96 / 244
7章 四條家の行く末
2話 日奈、来る
しおりを挟む
日奈は、赤くなりながら礼を言う
「四條兼隆の娘、日奈と申します。危ないところを助けていただいてありがとうございます。」
俺は答える
「熊野つなです。偶然通りかかったまでです。」
「柏森の清音です。間に合ってよかったです。」
清音が言う。
「つな様と清音様、私は四條家の娘ですよ。どうして助けたのですか。」
日奈は問いかける。
「誰かはわかりませんでした。それに四條家に遺恨はありません。」
俺は正直に言う
「私たちは他の貴族とは違うわ。」
清音が言う。
俺たちは、最近まで平民と忌み人だったのだ。
俺に至っては異世界人である。
「危険ですから、家まで送りましょう。」
俺は関わったのだから家まで送ることにする。
「・・・」
「お願いします。」
日奈は少し間を置き答える。
彼女は俺に話しかける
「つな様は結婚しないのですか。」
「分からない。」
「自分のことが分からないのですか。」
菊に運命を握られているとは言えない。
適当にごまかすことにする。
「そうなんだ。」
「そうですか、好きな方はいるのですか。」
「清音のことが好きだよ。」
「それでは、清音様と結婚したいのですね。」
「私と菊姫とで幸せになる。最近、千代が加わった。」
清音がとんでもないことを言う。
「分かりました。」
日奈は納得したように言う。
俺はなぜか嫌な予感がする。
四條兼隆の屋敷に着くと広間に通される。
なぜか俺と清音が上座に座らせられる。
兼隆が俺たちに言う
「日奈が何かしでかしたでしょうか。」
「ごろつきに襲われているところを助けただけです。」
「ありがとうございます。」
兼隆と隣にいる妻が頭を下げる。
日奈が両親に言う
「私はつな様に嫁ぎたく思います。」
「お前、つな様がもらってくれると思うのか。」
兼隆が困ったように言い、俺に
「日奈の無礼、お許しください。」
俺は耳を疑っている。
日奈は、金髪碧眼にしたら清音に負けないくらいの美少女である。
その彼女が俺に嫁ぎたいと言ったのだ。
日奈は俺に頭を下げて
「お情けをお願いします。側室の末席に加えてください。」
俺は大歓迎である。
しかし、俺の目は泳ぎながら清音を見る。
「関わったのなら、責任取ったら。」
清音は俺に言う。
俺は、気持ちを落ち着けながら言う
「歓迎します。」
日奈は両親と共に
「ありがとうございます。」
と礼を言う。
兼隆は準備をしなくてはと騒ぎ出す。
清音が言う
「今日、このまま来た方が良いですよ。」
「なぜですか。」
兼隆が聞く
「菊姫様が何というかわかりません。先に既成事実を作った方がよいでしょう。」
清音は菊が反対できないようにするつもりである。
「その通りですね。お願いします。」
兼隆も納得する。
俺たちは日奈の荷物を手で持てるだけ持って城に戻る。
俺と清音、日奈は菊の部屋に行く。
菊は俺たちに言う
「なぜ、ここに四條家の娘がいるのですか。」
「成り行きで・・・」
俺が答えようとすると清音が言う
「つなに嫁ぐことになった。」
菊はしばらく考え込むように黙っていたが
「まぁ、良いでしょう。部屋はつな様と一緒ですよ。」
「はい。」
俺は美少女2人が同じ部屋でご褒美だと思う。
しかし、それは間違いだった。
夜、いつものように俺は清音と同じ布団に入って体を重ねる。
俺は気が付くと日奈は捨てられた子犬のようにさみしそうに見ている。
俺は日奈に声をかける
「いいの。」
「お願いします。」
俺は初日から3人で寝ることになる。
2人を平等に抱くように気を遣うようになる。
「四條兼隆の娘、日奈と申します。危ないところを助けていただいてありがとうございます。」
俺は答える
「熊野つなです。偶然通りかかったまでです。」
「柏森の清音です。間に合ってよかったです。」
清音が言う。
「つな様と清音様、私は四條家の娘ですよ。どうして助けたのですか。」
日奈は問いかける。
「誰かはわかりませんでした。それに四條家に遺恨はありません。」
俺は正直に言う
「私たちは他の貴族とは違うわ。」
清音が言う。
俺たちは、最近まで平民と忌み人だったのだ。
俺に至っては異世界人である。
「危険ですから、家まで送りましょう。」
俺は関わったのだから家まで送ることにする。
「・・・」
「お願いします。」
日奈は少し間を置き答える。
彼女は俺に話しかける
「つな様は結婚しないのですか。」
「分からない。」
「自分のことが分からないのですか。」
菊に運命を握られているとは言えない。
適当にごまかすことにする。
「そうなんだ。」
「そうですか、好きな方はいるのですか。」
「清音のことが好きだよ。」
「それでは、清音様と結婚したいのですね。」
「私と菊姫とで幸せになる。最近、千代が加わった。」
清音がとんでもないことを言う。
「分かりました。」
日奈は納得したように言う。
俺はなぜか嫌な予感がする。
四條兼隆の屋敷に着くと広間に通される。
なぜか俺と清音が上座に座らせられる。
兼隆が俺たちに言う
「日奈が何かしでかしたでしょうか。」
「ごろつきに襲われているところを助けただけです。」
「ありがとうございます。」
兼隆と隣にいる妻が頭を下げる。
日奈が両親に言う
「私はつな様に嫁ぎたく思います。」
「お前、つな様がもらってくれると思うのか。」
兼隆が困ったように言い、俺に
「日奈の無礼、お許しください。」
俺は耳を疑っている。
日奈は、金髪碧眼にしたら清音に負けないくらいの美少女である。
その彼女が俺に嫁ぎたいと言ったのだ。
日奈は俺に頭を下げて
「お情けをお願いします。側室の末席に加えてください。」
