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第6話 六角堂の怪奇譚5

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 良賢が経文を唱え始める、沙也加は池の水で刀を作り右手に持つ。
 風もないのに池が波立ち始める。
 良賢が錫杖を地面に打ち付けると池から大きな波が立つ。
 そして、沙也加が何かを水の刀で切り伏せる。
 経は続き、錫杖を地面に打ち付けるたびに沙也加は何かを切り伏せる。
 それを6回繰り返すと池は静かになる。

 良賢は市の職員に言う
 「これでお祓いは終わりました、一度、池の水を抜いて干した方が良いでしょう。」
中年の職員が
 「ありがとうございます。」
と礼を言う

 良賢と沙也加は6人の悪霊と戦っていた。
 良賢が経文を唱え始めると池に囚われていた霊たちが池から離れ飛び去って行く。
 池に浮かぶ6人の頭は、怒り
 「やめないか、憑り殺すぞ。」
と脅す、良賢が錫杖を地面に打ち付けると頭の1人が飛び出し向かってくる。
 沙也加は頭を水の刀で切り伏せると頭は霧散する。
 さらに錫杖が地面に打ち付けられる。
 再び頭が向かってくる、沙也加が切り伏せる。
 これを6回続けすべての悪霊を霧散させる。

 良賢は沙也加に言う
 「龍神様の力を使いこなせれば、このくらいわけないでしょうに。」
沙也加には良賢の全身が呪いにむしばまれていることが。見えている確かにあまり時間は残っていないだろう。

 後日、池の水が抜かれることになる。
 しかし、このことで大騒ぎになる
 池の底から6体の人骨が出てきたのだ。
 警察が身元の確認をしているが白骨化しているため難航しそうだ。

 2か月後、沙也加の元に公方良賢の死の知らせが届く、その直後、良賢からの荷物が届く、良賢に呪いをかけた呪い屋についての資料である。
 沙也加はつぶやく
 「五條美月ごじょうみつき、あれとかかわらなければ」
今の沙也加には敵わない相手である。
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