上 下
236 / 244
19章 鬼柳との戦い

5話 佐山の軍の動き

しおりを挟む
 佐山の軍の動きは、1週間ほどで扶桑の領主植松良房の情報網に引っかかる。良房の放っている密偵に感づかれたのだ。
 良房は、佐山の軍の動きを帝と菊に書簡で送る。佐山の軍は町を避けて移動しており、すでに倭の国内をかなり進んでいる。
 帝は書簡を読み、日野翔馬と九条頼之を召喚する。
 帝は2人に言う
 「佐山の軍が国内を進軍中です。それぞれ兵3000をもって、これを討ってください。」
 「はっ。佐山の軍の目的は何でしょうか。」
 「まだ、わかっていません。捕捉次第討ってください。」
 「分かりました。」
2人は下がる。
 頼之は、翔馬に聞く
 「佐山の軍は、どこに向かっていると思いますか。」
 「四宮でしょう。佐山は四宮に恨みを持っています。」
 「私怨で軍が動いているのですか。それに無意味です。」
 「それしか思いつきません。彼らの行軍は、死の強行軍です。」
2人は、鬼柳のことについてよく知らない。しかし、四宮が狙われていることは分かる。
 書簡は菊にも届く。菊は俺たち6人と宗七、影平を呼ぶ。
 「佐山の軍が倭の国内を進軍しているそうです。目的は不明です。」
 「宗七殿の考えがあたりましたな。」
影平が言う、菊が宗七に質問する
 「この事態を予測していたのですか。」
 「はい、可能性の一つとして策を用意しています。」
 「頼もしいですね。」
俺が言う
 「俺たちなら優位に戦えますよ。」
 「つな様たちには館に残って鬼柳に備えてもらいます。」
 「鬼柳が館を襲うというのですか。」
 「佐山の軍は陽動です。戦の方は私が指揮しますので安心してください。」
宗七と影平は防衛網の構築のため下がって行く。
 菊が俺たちに言う
 「ついに、鬼柳と決着をつける時が来ましたね。」
 「陣がうまく反応してくれればよいのですが。」
弥次郎が言う
 「鬼柳の初手を防げるかで勝敗は左右されますよ。」
弥次郎は、鬼柳の襲来に気づかなければ、最初に3人殺されると読んでいる。
 宗七と影平は、土木職人を集めて町の周りに堀と木の柵を作り始める。
 作業は、人夫と兵たちが行っていく。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る

電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。 女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。 「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」 純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。 「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件

森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。 学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。 そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……

ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~

三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】 人間を洗脳し、意のままに操るスキル。 非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。 「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」 禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。 商人を操って富を得たり、 領主を操って権力を手にしたり、 貴族の女を操って、次々子を産ませたり。 リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』 王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。 邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!

処理中です...