俺は大歓迎である。
しかし、俺の目は泳ぎながら清音を見る。
「関わったのなら、責任取ったら。」
清音は俺に言う。
俺は、気持ちを落ち着けながら言う
「歓迎します。」
日奈は両親と共に
「ありがとうございます。」
と礼を言う。
兼隆は準備をしなくてはと騒ぎ出す。
清音が言う
「今日、このまま来た方が良いですよ。」
「なぜですか。」
兼隆が聞く
「菊姫様が何というかわかりません。先に既成事実を作った方がよいでしょう。」
清音は菊が反対できないようにするつもりである。
「その通りですね。お願いします。」
兼隆も納得する。
俺たちは日奈の荷物を手で持てるだけ持って城に戻る。
俺と清音、日奈は菊の部屋に行く。
菊は俺たちに言う
「なぜ、ここに四條家の娘がいるのですか。」
「成り行きで・・・」
俺が答えようとすると清音が言う
「つなに嫁ぐことになった。」
菊はしばらく考え込むように黙っていたが
「まぁ、良いでしょう。部屋はつな様と一緒ですよ。」
「はい。」
俺は美少女2人が同じ部屋でご褒美だと思う。
しかし、それは間違いだった。
夜、いつものように俺は清音と同じ布団に入って体を重ねる。
俺は気が付くと日奈は捨てられた子犬のようにさみしそうに見ている。
俺は日奈に声をかける
「いいの。」
「お願いします。」
俺は初日から3人で寝ることになる。
2人を平等に抱くように気を遣うようになる。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい
戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。
人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください!
チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!!
※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。
番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」
「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
工芸職人《クラフトマン》はセカンドライフを謳歌する
鈴木竜一
ファンタジー
旧題:工芸職人《クラフトマン》はセカンドライフを謳歌する~ブラック商会をクビになったので独立したら、なぜか超一流の常連さんたちが集まってきました~
【お知らせ】
このたび、本作の書籍化が正式に決定いたしました。
発売は今月(6月)下旬!
詳細は近況ボードにて!
超絶ブラックな労働環境のバーネット商会に所属する工芸職人《クラフトマン》のウィルムは、過労死寸前のところで日本の社畜リーマンだった前世の記憶がよみがえる。その直後、ウィルムは商会の代表からクビを宣告され、石や木片という簡単な素材から付与効果付きの武器やアイテムを生みだせる彼のクラフトスキルを頼りにしてくれる常連の顧客(各分野における超一流たち)のすべてをバカ息子であるラストンに引き継がせると言いだした。どうせ逆らったところで無駄だと悟ったウィルムは、退職金代わりに隠し持っていた激レアアイテムを持ちだし、常連客たちへ退職報告と引き継ぎの挨拶を済ませてから、自由気ままに生きようと隣国であるメルキス王国へと旅立つ。
ウィルムはこれまでのコネクションを駆使し、田舎にある森の中で工房を開くと、そこで畑を耕したり、家畜を飼育したり、川で釣りをしたり、時には町へ行ってクラフトスキルを使って作ったアイテムを売ったりして静かに暮らそうと計画していたのだ。
一方、ウィルムの常連客たちは突然の退職が代表の私情で行われたことと、その後の不誠実な対応、さらには後任であるラストンの無能さに激怒。大貴族、Sランク冒険者パーティーのリーダー、秘境に暮らす希少獣人族集落の長、世界的に有名な鍛冶職人――などなど、有力な顧客はすべて商会との契約を打ち切り、ウィルムをサポートするため次々と森にある彼の工房へと集結する。やがて、そこには多くの人々が移住し、最強クラスの有名人たちが集う村が完成していったのだった。
『種族:樹人』を選んでみたら 異世界に放り出されたけれど何とかやってます
しろ卯
ファンタジー
VRMMO『無題』をプレイしていた雪乃の前に表示された謎の選択肢、『この世界から出る』か『魔王になる』。
魔王を拒否して『この世界から出る』を選択した雪乃は、魔物である樹人の姿で異世界へと放り出されてしまう。
人間に見つかれば討伐されてしまう状況でありながら、薬草コンプリートを目指して旅に出る雪乃。
自由気ままなマンドラゴラ達や規格外なおっさん魔法使いに助けられ、振り回されながら、小さな樹人は魔王化を回避して薬草を集めることができるのか?!
天然樹人少女と暴走魔法使いが巻き起こす、ほのぼの珍道中の物語。
※なろうさんにも掲載しています。
私は逃げます
恵葉
ファンタジー
ブラック企業で社畜なんてやっていたら、23歳で血反吐を吐いて、死んじゃった…と思ったら、異世界へ転生してしまったOLです。
そしてこれまたありがちな、貴族令嬢として転生してしまったのですが、運命から…ではなく、文字通り物理的に逃げます。
貴族のあれやこれやなんて、構っていられません!
今度こそ好きなように生きます!
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる