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第81話 黒蔵の藏守様
しおりを挟む 恵一は、子供の頃から家の敷地にある黒蔵の蔵守様について聞いて育ってきた。
黒蔵には当主しか入ることが出来ず、それも一礼をして入るのである。
祖母からには、黒蔵に入ってはいけないと厳しく言われてきた。
勝手に入ると蔵守様の祟りがあるそうだ。
恵一が12歳の時、黒蔵に泥棒が入る。
警察に通報するが警察官を黒蔵には入れなかった。
しかし、蔵の南京錠に付いた指紋から前科のある犯人が割り出される。
その犯人は死体で見つかった。
村のはずれの崖から落ちていたのだ。
恵一は成長し、幼馴染の由美という女性と結婚する。
由美は好奇心の強い性格である。
そのため黒蔵の藏守様のことは良く話してある。
しかし、由美はカギを持ち出しこっそり黒蔵に入ってしまう。
この時は、恵一が気づき、誰も気づかないようにカギを元の場所に戻したため、身内にばれることはなかった。
それから由美は車にひかれかけたりするなど何度か事故に遭いそうになる。
恵一は心配するが解決策はない。
彼は仕事で旅館にも出入りしている、そこで旅行業界で有名になっている霊能者を知る。
彼は何とか解決できないかと思い霊能者を訪ねることにする。
沙也加の探偵事務所に20代半ばの男性が訪れる
「電話の方ですか。」
「はい、相談がありまして来ました。」
「恵一さんでよろしかったですね。」
「そうです、うちには黒蔵というものがあり、藏守様が守っていると言われています。」
「何かあったのですね。」
「妻が禁を犯して蔵に入ってしまい、それから何度も事故に遭いそうになっています。」
「藏守様を調べればいいのですね。」
「はい、藏守様の怒りを鎮めたいのです。」
「分かりました、明日、お伺いいたしますが、よろしいですか。」
「はい、お願いします。」
翌日、沙也加とたすくは沙也加のアルファロメオスパイダーで依頼者の元に向かう。
依頼者の家に着くと依頼者の家の者に囲まれてしまう。
恵一の父親が
「あんたら何しに来た。」
「恵一さんに頼まれて調査に来ました。」
「恵一を呼んで来い。」
声を荒げていう。
呼ばれて恵一が来る。
父親は
「この人たちはなんだ。」
「俺が呼んだ。」
親子で言い合いを始める。
沙也加は親子げんかに構わず、黒蔵に向かう。
彼女はたすくと手をつなぐ、たすくは驚く
「何ですかこれは。」
「藏守様よ。」
「たすくには蔵が大きな猫に見える。」
「そして猫は2人を睨みつけている。」
「怒っているわね。」
「はい、機嫌悪そうです。」
「どうするんですか。」
「経文で鎮めるわ。」
沙也加は口喧嘩を続ける恵一の所に行くと
「藏守様を静めるから奥さん呼んできて。」
「は、はい。」
恵一の父親が何か言っているが無視をする。
そして、蔵の前に沙也加とたすく、恵一、由美の4人がくる。
藏守様は毛を逆立てる。
沙也加は3人に頷いて手を合わせるように言う。
そしてお経をあげ始める。
藏守様は逆立てた毛を戻し落ち着いて来る。
沙也加は由美に言う
「前に藏守様がいるから自分の言葉で謝って。」
「勝手に蔵を開けてすみません、二度としません。」
由美は心から謝った。
しかし、他の者は治まらない。
「由美さん、何てことしてくれるんだ。」
「藏守様が許さねぞ。」
口々に言う。
しかし、沙也加ははっきり言う
「今、藏守様は許してくれました、藏守様の意に反するのですか。」
皆、黙り込む。
恵一の父親が沙也加に聞く
「藏守様が見えるのか。」
「はい、蔵と同化した巨大な猫です、扉は口ですから勝手に開ければ怒りますよ。」
皆、黒蔵を見るが猫の形には見えない。
沙也加は恵一に言う
「これで藏守様が祟ることはありませんよ。」
