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第68話 首塚の怨霊4
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怨霊の刀に腹を貫かれた沙也加は、怨霊の右手を刀ごと左手で掴む。
怨霊が手を引き離そうとするが動かない。
もし、怨霊が現実の男性だったら、女性の沙也加は力負けしていただろう。
しかし、相手は霊である、霊能の力比べとなる。
沙也加の口には血が滲んでいる。
彼女は右手に持つ水の刀を怨霊の首に突き入れる。
あらに横に滑らし首を落とそうとするが、怨霊は左手で水の刀を掴み切らせまいとする。
怨霊も沙也加を貫いた刀を下に滑らし腹を切り裂こうとするが、彼女の掴んだ左手がそれをさせない。
沙也加と怨霊は膠着状態に陥る。
彼女の口に滲んでいる血は量を増す、そして、とうとう吐血する。
彼女は力を緩めない、だが彼女に分の悪い力比べである。
彼女は体のダメージに加え、刀に集中しつつ、力比べをしなくてはならない。
怨霊の刀が徐々に腹を切り裂き始める。
たすくは首塚に向かっている、何か悪い予感がするため足が自然と速くなる。
首塚に到着する頃、たすくは走っていた。
そして、たすくには怨霊は見れないが腹と背中が血に染まった沙也加が何かと動かずに戦っているようすか見える
「沙也加」
彼は叫ぶが沙也加からの返答はない。
たすくは、沙也加に近づき、肩に手をかけると怨霊の姿が見え、状況を把握する。
そして、沙也加の胸に触れる、たすくの体が光だし、怨霊を焼くが、消滅しない。
ただ、少し怨霊の力を弱める。
それは、沙也加にとってチャンスになる、一気に水の刀を滑らせ怨霊の首を切り裂く、さらに頭を縦に割る。
怨霊の体は霧散していき、それに伴って沙也加の腹を貫いた刀も霧散していく。
すると刀が無くなったことで腹と背中からの出血がひどくなる。
たすくは沙也加に
「沙也加」
と呼びかけるが意識はすでになく、その場に倒れ込むがたすくが抱きかかえる。
彼は彼女を地面に寝かせると稲荷の使いからもらった勾玉を握りしめ、沙也加を助けたいと念じる。
すると出血は止まり、小さな傷は消える、しかし、腹を貫かれた刀傷は残っている。
たすくは出血が止まったことを確認すると救護隊に連絡する。
たすくは到着した救護隊に、怨霊と切り合ってこうなったと説明するが信用してもらえない。
しかし、出血がが止まっているものの、出血の多さから病院へ搬送される。
病院でもたすくの話は信用されない。
しかし、沙也加は様子見で一晩入院することになる。
夜中、沙也加は意識が戻る。
そして、自分の腹に着いた刀傷を見て、戦いを思い出す。
たすくは翌朝、沙也加の着替えを持って、沙也加の所に来る。
沙也加はたすくを見ると泣きそうな顔になる
「私、傷物になっちゃった。」
彼は戦いの最中、胸を触ったことを思い出す
「あれは仕方なくです。」
「何を言っているの、これを見て。」
沙也加は上着を脱ぎだす、たすくは目をそらす
「見てもくれないの、そんなに醜いの。」
「何のことですか。」
「刀傷、腹と背中にあるの。」
「それは刀に貫かれていましたもんね。」
「これじゃ、たすくに捨てられちゃうわ。」
とうとう沙也加は泣き出す
「どうして、僕が沙也加を捨てるのですか。」
「傷、嫌じゃない。」
「気にしません。」
「本当。」
「本当ですよ。」
たすくは沙也加を抱きしめる。
沙也加は退院すると角谷方へ行く
「大丈夫でしたか、病院に運ばれたと聞いて驚きました。」
「はい、怨霊は祓いました、残りの子供の様子はどうですか。」
「昨日、急に回復しました。」
「これで仕事は終わりですね。」
「怨霊が出てきた原因が分かりました。」
「原因ですか。」
「はい、子供たちが鎮め石の上で遊んでいて割れてしまったそうです。」
「あまり、子供たちを責めないでください、封印が弱まって居たのでしょう、子供が乗らなくても自然に割れていたと思います。」
「分かりました、ありがとうございます。
帰り道、たすくは沙也加に聞く
「封印は弱くなっていたのですか。」
「そう言わないと子供たちが責められるでしょ。」
「沙也加のそういうところ好きですよ。」
沙也加は返事をしない、代わりに顔を赤くする。
後日、沙也加の事務所に五條美月が来る。
「私からのお願い聞いてくれてありがとう、依頼人が喜んでいたわよ。」
「あんなに強力な怨霊だったら前もって教えて欲しかったわ。」
「何か、問題あったの。」
「死にかけたわ。」
「ごめんなさい、私には霊の強さまでは分からないわ。」
「ええ、あなたのせいではないわ。」
「呪いのことなら私に聞いてちょうだい。」
