくは霊をデジカメで撮る。
 霊はベットの中に潜り込もうとする。
 沙也加は水の刃を飛ばし、霊に切りつけ霧散させる。
 男が目を覚ます。
 沙也加が男に言う
 「もう大丈夫ですよ、除霊しました。」
 「ありがとうございます、でも、妻の誤解が解けません。」
 「デジカメで撮りました。」
たすくが言う。
 デジカメには霊の姿が写っている。
 男の妻が起きてくる。
 沙也加が妻に言う
 「除霊しましたよ。」
 「そうでうすか。」
妻は夫に
 「残念に思っているでしょ。」
 「そんなことないよ、この映像を見てくれ。」
たすくが撮ったデジカメの画面を見せる
 「あなたごめんなさい。」
一目、霊の姿を見て妻は男に謝る。
 沙也加とたすくは帰り道で
 「もし、霊が美人だったらどうなっていたんでしょう。」
 「依頼が来なかったんじゃないかしら。」
 「そうゆものですか。」
 「そして、憑り殺されたりして。」
たすくは美人は怖いとしみじみ思う。

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