231 / 244
18章 華妖仙の策略
9話 鬼柳、現れる
しおりを挟む
翌日、役人が捕えた華妖仙を庭に運ぶ。
彼女は四肢を切り落とされているので身動きができない。
庭には、菊、清音、千代音、美代がいる。
俺と弥次郎、達郎、宗七、影平は少し離れたところにいる。
華妖仙は四肢が無くても男の天敵なのは間違いない。
菊が華妖仙に言う
「あなたが鬼人なのはわかっています。目的は何なのですか。」
「雌どもに話すことはないわ。」
清音が、華妖仙の両腕を取り出す。
彼女の前には赤々と燃える炭がある。
「腕をこの中に投げ入れたらどうなるかしら。」
清音は面を付けているため表情は分からない。
しかし、声は低く本気のようだ。
華妖仙は叫ぶ
「やめてー」
清音はためらう様子もなく、右腕を燃える炭の中へ投げ込む。
しかし、腕は燃えることはなかった。
何者かが空中で受け取り、華妖仙の傍らに立つ。
俺たちは殺気だつ。
鬼柳儀幽が現れたのだ。
鬼柳は言う
「私の妻を返してもらうよ。」
鬼柳はいつの間にか華妖仙の両腕両足を抱えている。
清音と千代音、美代が持っていたはずであった。
俺と美代が鬼柳に力の刃を投げ切りつける。
鬼柳はよけることもなく、華妖仙に手足をつけていく。
力の刃は鬼柳を切り裂くがすぐに傷口がふさがる。
華妖仙は四肢が元に戻ると屋根の上に飛び上がる。
鬼柳は俺たちに言う
「妻がお世話になったね。礼はいずれさせてもらうよ。」
鬼柳は姿を消す。
華妖仙も姿を消している。
俺たちは、戦慄する。
手足を気づかれずに取り返すことが出来るということは、いつでも首を取れるということである。
華妖仙は鬼柳に言う
「どうして皆殺しにしないのですか。」
「一気に殺せるのは3人までだよ。」
「それでも勝てたのではないですか。」
「私が君の横に立った時には、6人とも刀を抜いていたし、つなと美代は技を繰り出すところだったよ。」
「あの者たちは何なのですか。私が失敗するなど・・・」
「私たちの天敵だよ。」
鬼柳は華妖仙を抱きしめる。
菊は俺たちに言う
「今日は惜しかったですね。」
俺が菊に言う
「一歩間違えれば、清音たちは殺されていましたよ。」
「それでも6人で鬼柳を取り囲むことが出来たのです。」
「そうですが。」
「後は、あの神出鬼没の種を明かすだけですね。」
菊は笑う。
しかし、俺たちは笑うことはできなかった。
菊は、華妖仙の情報を帝と扶桑の良房に送る。
彼女は四肢を切り落とされているので身動きができない。
庭には、菊、清音、千代音、美代がいる。
俺と弥次郎、達郎、宗七、影平は少し離れたところにいる。
華妖仙は四肢が無くても男の天敵なのは間違いない。
菊が華妖仙に言う
「あなたが鬼人なのはわかっています。目的は何なのですか。」
「雌どもに話すことはないわ。」
清音が、華妖仙の両腕を取り出す。
彼女の前には赤々と燃える炭がある。
「腕をこの中に投げ入れたらどうなるかしら。」
清音は面を付けているため表情は分からない。
しかし、声は低く本気のようだ。
華妖仙は叫ぶ
「やめてー」
清音はためらう様子もなく、右腕を燃える炭の中へ投げ込む。
しかし、腕は燃えることはなかった。
何者かが空中で受け取り、華妖仙の傍らに立つ。
俺たちは殺気だつ。
鬼柳儀幽が現れたのだ。
鬼柳は言う
「私の妻を返してもらうよ。」
鬼柳はいつの間にか華妖仙の両腕両足を抱えている。
清音と千代音、美代が持っていたはずであった。
俺と美代が鬼柳に力の刃を投げ切りつける。
鬼柳はよけることもなく、華妖仙に手足をつけていく。
力の刃は鬼柳を切り裂くがすぐに傷口がふさがる。
華妖仙は四肢が元に戻ると屋根の上に飛び上がる。
鬼柳は俺たちに言う
「妻がお世話になったね。礼はいずれさせてもらうよ。」
鬼柳は姿を消す。
華妖仙も姿を消している。
俺たちは、戦慄する。
手足を気づかれずに取り返すことが出来るということは、いつでも首を取れるということである。
華妖仙は鬼柳に言う
「どうして皆殺しにしないのですか。」
「一気に殺せるのは3人までだよ。」
「それでも勝てたのではないですか。」
「私が君の横に立った時には、6人とも刀を抜いていたし、つなと美代は技を繰り出すところだったよ。」
「あの者たちは何なのですか。私が失敗するなど・・・」
「私たちの天敵だよ。」
鬼柳は華妖仙を抱きしめる。
菊は俺たちに言う
「今日は惜しかったですね。」
俺が菊に言う
「一歩間違えれば、清音たちは殺されていましたよ。」
「それでも6人で鬼柳を取り囲むことが出来たのです。」
「そうですが。」
「後は、あの神出鬼没の種を明かすだけですね。」
菊は笑う。
しかし、俺たちは笑うことはできなかった。
菊は、華妖仙の情報を帝と扶桑の良房に送る。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る
電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。
女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。
「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」
純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。
「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる