龍神の巫女の助手になる~大学生編~

ぽとりひょん

文字の大きさ
上 下
94 / 119
15章 音鳴村

6話 生中継

しおりを挟む
 ディレクターたちはゆっくり村の中を進んで行く、照明に映し出される家は屋根が崩れていたり、壁が無くなっていたりする。
 「村の中の家々を見ますと人がいるとは思えません。ダム湖に沈んでいたためでしょうか、屋根や壁が崩れています。」
霊能者が立ち止まって言う。
 「聞こえる、聞こえるよ。」
タレントが聞き返す。
 「何が聞こえるんですか。」「笛の音や鈴が鳴っている。」「笛や鈴ですか。私には聞こえません。」
タレントがディレクターに聞く。
 「どうしますか。行きますか。」「行こうこのままじゃ番組にならない。」
ディレクターはこのまま進むことにする。
 テレビ中継を見ている沙衣が言う。
 「もう、引き返した方がいいわね。」「危ないんですか。」
 「普通、笛や鈴が聞こえることないでしょ。」「あの人たち帰れなくなるんでしょうか。」
 「そうかもしれないわね。」
祐二は沙衣の答えに危機感を感じる。
 ディレクターたちは進んで行くとタレントにも笛の音が聞こえ始める。
 「私にも笛の音が聞こえています。村の中に人がいるのでしょうか。」
音鳴村研究家の辻本がタレントに言う。
 「これ以上近づくのは危険です。」「と言うと近づくと何か起きるのですね。」
 「はい、鬼に襲われる危険があります。引き返しましょう。」「分かりました。ここで引き返すことにします。」
 「スタジオは聞こえていますか?我々は行方不明者の手掛かりを見つけることはできませんでしたが、危険なので引き返します。」
 「気を付けて戻ってきてください。」「分かりました。ロープをたどって戻ります。」
スタジオのアナウンサがしゃべりだす。
 「残念ながら行方不明者の手掛かりは発見できませんでした。これ以上は危険と言うことですので只今、帰路についているところです。」
 「彼らは、1本のロープを命綱にして帰ってきます。我々は彼らの無事の帰還を見届けたいと思います。」
祐二が言う。
 「番組終わってしまいましたね。」「そう思う。」
 「だって、帰るだけでしょ。」「無事に帰ることが出来たらね。」
沙衣が意味深な答えをする。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】

絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。 下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。 ※全話オリジナル作品です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

女子大生家庭教師・秘密の成功報酬

芦屋 道庵 (冷月 冴 改め)
恋愛
弘前さくらは、大手企業・二村建設の専務の家に生まれた。何不自由なく育てられ、都内の国立大学に通っていたが、二十歳になった時、両親が飛行機事故で亡くなった。一転して天涯孤独の身になってしまったさくらに、二村建設社長夫人・二村玲子が救いの手を差し伸べる。二村の邸宅に住み込み、一人息子で高校三年の悠馬の家庭教師をすることになる。さくらと悠馬は幼なじみで、姉と弟のような存在だった。それを受けたさくら。玲子はさらに、秘密のミッションを提示してきた……。

【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》

小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です ◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ ◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます! ◆クレジット表記は任意です ※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください 【ご利用にあたっての注意事項】  ⭕️OK ・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用 ※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可 ✖️禁止事項 ・二次配布 ・自作発言 ・大幅なセリフ改変 ・こちらの台本を使用したボイスデータの販売

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

赤い部屋

山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。 真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。 東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。 そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。 が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。 だが、「呪い」は実在した。 「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。 凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。 そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。 「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか? 誰がこの「呪い」を生み出したのか? そして彼らはなぜ、呪われたのか? 徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。 その先にふたりが見たものは——。

処理中です...