龍神の巫女の助手になる~大学生編~

ぽとりひょん

文字の大きさ
上 下
84 / 119
14章 海から来たもの

6話 梨沙子、沙衣に出会う

しおりを挟む
 翌朝、沙衣と祐二は、早い時間に起きる。2人は朝食の時間まで港を散歩することにする。
 その頃、梨沙子を乗せた船は、若者たちの船に追われながら向浜漁港へ向かっている。彼らの船は一斉に港の中に入って来る。
 梨沙子を乗せた船は、舳先を岸壁に押し付け、梨沙子を船から降ろす。若者たちが乗った船も岸壁に横付けすると若者4人が岸壁に飛び移る。
 彼女は「助けてー」と叫びながら逃げるが、港にいる人たちは宇高の島から来たと知っているため、関わり合いになろうとしない。梨沙子に男たちは追いついて来る。
 沙衣と祐二は港の中を歩いていると女性の悲鳴が聞こえる。2人が声がした方を見ると女性が男たちに追われている。祐二が沙衣に言う。
 「助けたほうが良いと思うけど。」「トラブルはごめんよ。一銭にもならないわ。」
彼は、彼女はもうからないとなると徹底して動かないなと思う。こうしているうちに女性は2人の方に向かって走ってくる。
 梨沙子は祐二に「助けてください」と言うと彼の背中に隠れる。沙衣の顔が険しくなる。
 男が4人追いつくと祐二に言う。
 「島の問題だ。梨沙子を引き渡せ。」「あの~何のことですか。」
 「この女は島から逃げ出したんだ。関係ない奴は引っ込んでろ。」「穏便に話し合いましょう。」
男の1人が祐二に手を上げようとする。すると海の水が男の所まで伸び振り上げた右腕に巻き付く。そして、男を海に引き込む。
 梨沙子と3人の男は凍り付く。今のはマビメの力に見えたからだ。4人の視線は沙衣に向く。祐二の隣の沙衣は、美しくそして怒っていた。
 「マビメ様だー」
3人の男は青くなり叫び船へ逃げ出す。3人は船に戻ると海に落ちた仲間を助け港から出ていく。
 梨沙子は沙衣に土下座をして言う。
 「無礼を承知して言います。夫をマビメ様から助けてください。」「さっきからマビメって何のこと?」
 「宇高の島の生き神様です。水を操る力を持っています。」「私がその神様を倒せばいいのね。」
 「はい。」「仕事料は出せるでしょうね。」
 「喫茶店を出すために貯金してます。」「分かったわ。まずは朝食にしましょう。」
2人は、梨沙子を連れて船宿に戻る。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》

小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です ◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ ◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます! ◆クレジット表記は任意です ※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください 【ご利用にあたっての注意事項】  ⭕️OK ・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用 ※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可 ✖️禁止事項 ・二次配布 ・自作発言 ・大幅なセリフ改変 ・こちらの台本を使用したボイスデータの販売

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

私は短編小説を書くため、先生のおしりをねらうことにした

卯月幾哉
大衆娯楽
「短編が書けない? ――おしりを決めて一直線さ」 女子大生の芽依は、小説家の千里の元でアルバイトをしている。短編小説の書き方について訊ねた芽依は、千里からそんなアドバイスを受けるのだが……。 小説にまつわるドタバタワンシーンコメディ。 ※他サイトにも投稿しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...