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3章 貴族になる
3話 黒い牛鬼、討伐軍
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鳴尾村は、帝の領地である。
弥次郎と千代音が、黒い牛鬼の退治に失敗して、よろず仕事斡旋所では黒い牛鬼の退治の依頼を受ける者がいなくなる。
鳴尾村の村長は、国府の役所に書簡を送り、黒い牛鬼の件は帝の知るところになる。
帝は大臣たちに尋ねる
「鳴尾村では、黒い牛鬼が現れ難儀をしているようです、私は討伐軍を送ろうと思いますがどうですか。」
大臣の九条正親が答える
「軍を動かさなくてもつなと清音に退治してもらえばよいかと思います。」
大臣の四條道隆が発言する
「あの者たちを重用しすぎます、帝のお考えのように討伐軍を送るのが適切かと思います。」
「分かった、討伐軍300を送ろう、指揮は四條忠正にまかせる。」
道隆は、ほくそ笑む四條忠正は甥で剣の達人である。
彼が黒い牛鬼の退治に成功すれば自分の発言力も増すのである。
菊は、俺と清音に話す
「鳴尾村の黒い牛鬼の退治は四條忠正がすることになりました。」
「そうですか。」
「正親がお前たちを推したのですが残念です。」
「私は良かったと思います。」
清音が答える
「どうしてですか。」
「弥次郎と千代音が失敗しているからです。」
「どういうこと。」
「2人は依頼請負人の中でも最強と言われていますし、千代音は私の剣の師匠です。」
「2人とも強いのね。」
「はい、剣の腕は私と互角以上ですし、下級ですが魔法剣士です。」
「なら、魔法はつな様のが強いのですね。」
「はい、比べ物にならないくらい強いです。」
俺は自分の力がどのくらいかわからない
「なら、あなたたちなら勝てるかもしれないわね。」
「しかし、黒い牛鬼は強いですし、私は通用しないでしょう。」
「どうやって戦うの。」
「私がけん制をして、つなが攻撃するしかありません。」
「つな様は魔力の攻撃力を上げる練習をしてください。」
「分かりました。」
「討伐軍が失敗すればあなたたちにチャンスが巡ってきます。」
菊は討伐軍が失敗するのを願っているようだ。
俺と清音は午前中、剣の訓練をする。
午後はのんびり過ごすのだが、俺は刀に乗せた力を収束する練習をする。
それに伴って刀に力を乗せる時間が早くなる。
これまでは刀に力を乗せることだけを考えていたが思わぬ成果が出る。
そのころ、四條忠正は黒い牛鬼の討伐方法を考える。
彼は弓で射掛けて傷を負わせ、槍で突き、牛鬼が弱ったところを自分が首を落とす方法を考える。
弓隊を200人にして、同時に一つの的を射る練習をさせる。
槍隊100人には、目標を素早く3重に取り囲む練習をさせる。
忠正は討伐軍出発の日、帝に拝謁する
「鳴尾村に陛下の御威光を示してまいります。」
「頼むぞ。」
「はい。」
こうして討伐軍は国府を出発する。
弥次郎と千代音が、黒い牛鬼の退治に失敗して、よろず仕事斡旋所では黒い牛鬼の退治の依頼を受ける者がいなくなる。
鳴尾村の村長は、国府の役所に書簡を送り、黒い牛鬼の件は帝の知るところになる。
帝は大臣たちに尋ねる
「鳴尾村では、黒い牛鬼が現れ難儀をしているようです、私は討伐軍を送ろうと思いますがどうですか。」
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「あの者たちを重用しすぎます、帝のお考えのように討伐軍を送るのが適切かと思います。」
「分かった、討伐軍300を送ろう、指揮は四條忠正にまかせる。」
道隆は、ほくそ笑む四條忠正は甥で剣の達人である。
彼が黒い牛鬼の退治に成功すれば自分の発言力も増すのである。
菊は、俺と清音に話す
「鳴尾村の黒い牛鬼の退治は四條忠正がすることになりました。」
「そうですか。」
「正親がお前たちを推したのですが残念です。」
「私は良かったと思います。」
清音が答える
「どうしてですか。」
「弥次郎と千代音が失敗しているからです。」
「どういうこと。」
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「2人とも強いのね。」
「はい、剣の腕は私と互角以上ですし、下級ですが魔法剣士です。」
「なら、魔法はつな様のが強いのですね。」
「はい、比べ物にならないくらい強いです。」
俺は自分の力がどのくらいかわからない
「なら、あなたたちなら勝てるかもしれないわね。」
「しかし、黒い牛鬼は強いですし、私は通用しないでしょう。」
「どうやって戦うの。」
「私がけん制をして、つなが攻撃するしかありません。」
「つな様は魔力の攻撃力を上げる練習をしてください。」
「分かりました。」
「討伐軍が失敗すればあなたたちにチャンスが巡ってきます。」
菊は討伐軍が失敗するのを願っているようだ。
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それに伴って刀に力を乗せる時間が早くなる。
これまでは刀に力を乗せることだけを考えていたが思わぬ成果が出る。
そのころ、四條忠正は黒い牛鬼の討伐方法を考える。
彼は弓で射掛けて傷を負わせ、槍で突き、牛鬼が弱ったところを自分が首を落とす方法を考える。
弓隊を200人にして、同時に一つの的を射る練習をさせる。
槍隊100人には、目標を素早く3重に取り囲む練習をさせる。
忠正は討伐軍出発の日、帝に拝謁する
「鳴尾村に陛下の御威光を示してまいります。」
「頼むぞ。」
「はい。」
こうして討伐軍は国府を出発する。
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