「ありがとうございます。」
恵一と由美は礼を言う。
黒蔵には当主しか入ることが出来ず、それも一礼をして入るのである。
祖母からには、黒蔵に入ってはいけないと厳しく言われてきた。
勝手に入ると蔵守様の祟りがあるそうだ。
恵一が12歳の時、黒蔵に泥棒が入る。
警察に通報するが警察官を黒蔵には入れなかった。
しかし、蔵の南京錠に付いた指紋から前科のある犯人が割り出される。
その犯人は死体で見つかった。
村のはずれの崖から落ちていたのだ。
恵一は成長し、幼馴染の由美という女性と結婚する。
由美は好奇心の強い性格である。
そのため黒蔵の藏守様のことは良く話してある。
しかし、由美はカギを持ち出しこっそり黒蔵に入ってしまう。
この時は、恵一が気づき、誰も気づかないようにカギを元の場所に戻したため、身内にばれることはなかった。
それから由美は車にひかれかけたりするなど何度か事故に遭いそうになる。
恵一は心配するが解決策はない。
彼は仕事で旅館にも出入りしている、そこで旅行業界で有名になっている霊能者を知る。
彼は何とか解決できないかと思い霊能者を訪ねることにする。
沙也加の探偵事務所に20代半ばの男性が訪れる
「電話の方ですか。」
「はい、相談がありまして来ました。」
「恵一さんでよろしかったですね。」
「そうです、うちには黒蔵というものがあり、藏守様が守っていると言われています。」
「何かあったのですね。」
「妻が禁を犯して蔵に入ってしまい、それから何度も事故に遭いそうになっています。」
「藏守様を調べればいいのですね。」
「はい、藏守様の怒りを鎮めたいのです。」
「分かりました、明日、お伺いいたしますが、よろしいですか。」
「はい、お願いします。」
翌日、沙也加とたすくは沙也加のアルファロメオスパイダーで依頼者の元に向かう。
依頼者の家に着くと依頼者の家の者に囲まれてしまう。
恵一の父親が
「あんたら何しに来た。」
「恵一さんに頼まれて調査に来ました。」
「恵一を呼んで来い。」
声を荒げていう。
呼ばれて恵一が来る。
父親は
「この人たちはなんだ。」
「俺が呼んだ。」
親子で言い合いを始める。
沙也加は親子げんかに構わず、黒蔵に向かう。
彼女はたすくと手をつなぐ、たすくは驚く
「何ですかこれは。」
「藏守様よ。」
「たすくには蔵が大きな猫に見える。」
「そして猫は2人を睨みつけている。」
「怒っているわね。」
「はい、機嫌悪そうです。」
「どうするんですか。」
「経文で鎮めるわ。」
沙也加は口喧嘩を続ける恵一の所に行くと
「藏守様を静めるから奥さん呼んできて。」
「は、はい。」
恵一の父親が何か言っているが無視をする。
そして、蔵の前に沙也加とたすく、恵一、由美の4人がくる。
藏守様は毛を逆立てる。
沙也加は3人に頷いて手を合わせるように言う。
そしてお経をあげ始める。
藏守様は逆立てた毛を戻し落ち着いて来る。
沙也加は由美に言う
「前に藏守様がいるから自分の言葉で謝って。」
「勝手に蔵を開けてすみません、二度としません。」
由美は心から謝った。
しかし、他の者は治まらない。
「由美さん、何てことしてくれるんだ。」
「藏守様が許さねぞ。」
口々に言う。
しかし、沙也加ははっきり言う
「今、藏守様は許してくれました、藏守様の意に反するのですか。」
皆、黙り込む。
恵一の父親が沙也加に聞く
「藏守様が見えるのか。」
「はい、蔵と同化した巨大な猫です、扉は口ですから勝手に開ければ怒りますよ。」
皆、黒蔵を見るが猫の形には見えない。
沙也加は恵一に言う
「これで藏守様が祟ることはありませんよ。」
「ありがとうございます。」
恵一と由美は礼を言う。
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