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11章 鬼柳動く
4話 黒鬼
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よろず仕事斡旋所は、黒い影について調べ始めるとともに、受付担当者が役所に連絡に行く。
受付担当者が役人に言う
「黒い影の化け物が出現している村があります。」
「化け物の正体がわからないのか。」
「そうです。すでに剣士が4人死んでいます。」
「手ごわいようだな。」
「はい、赤鬼の刀が通じないそうです。」
「せめて化け物の正体を確認してほしい。」
「そうですか、そろそろ村人にも被害が出そうですが。」
「分かった。領主に報告しておく。」
「よろしくお願いします。」
受付担当者は、まだ討伐軍は動かないと感じる。
黒い影については、調べたがそれらしい化け物は見つからない。
受付担当の予想に反して、黒い影の化け物の話しを聞いた領主の氏原勝成は兵500の討伐軍を派兵することにする。
指揮官は四條孝昌である。
孝昌は、村に着くと兵を100人づつに分け、村の中の5か所に潜ませる。
深夜になると、家畜が化け物に襲われる。
潜んでいた100人の兵が一斉に松明に火をつけて取り囲む。
そこには影のように黒い鬼がいる。
鬼は兵を太い腕で跳ね飛ばす。
兵たちは槍で突くが皮膚が硬く、槍は刺さらない。
跳ね飛ばされた兵の松明が、茅葺屋根に落ち火が燃え移る。
応援の兵が駆け付けるが、鬼には槍も弓矢も通用しない。
鬼は兵たちを次々と跳ね飛ばしていく。
それにつれて、兵が持っていた松明も跳ね飛ばされ、村のあちこちで火事が発生する。
黒鬼と兵の戦いは明け方まで続いたが、黒鬼に傷一つ付けることはできなかった。
そして一つの村が焼け落ちる。
討伐軍500は半数の死者を出す。
領主の氏原勝成は、その結果に唖然とする。
勝成は黒鬼のことと討伐軍が破れたことを書簡で帝に報告する。
彼は今回の失敗で、領主の座を追われることを覚悟する。
帝に黒鬼のことが知らされる
「土蜘蛛の討伐が終わったばかりだというのに、今度は黒鬼ですか。」
「黒鬼とは何ですか。」
控えていた九条正親が聞く。
「今知らせが届きました。大治の近くの村に黒鬼が出て。討伐軍が破れたようです。」
「氏原殿が治める地ですな。」
「そうです。」
「あそこには国境守備のため2000の兵がいるはずです。」
「500の兵のうち半数が死んだそうです。」
帝が答える。
「どうですか黒鬼の力は。」
突然、話に割り込むものがいる。
部屋の中央に男が立っている。
さっきまでいなかったのだ。
九条正親は、この男を知っている
「鬼柳です。目を見てはいけません。」
「九条殿、そんなに警戒しなくても良いですよ。」
鬼柳は笑いながら言う。
正虎と勝時は刀に手をかける。
帝は2人に言う
「待ちなさい。あの男が暴れたら、ここは血の海になります。」
「帝は話の分かる人のようだ。」
「何の用ですか。化け物に用はありませんよ。」
「人には見えませんか。」
「あなたの気配は人外のものです。」
鬼柳の顔色が変わる
「おまえもつなと同じか。」
帝が刀を素早く抜くと、鬼柳は袈裟切りにされ血を吹き出す。
帝は空気の刃を鬼柳にたたきつけたのだ。
正虎と勝時が鬼柳に切りかかる。
しかし鬼柳は2人の刀を手でつかむ。
「油断しましたよ。ただのお飾りではないようだ。」
「黒鬼はつなのために用意した。」
「つなに伝えておけ、借りを返すとな。」
鬼柳はそういうと正虎と勝時を畳にたたきつけて部屋を出ていく。
受付担当者が役人に言う
「黒い影の化け物が出現している村があります。」
「化け物の正体がわからないのか。」
「そうです。すでに剣士が4人死んでいます。」
「手ごわいようだな。」
「はい、赤鬼の刀が通じないそうです。」
「せめて化け物の正体を確認してほしい。」
「そうですか、そろそろ村人にも被害が出そうですが。」
「分かった。領主に報告しておく。」
「よろしくお願いします。」
受付担当者は、まだ討伐軍は動かないと感じる。
黒い影については、調べたがそれらしい化け物は見つからない。
受付担当の予想に反して、黒い影の化け物の話しを聞いた領主の氏原勝成は兵500の討伐軍を派兵することにする。
指揮官は四條孝昌である。
孝昌は、村に着くと兵を100人づつに分け、村の中の5か所に潜ませる。
深夜になると、家畜が化け物に襲われる。
潜んでいた100人の兵が一斉に松明に火をつけて取り囲む。
そこには影のように黒い鬼がいる。
鬼は兵を太い腕で跳ね飛ばす。
兵たちは槍で突くが皮膚が硬く、槍は刺さらない。
跳ね飛ばされた兵の松明が、茅葺屋根に落ち火が燃え移る。
応援の兵が駆け付けるが、鬼には槍も弓矢も通用しない。
鬼は兵たちを次々と跳ね飛ばしていく。
それにつれて、兵が持っていた松明も跳ね飛ばされ、村のあちこちで火事が発生する。
黒鬼と兵の戦いは明け方まで続いたが、黒鬼に傷一つ付けることはできなかった。
そして一つの村が焼け落ちる。
討伐軍500は半数の死者を出す。
領主の氏原勝成は、その結果に唖然とする。
勝成は黒鬼のことと討伐軍が破れたことを書簡で帝に報告する。
彼は今回の失敗で、領主の座を追われることを覚悟する。
帝に黒鬼のことが知らされる
「土蜘蛛の討伐が終わったばかりだというのに、今度は黒鬼ですか。」
「黒鬼とは何ですか。」
控えていた九条正親が聞く。
「今知らせが届きました。大治の近くの村に黒鬼が出て。討伐軍が破れたようです。」
「氏原殿が治める地ですな。」
「そうです。」
「あそこには国境守備のため2000の兵がいるはずです。」
「500の兵のうち半数が死んだそうです。」
帝が答える。
「どうですか黒鬼の力は。」
突然、話に割り込むものがいる。
部屋の中央に男が立っている。
さっきまでいなかったのだ。
九条正親は、この男を知っている
「鬼柳です。目を見てはいけません。」
「九条殿、そんなに警戒しなくても良いですよ。」
鬼柳は笑いながら言う。
正虎と勝時は刀に手をかける。
帝は2人に言う
「待ちなさい。あの男が暴れたら、ここは血の海になります。」
「帝は話の分かる人のようだ。」
「何の用ですか。化け物に用はありませんよ。」
「人には見えませんか。」
「あなたの気配は人外のものです。」
鬼柳の顔色が変わる
「おまえもつなと同じか。」
帝が刀を素早く抜くと、鬼柳は袈裟切りにされ血を吹き出す。
帝は空気の刃を鬼柳にたたきつけたのだ。
正虎と勝時が鬼柳に切りかかる。
しかし鬼柳は2人の刀を手でつかむ。
「油断しましたよ。ただのお飾りではないようだ。」
「黒鬼はつなのために用意した。」
「つなに伝えておけ、借りを返すとな。」
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