「助かるわ、呪いは分からないから。」
沙也加は美月との付き合いが長くなりそうな気がする。
怨霊が手を引き離そうとするが動かない。
もし、怨霊が現実の男性だったら、女性の沙也加は力負けしていただろう。
しかし、相手は霊である、霊能の力比べとなる。
沙也加の口には血が滲んでいる。
彼女は右手に持つ水の刀を怨霊の首に突き入れる。
あらに横に滑らし首を落とそうとするが、怨霊は左手で水の刀を掴み切らせまいとする。
怨霊も沙也加を貫いた刀を下に滑らし腹を切り裂こうとするが、彼女の掴んだ左手がそれをさせない。
沙也加と怨霊は膠着状態に陥る。
彼女の口に滲んでいる血は量を増す、そして、とうとう吐血する。
彼女は力を緩めない、だが彼女に分の悪い力比べである。
彼女は体のダメージに加え、刀に集中しつつ、力比べをしなくてはならない。
怨霊の刀が徐々に腹を切り裂き始める。
たすくは首塚に向かっている、何か悪い予感がするため足が自然と速くなる。
首塚に到着する頃、たすくは走っていた。
そして、たすくには怨霊は見れないが腹と背中が血に染まった沙也加が何かと動かずに戦っているようすか見える
「沙也加」
彼は叫ぶが沙也加からの返答はない。
たすくは、沙也加に近づき、肩に手をかけると怨霊の姿が見え、状況を把握する。
そして、沙也加の胸に触れる、たすくの体が光だし、怨霊を焼くが、消滅しない。
ただ、少し怨霊の力を弱める。
それは、沙也加にとってチャンスになる、一気に水の刀を滑らせ怨霊の首を切り裂く、さらに頭を縦に割る。
怨霊の体は霧散していき、それに伴って沙也加の腹を貫いた刀も霧散していく。
すると刀が無くなったことで腹と背中からの出血がひどくなる。
たすくは沙也加に
「沙也加」
と呼びかけるが意識はすでになく、その場に倒れ込むがたすくが抱きかかえる。
彼は彼女を地面に寝かせると稲荷の使いからもらった勾玉を握りしめ、沙也加を助けたいと念じる。
すると出血は止まり、小さな傷は消える、しかし、腹を貫かれた刀傷は残っている。
たすくは出血が止まったことを確認すると救護隊に連絡する。
たすくは到着した救護隊に、怨霊と切り合ってこうなったと説明するが信用してもらえない。
しかし、出血がが止まっているものの、出血の多さから病院へ搬送される。
病院でもたすくの話は信用されない。
しかし、沙也加は様子見で一晩入院することになる。
夜中、沙也加は意識が戻る。
そして、自分の腹に着いた刀傷を見て、戦いを思い出す。
たすくは翌朝、沙也加の着替えを持って、沙也加の所に来る。
沙也加はたすくを見ると泣きそうな顔になる
「私、傷物になっちゃった。」
彼は戦いの最中、胸を触ったことを思い出す
「あれは仕方なくです。」
「何を言っているの、これを見て。」
沙也加は上着を脱ぎだす、たすくは目をそらす
「見てもくれないの、そんなに醜いの。」
「何のことですか。」
「刀傷、腹と背中にあるの。」
「それは刀に貫かれていましたもんね。」
「これじゃ、たすくに捨てられちゃうわ。」
とうとう沙也加は泣き出す
「どうして、僕が沙也加を捨てるのですか。」
「傷、嫌じゃない。」
「気にしません。」
「本当。」
「本当ですよ。」
たすくは沙也加を抱きしめる。
沙也加は退院すると角谷方へ行く
「大丈夫でしたか、病院に運ばれたと聞いて驚きました。」
「はい、怨霊は祓いました、残りの子供の様子はどうですか。」
「昨日、急に回復しました。」
「これで仕事は終わりですね。」
「怨霊が出てきた原因が分かりました。」
「原因ですか。」
「はい、子供たちが鎮め石の上で遊んでいて割れてしまったそうです。」
「あまり、子供たちを責めないでください、封印が弱まって居たのでしょう、子供が乗らなくても自然に割れていたと思います。」
「分かりました、ありがとうございます。
帰り道、たすくは沙也加に聞く
「封印は弱くなっていたのですか。」
「そう言わないと子供たちが責められるでしょ。」
「沙也加のそういうところ好きですよ。」
沙也加は返事をしない、代わりに顔を赤くする。
後日、沙也加の事務所に五條美月が来る。
「私からのお願い聞いてくれてありがとう、依頼人が喜んでいたわよ。」
「あんなに強力な怨霊だったら前もって教えて欲しかったわ。」
「何か、問題あったの。」
「死にかけたわ。」
「ごめんなさい、私には霊の強さまでは分からないわ。」
「ええ、あなたのせいではないわ。」
「呪いのことなら私に聞いてちょうだい。」
「助かるわ、呪いは分からないから。」
沙也加は美月との付き合いが長くなりそうな気がする。
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