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第34話 神隠しの村1

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 沙也加とたすくは車で山道を登っている。
 彼女の車アルファロメオスパイダーは1990年式で沙也加より長生きしている。
 たすくは途中で止まらないか心配している。
 そして、山の中の山村に依頼人はいる。
 そこへ探偵が派手な赤色の外車で乗り付けたのだ、噂はすぐに村中に広がる。

 沙也加は依頼人の鈴木由紀子すずきゆきこから話を聞く
 「2週間前、息子のれんが裏山に遊びに行ったきり帰ってきません。」
 「村で探したのですか。」
 「いいえ、みんな神隠しに会ったと言って探してくれません、夫までもです。」
 「警察には届けましたか。」
 「はい届けましたが、この村で起きたということで探してくれないのです。」
 「そうですか。」
 「あなたは神隠しだと思っているのですか。」
 「いいえ、私は信じません、だかられんを探してください。」
 「分かりました。」
沙也加とたすくが依頼人方を出ると村人が待っている。
 そして、その中から老人が出てくる。
 私は村長です、私の家で話を聞いてください
 「分かりました。」
沙也加は答える、村長の家で話が始まる
 「この村では20年に1度、子供が神隠しに会います。」
 「でも、探してはいけないのです。」
 「かなり昔、子供を探しに裏山に村人たちが探しに入ったことがありました。」
 「その時、お狐様の行列を見た者がおりまして、そのものは狂い死んだそうです。」
沙也加は村長の話を聞き終わると
 「そうですかわかりました、明日から探しますのでよろしくお願いします。」
 「私の話を聞いていなかったのですか。」
 「私は依頼を受けて動きますので。」
 「あの者は、村の外から来たので分からないのです。」
 「しかし、既に契約していますので、見つけるつもりです。」
 「罰当たりな、どうなっても知りませんぞ。」
 「はい、承知しています。」
沙也加は気配を大きくして相手を威圧する、村人は黙り込んでしまう。
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