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15章 町の発展
9話 門の完成
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館の中庭で40名の兵が片膝をつく。
彼らの前には菊が立っている。
弥次郎たち4人が2週間訓練した兵が旅立つ。
菊は兵たちに言う
「村々を回る旅の中で経験を積んできてください。」
「はい、精進します。」
兵たちは10人の隊になって旅立っていく。
菊は弥次郎に聞く
「彼らは大丈夫ですか。」
「相手によりますね。いきなり赤鬼に会ったら死人が出るでしょう。」
「そんな状態で旅に出すのですか。」
「剣士も一人前になる前に何割かは死にますよ。」
「弥次郎もそうでしたか。」
「初めての戦いは、負けて千代音と命がけで逃げましたよ。」
「想像できませんね。」
「私にも子供のころはありますよ。」
「子供のころから魔法剣士をしていたのですか。」
「ええ、昔のことです。」
菊は弥次郎たちが力の弱い子供のころから化け物と戦ってきたから、今の強さがあるのだと知る。
10日後、外町の門が完成する。
塀は漆喰の高さ5メートル位の瓦葺でできている。
門は内町のものより立派で幅10メートル位の木製の両開き戸で高さは6メートル位ある。
門番は6人立ち、連絡用の馬が繋がれた納屋が横にある。
これで内町の門は開けたままになる。
さっそく外町に屋台ができる。
数件の商店が営業を始める。
その中には角倉もある。
農村用の常設市場には、近くの村から来た村人が作物を並べている。
しかし、村人はいくらで売ればよいのかわからないので、客と交渉しながら売って行く。
俺と清音は、午後から外町の様子を見て回っている。
まだ、営業している店は少ないが屋台には人が集まっている。
そして、常設市場に行くと新鮮な葉物野菜を見つける。
俺は交渉して銅貨3枚で野菜を一山買うことにする。
俺たちが館に帰ると宗七に会う。
彼は俺が持っている葉物野菜を見ると
「良いものを手に入れましたね。」
「常設市場で見つけました。」
「いくらで買ったのですか。」
「銅貨3枚で買いました。」
「それは随分と安いですね。」
「そうですか。」
「これだけ新鮮なものは、なかなか手に入りません。」
「宗七さんならいくらで売りますか。」
「銀貨1枚から2枚ですね。」
「これは、野菜を売る商人の迷惑になりますね。」
「しばらく様子を見ましょう。」
「良いのですか。」
「まだ初日です。村人も知識を得てもう少し高く売ることになるでしょう。」
「野菜の価格が落ち着くのを待つのですね。」
「はい、問題が起きれば対処しましょう。」
宗七は静観するようだ。
村人の売る野菜は、町でうわさになる。
野菜を扱う商人は、常設市場へ行って、野菜を仕入れるようになる。
村々にもうわさが広がり、常設市場に売りに来る村人が増える。
質の良い新鮮な野菜は高く売れるので、村人たちは良い野菜を作ろうとするようになる。
四宮の農産物の質が上がり始める。
彼らの前には菊が立っている。
弥次郎たち4人が2週間訓練した兵が旅立つ。
菊は兵たちに言う
「村々を回る旅の中で経験を積んできてください。」
「はい、精進します。」
兵たちは10人の隊になって旅立っていく。
菊は弥次郎に聞く
「彼らは大丈夫ですか。」
「相手によりますね。いきなり赤鬼に会ったら死人が出るでしょう。」
「そんな状態で旅に出すのですか。」
「剣士も一人前になる前に何割かは死にますよ。」
「弥次郎もそうでしたか。」
「初めての戦いは、負けて千代音と命がけで逃げましたよ。」
「想像できませんね。」
「私にも子供のころはありますよ。」
「子供のころから魔法剣士をしていたのですか。」
「ええ、昔のことです。」
菊は弥次郎たちが力の弱い子供のころから化け物と戦ってきたから、今の強さがあるのだと知る。
10日後、外町の門が完成する。
塀は漆喰の高さ5メートル位の瓦葺でできている。
門は内町のものより立派で幅10メートル位の木製の両開き戸で高さは6メートル位ある。
門番は6人立ち、連絡用の馬が繋がれた納屋が横にある。
これで内町の門は開けたままになる。
さっそく外町に屋台ができる。
数件の商店が営業を始める。
その中には角倉もある。
農村用の常設市場には、近くの村から来た村人が作物を並べている。
しかし、村人はいくらで売ればよいのかわからないので、客と交渉しながら売って行く。
俺と清音は、午後から外町の様子を見て回っている。
まだ、営業している店は少ないが屋台には人が集まっている。
そして、常設市場に行くと新鮮な葉物野菜を見つける。
俺は交渉して銅貨3枚で野菜を一山買うことにする。
俺たちが館に帰ると宗七に会う。
彼は俺が持っている葉物野菜を見ると
「良いものを手に入れましたね。」
「常設市場で見つけました。」
「いくらで買ったのですか。」
「銅貨3枚で買いました。」
「それは随分と安いですね。」
「そうですか。」
「これだけ新鮮なものは、なかなか手に入りません。」
「宗七さんならいくらで売りますか。」
「銀貨1枚から2枚ですね。」
「これは、野菜を売る商人の迷惑になりますね。」
「しばらく様子を見ましょう。」
「良いのですか。」
「まだ初日です。村人も知識を得てもう少し高く売ることになるでしょう。」
「野菜の価格が落ち着くのを待つのですね。」
「はい、問題が起きれば対処しましょう。」
宗七は静観するようだ。
村人の売る野菜は、町でうわさになる。
野菜を扱う商人は、常設市場へ行って、野菜を仕入れるようになる。
村々にもうわさが広がり、常設市場に売りに来る村人が増える。
質の良い新鮮な野菜は高く売れるので、村人たちは良い野菜を作ろうとするようになる。
四宮の農産物の質が上がり始める。
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