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第41話 戻らずの森6
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異形の襲撃の後、アシスタントは沙也加に従い、大人しくしている。
3人は、三角の陣の中で静かにときを待っている。
沙也加は、空気中の水分を使って周囲の気配を探っていると1人こちらに向かってきているのに気づく。
「誰か近づいて来てるわ、声を出さないでね。」
しばらくすると狐の面を付けた人がやってくる。
しかし、陣のため沙也加たちが見えないらしく
「いるのは分かっています、姿を見せてください、あなた方の力になります。」
狐の面は男性である、敵意はしない。
沙也加たち3人は陣から出て姿を見せる。
狐の面は言う
「この前は娘を助けていただきありがとうございました。」
「この前の狐の面の親子の人ですよ。」
たすくが言う、沙也加は
「私たちが置かれた状況が分かるのですか。」
「はい、何かの拍子でこちらの世界に迷い込んでしまったのですね。」
「元の世界に戻れるのですか。」
「はい、ただしこちらの世界のものは持ち帰れません。」
「分かりました、みんな、拾った保存食を捨てて。」
3人は拾った缶詰などを捨てる。
沙也加はアシスタントを見る
「ビデオカメラはテレビ局の物です、離しませんよ。」
「そう、命より大事なの。」
「離しません。」
「忠告はしたわよ。」
アシスタントはビデオカメラを諦める様子はない。
沙也加が、狐の面に案内をお願いする。
4人は森の中を歩く、そして突然、森が開けるのが見える。
「ここを進めば、元の世界に出られます。」
「ありがとうございます。」
「二度と迷わないようにお願いします、続けるとそのうち戻れなくなりますよ。」
狐の面の男は、そう言って去って行った。
3人は、森の外に向かって歩き外に出る。
すると森の外ではなく、森の周りの村の中へ出る
「どうなっているんでしょう。」
たすくが沙也加に言う
「不思議ね・・・」
沙也加は途中で言葉を止める、アシスタントがいない、沙也加とたすく2人だけである。
沙也加は、テレビ局の局長に電話する
「先生ですか、この2週間どこに行っていたのですか。」
「2週間も経っているのですか、私たちは2日しか過ごしていないのですが・・・」
「全員無事ですか。」
「いいえ、こちらのお世界に戻るときアシスタントとはぐれました。」
「連絡はありませんか。」
「いいえ、ありません、取り合えず向かえをやりますのでどこですか。」
「森の近くの村の中です。」
迎えが来てテレビ局へ向かう、局に着くと局長自ら迎えに出る。
沙也加とたすくは応接室に通される
「アシスタントとは、連絡が着きましたか。」
「いいえ、携帯にも繋がりません。」
「そうですか、やはりビデオカメラのせいかしら。」
「というと。」
局長が事情を聴く、沙也加は簡単に説明する
「森の中で夜を過ごした時、異界に出てしまったこと」
「ディレクターの班が使っていたビデオカメラを見つけたこと」
「以前助けた狐の面の男に助けられたこと」
「狐の面の男が異界の物は持ち出せないと忠告したのにアシスタントはビデオカメラを手放さなかったこと」
「異界を出る寸前まで3人一緒にいたこと」
である、そして詳しくはレポートにして提出すると申し出た。
局長は、頭に手を当て首を振る
「にわかには信じがたい話ですが、そうするとアシスタントは異界のどこかに飛ばされた可能性が高いですね。」
「私もそう思います。」
沙也加たちディレクター捜索隊の話は、週刊誌の記事になったが沙也加たちの名前は伏せられた。
マスコミの間で駆け引きがあったのだろう。
3人は、三角の陣の中で静かにときを待っている。
沙也加は、空気中の水分を使って周囲の気配を探っていると1人こちらに向かってきているのに気づく。
「誰か近づいて来てるわ、声を出さないでね。」
しばらくすると狐の面を付けた人がやってくる。
しかし、陣のため沙也加たちが見えないらしく
「いるのは分かっています、姿を見せてください、あなた方の力になります。」
狐の面は男性である、敵意はしない。
沙也加たち3人は陣から出て姿を見せる。
狐の面は言う
「この前は娘を助けていただきありがとうございました。」
「この前の狐の面の親子の人ですよ。」
たすくが言う、沙也加は
「私たちが置かれた状況が分かるのですか。」
「はい、何かの拍子でこちらの世界に迷い込んでしまったのですね。」
「元の世界に戻れるのですか。」
「はい、ただしこちらの世界のものは持ち帰れません。」
「分かりました、みんな、拾った保存食を捨てて。」
3人は拾った缶詰などを捨てる。
沙也加はアシスタントを見る
「ビデオカメラはテレビ局の物です、離しませんよ。」
「そう、命より大事なの。」
「離しません。」
「忠告はしたわよ。」
アシスタントはビデオカメラを諦める様子はない。
沙也加が、狐の面に案内をお願いする。
4人は森の中を歩く、そして突然、森が開けるのが見える。
「ここを進めば、元の世界に出られます。」
「ありがとうございます。」
「二度と迷わないようにお願いします、続けるとそのうち戻れなくなりますよ。」
狐の面の男は、そう言って去って行った。
3人は、森の外に向かって歩き外に出る。
すると森の外ではなく、森の周りの村の中へ出る
「どうなっているんでしょう。」
たすくが沙也加に言う
「不思議ね・・・」
沙也加は途中で言葉を止める、アシスタントがいない、沙也加とたすく2人だけである。
沙也加は、テレビ局の局長に電話する
「先生ですか、この2週間どこに行っていたのですか。」
「2週間も経っているのですか、私たちは2日しか過ごしていないのですが・・・」
「全員無事ですか。」
「いいえ、こちらのお世界に戻るときアシスタントとはぐれました。」
「連絡はありませんか。」
「いいえ、ありません、取り合えず向かえをやりますのでどこですか。」
「森の近くの村の中です。」
迎えが来てテレビ局へ向かう、局に着くと局長自ら迎えに出る。
沙也加とたすくは応接室に通される
「アシスタントとは、連絡が着きましたか。」
「いいえ、携帯にも繋がりません。」
「そうですか、やはりビデオカメラのせいかしら。」
「というと。」
局長が事情を聴く、沙也加は簡単に説明する
「森の中で夜を過ごした時、異界に出てしまったこと」
「ディレクターの班が使っていたビデオカメラを見つけたこと」
「以前助けた狐の面の男に助けられたこと」
「狐の面の男が異界の物は持ち出せないと忠告したのにアシスタントはビデオカメラを手放さなかったこと」
「異界を出る寸前まで3人一緒にいたこと」
である、そして詳しくはレポートにして提出すると申し出た。
局長は、頭に手を当て首を振る
「にわかには信じがたい話ですが、そうするとアシスタントは異界のどこかに飛ばされた可能性が高いですね。」
「私もそう思います。」
沙也加たちディレクター捜索隊の話は、週刊誌の記事になったが沙也加たちの名前は伏せられた。
マスコミの間で駆け引きがあったのだろう。
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