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4章 弥次郎と千代音、仲間になる
5話 弥次郎と千代音、結婚する
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石川影平は俺に言う
「忌み人を菊姫様に合わせるのか。」
「そうです、彼らは得難い人材です。」
「だが、忌み人だ。清音殿の件もある。姫様を変わり者にするつもりか。」
「いいえ、有能な人材が必要なはずです。」
俺は意地でも中に入ろうとする。
弥次郎と千代音は、俺と影平のやり取りを楽しそうに見ている。
彼らにとってはどちらでもよいことである。
「何をしておる。」
突然、声がかかる。
俺と清音は片膝をつく、影平も遅れて片膝をつく。
菊が様子を見に来たのだ。
影平が菊に言う
「つな殿が忌み人を中に入れ、姫様に合わせようとしたのです。」
「彼らは得難い人材です。菊姫様、ご自分の目で見定めください。」
俺も菊に言う
「分かりました。2人を通しなさい。」
「姫様!お考え直しを。」
「有能な人材はいくらでも欲しいです。私自ら判断します。」
弥次郎と千代音は領主の館に入る。
俺たちは菊の部屋へ行く。
菊に村長から預かった書簡を渡す。
菊は書簡を読むと俺と清音に
「よく、使命を果たしてくれました。弥次郎様と千代音様はしばらくこちらへ逗留してください。」
弥次郎は菊に聞く
「俺たちはどうなるのですか。」
菊は微笑みながら答える
「私たちは知り合う必要があると思います。」
菊は2人を気に入ったようだ。
2人は客人の扱いになる。
弥次郎と千代音が部屋に案内されると菊は俺たちに報奨金を渡す。
菊は、俺に聞く
「2人をどう思いますか。」
「剣の腕は清音以上です。」
「それほどですか。」
「足音や気配を消すのにも長けています。」
「忍び込むのも得意そうですね。」
「清音はどう思います。」
「2人は私を拾って育ててくれたのです。」
「親のようなものですか。」
「千代音は剣の師匠です。」
「なら、清音も一緒にいたいですね。」
「いえ、旅人ですから。」
清音はやはりかかわらせたくないようだ。
菊は夕食に俺たちと弥次郎たちを呼ぶ。
菊は弥次郎に聞く
「弥次郎さんと千代音さんは夫婦ですか。」
「いいえ、恋人同士です。夫婦になると旅ができないですから。」
「ここで夫婦になればいいのではないのですか。」
「しかし、長く厄介になるわけにはいきません。」
「そんな、心配はいりません。結婚式をしましょう。」
千代音が赤くなっている。
仮面をかぶっているが耳が赤い。
「結婚・・・」
突然のことに弥次郎は言葉に詰まる。
それからは菊の独壇場である。
弥次郎と千代音は館の中で結婚式を挙げる。
2人は式の時も仮面をつけている。
弥次郎と千代音はすでに菊の手の上にいる。
「忌み人を菊姫様に合わせるのか。」
「そうです、彼らは得難い人材です。」
「だが、忌み人だ。清音殿の件もある。姫様を変わり者にするつもりか。」
「いいえ、有能な人材が必要なはずです。」
俺は意地でも中に入ろうとする。
弥次郎と千代音は、俺と影平のやり取りを楽しそうに見ている。
彼らにとってはどちらでもよいことである。
「何をしておる。」
突然、声がかかる。
俺と清音は片膝をつく、影平も遅れて片膝をつく。
菊が様子を見に来たのだ。
影平が菊に言う
「つな殿が忌み人を中に入れ、姫様に合わせようとしたのです。」
「彼らは得難い人材です。菊姫様、ご自分の目で見定めください。」
俺も菊に言う
「分かりました。2人を通しなさい。」
「姫様!お考え直しを。」
「有能な人材はいくらでも欲しいです。私自ら判断します。」
弥次郎と千代音は領主の館に入る。
俺たちは菊の部屋へ行く。
菊に村長から預かった書簡を渡す。
菊は書簡を読むと俺と清音に
「よく、使命を果たしてくれました。弥次郎様と千代音様はしばらくこちらへ逗留してください。」
弥次郎は菊に聞く
「俺たちはどうなるのですか。」
菊は微笑みながら答える
「私たちは知り合う必要があると思います。」
菊は2人を気に入ったようだ。
2人は客人の扱いになる。
弥次郎と千代音が部屋に案内されると菊は俺たちに報奨金を渡す。
菊は、俺に聞く
「2人をどう思いますか。」
「剣の腕は清音以上です。」
「それほどですか。」
「足音や気配を消すのにも長けています。」
「忍び込むのも得意そうですね。」
「清音はどう思います。」
「2人は私を拾って育ててくれたのです。」
「親のようなものですか。」
「千代音は剣の師匠です。」
「なら、清音も一緒にいたいですね。」
「いえ、旅人ですから。」
清音はやはりかかわらせたくないようだ。
菊は夕食に俺たちと弥次郎たちを呼ぶ。
菊は弥次郎に聞く
「弥次郎さんと千代音さんは夫婦ですか。」
「いいえ、恋人同士です。夫婦になると旅ができないですから。」
「ここで夫婦になればいいのではないのですか。」
「しかし、長く厄介になるわけにはいきません。」
「そんな、心配はいりません。結婚式をしましょう。」
千代音が赤くなっている。
仮面をかぶっているが耳が赤い。
「結婚・・・」
突然のことに弥次郎は言葉に詰まる。
それからは菊の独壇場である。
弥次郎と千代音は館の中で結婚式を挙げる。
2人は式の時も仮面をつけている。
弥次郎と千代音はすでに菊の手の上にいる。
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