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第2話 六角堂の怪奇譚1
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朝倉町は住宅街になっているが、今は高齢化が進んできている地域である。
その朝倉町の北方に北条公園がある、公園の周りは雑木林に囲まれ、住宅から隔離されている。
公園には池があり、池のほとりには六角堂が立てられている。
六角堂は、30年位前に建てられており、立てた理由は、池で死んだ人を弔うためとか、怪異を鎮めるためとか噂されるがはっきりしない。
しかし、いまだにこの池は自殺の名所と近所では有名である。
年に数体は水死体が発見されるのである。
六角堂は、心霊スポットとなっている。
夏休みの真夜中、男子中学生が4人、六角堂へ来る、肝試しに来たのだ。
4人は恐る恐る六角堂に近づく1人が池に近づく、異変はとっぜん起こる。
3人の目の前で、池に近づいた者は何者かに頭を掴まれたように柵にもたれかかり、
足が浮き頭から池に落ちる、2人が助けようと池に近づこうとする。
しかし、残りの一人が
「近づいちゃだめだ、う、うでが・・・」
2人が彼に聞く
「どうしたんだ。」
「見えてなかったのか?腕が池から出てきて頭を掴んで引っ張り込んだんだ。」
3人は警察に110番する、警察と消防が駆けつけ池の中を探すがみつからない。
3人の中学生は保護され、警察で事情を聴かれる。
六角堂が心霊スポットになっていることを知っていた4人は、夜中に肝試しをすることにする。
そして、4人で六角堂へ行き、1人が池に近づいたところ、頭を掴まれたように頭から池に落ちた。
しかし、1人だけ違うことを言う、池から腕が出た来て頭を掴んで引っ張り込んだと主張する。
だが、他の2人には、腕は見えていなかった。
朝になり、探し続けて見つからなかった少年が浮かび上がって来た。
彼は死んでいた。
古馬沙也加の事務所に東海市市役所都市計画課の職員が訪れる。
たすくもたまたま事務所にいる。
職員は中年の男性で、所長の沙也加が若いことに
「あなたが、あの古馬沙也加さんですか、随分お若いようですが。」
「歳は関係ありません、ご不満ならお引き取りをどうぞ。」
「いいえ、申し訳ありません、私たちは大変困っていてぜひ依頼をお願いしたいのです。」
たすくが麦茶を出す。
職員はいただきますと麦茶を一口飲むと
「先日、北条公園の池で少年が1人水死したのですが、六角堂に肝試しに来ていたのです、六角堂はご存じですか。」
「噂は聞いてます、お化けが出るとか。」
「それなんです、六角堂に4人で来て1人が池に落ちたのですが、残った3人のうちの1人が池から腕が出てきて少年の頭を掴み池に引っ張り込んだというのです。」
「私は信じてませんが、市民からお祓いをしろとかいろいろ意見が来まして、公園を管理する方としましては何かしないといけませんので、そこで古馬沙也加さんの噂を聞きましたのです。」
たすくは、またかと思う。
沙也加は聞く
「噂とはどんなものですか。」
「どんなものでも祓ってくれると聞きましたが。」
「お祓いならお坊さんか神主にでも頼んでください、私は探偵ですよ。」
沙也加は機嫌を悪くする
「そこを何とかお願いします。」
「私がするのはあくまで調査ですがよろしいですか。」
「はい、お願いします。」
「では、今夜11時に北条公園の六角堂で待ち合わせましょう。」
「今夜ですか、六角堂ですか。」
「いやなら、この話は無かったことでいいですね。」
「行きます、お願いします」。
職員は帰って行った。
たすくは言う
「沙也加さん、意地悪しなくてもよかったんじゃないのですか。」
「意地悪なんてしてません、私は探偵ですよ、祓い屋ではありません。」
たすくは、やっぱり根に持っている、大体この手の依頼しか来ないじゃないかと思うが言葉に出さない。
その朝倉町の北方に北条公園がある、公園の周りは雑木林に囲まれ、住宅から隔離されている。
公園には池があり、池のほとりには六角堂が立てられている。
六角堂は、30年位前に建てられており、立てた理由は、池で死んだ人を弔うためとか、怪異を鎮めるためとか噂されるがはっきりしない。
しかし、いまだにこの池は自殺の名所と近所では有名である。
年に数体は水死体が発見されるのである。
六角堂は、心霊スポットとなっている。
夏休みの真夜中、男子中学生が4人、六角堂へ来る、肝試しに来たのだ。
4人は恐る恐る六角堂に近づく1人が池に近づく、異変はとっぜん起こる。
3人の目の前で、池に近づいた者は何者かに頭を掴まれたように柵にもたれかかり、
足が浮き頭から池に落ちる、2人が助けようと池に近づこうとする。
しかし、残りの一人が
「近づいちゃだめだ、う、うでが・・・」
2人が彼に聞く
「どうしたんだ。」
「見えてなかったのか?腕が池から出てきて頭を掴んで引っ張り込んだんだ。」
3人は警察に110番する、警察と消防が駆けつけ池の中を探すがみつからない。
3人の中学生は保護され、警察で事情を聴かれる。
六角堂が心霊スポットになっていることを知っていた4人は、夜中に肝試しをすることにする。
そして、4人で六角堂へ行き、1人が池に近づいたところ、頭を掴まれたように頭から池に落ちた。
しかし、1人だけ違うことを言う、池から腕が出た来て頭を掴んで引っ張り込んだと主張する。
だが、他の2人には、腕は見えていなかった。
朝になり、探し続けて見つからなかった少年が浮かび上がって来た。
彼は死んでいた。
古馬沙也加の事務所に東海市市役所都市計画課の職員が訪れる。
たすくもたまたま事務所にいる。
職員は中年の男性で、所長の沙也加が若いことに
「あなたが、あの古馬沙也加さんですか、随分お若いようですが。」
「歳は関係ありません、ご不満ならお引き取りをどうぞ。」
「いいえ、申し訳ありません、私たちは大変困っていてぜひ依頼をお願いしたいのです。」
たすくが麦茶を出す。
職員はいただきますと麦茶を一口飲むと
「先日、北条公園の池で少年が1人水死したのですが、六角堂に肝試しに来ていたのです、六角堂はご存じですか。」
「噂は聞いてます、お化けが出るとか。」
「それなんです、六角堂に4人で来て1人が池に落ちたのですが、残った3人のうちの1人が池から腕が出てきて少年の頭を掴み池に引っ張り込んだというのです。」
「私は信じてませんが、市民からお祓いをしろとかいろいろ意見が来まして、公園を管理する方としましては何かしないといけませんので、そこで古馬沙也加さんの噂を聞きましたのです。」
たすくは、またかと思う。
沙也加は聞く
「噂とはどんなものですか。」
「どんなものでも祓ってくれると聞きましたが。」
「お祓いならお坊さんか神主にでも頼んでください、私は探偵ですよ。」
沙也加は機嫌を悪くする
「そこを何とかお願いします。」
「私がするのはあくまで調査ですがよろしいですか。」
「はい、お願いします。」
「では、今夜11時に北条公園の六角堂で待ち合わせましょう。」
「今夜ですか、六角堂ですか。」
「いやなら、この話は無かったことでいいですね。」
「行きます、お願いします」。
職員は帰って行った。
たすくは言う
「沙也加さん、意地悪しなくてもよかったんじゃないのですか。」
「意地悪なんてしてません、私は探偵ですよ、祓い屋ではありません。」
たすくは、やっぱり根に持っている、大体この手の依頼しか来ないじゃないかと思うが言葉に出さない。
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