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2章 官位を得る
11話 帝に会う
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俺たちは、幅20メートル位の直線の道の真ん中を通っていく。
前方には城があり道はまっすぐ城門につながっている。
どうも俺たちが通っている道が都市のメイン通りらしい。
これだけ幅のある道は、異世界に来てから初めてである。
俺たちが城門の前に来ると門兵は
「開門!」
と大声を出す。
すると木製の両開き戸がゆっくり開いていく。
門は幅10メートル位、高さ15メートル位あり巨大である。
中に入ると幅10メートル位の道がある。
ここで護衛は、兵に説明して、捕虜を預ける。
さらに100メートルほど行くと開け放たれた門があり、菊はここで牛車から降りる。
菊は歩いて門を通過する、俺たちの続くが、門兵が清音に声をかける
「忌み人はここを通るな。」
清音は立ち止まると菊が言う
「私が許します、通りなさい。」
「姫様、それでは示しがつきません。」
「清音は私の友です。」
門兵は黙り込む。
建物の入り口まで歩くと履物を脱ぐ。
今度は廊下を歩き始める。
2度階段を上り、部屋にたどり着くが何も置いていない部屋である。
その部屋には、兵が2人いる。
雰囲気から、かなり腕が立ちそうである。
菊が兵に言う
「八宮尊皇の娘、菊、帝に目通りを願います。」
「用件は聞いたが、そこの者、帝に会うのに面をつけているのか。」
菊は清音に言う
「清音、面を外しなさい。」
「わかりました。」
清音は面を外す。
兵は清音を睨みつけるが何も言わない。
彼らは立ったまま、ふすまを開ける。
中は広い部屋で一段高くなったところに男が座っており、後ろには兵が2人控えている。
こちらの兵も腕が立ちそうである。
菊は部屋の中央まで行くと正座する。
俺と清音、護衛たちも習って正座する
一段高い前に座っている男は帝らしい。
男は30から40歳くらいで精悍な顔つきをしており、体は着物を着てても無駄な贅肉がないことが分かる。
菊が帝に
「菊、只今戻りました。」
と言って平伏する。
俺たちも平伏する。
帝は菊に言う
「襲われたそうですね。」
「はい、捕虜を捕えています。」
「指揮していたのは誰かわかりましたか。」
「はい、捕虜は佐竹邦直の配下でした。」
「能鬼師も襲ってきたと聞いておるが。」
「はい、つなと清音が助けてくれました。」
「つなと清音か、前に出よ。」
俺たちは
「はい。」
と返事をして、菊の左横に座る
「平民と忌み人か。」
帝が俺たちに言うと菊が
「2人は私に友人です。」
「どれだけ親しい。」
「一緒に水浴びをする仲です。」
「そちらのつなともか。」
「はい。」
帝の俺を見る目が厳しくなる。
帝は控えている兵の1人に向かって命令する。
「正虎、つなを切ってみよ。」
正虎は剣を抜き俺に向かって歩いてくる。
俺はこのまま切られるわけにはいかない。
前方には城があり道はまっすぐ城門につながっている。
どうも俺たちが通っている道が都市のメイン通りらしい。
これだけ幅のある道は、異世界に来てから初めてである。
俺たちが城門の前に来ると門兵は
「開門!」
と大声を出す。
すると木製の両開き戸がゆっくり開いていく。
門は幅10メートル位、高さ15メートル位あり巨大である。
中に入ると幅10メートル位の道がある。
ここで護衛は、兵に説明して、捕虜を預ける。
さらに100メートルほど行くと開け放たれた門があり、菊はここで牛車から降りる。
菊は歩いて門を通過する、俺たちの続くが、門兵が清音に声をかける
「忌み人はここを通るな。」
清音は立ち止まると菊が言う
「私が許します、通りなさい。」
「姫様、それでは示しがつきません。」
「清音は私の友です。」
門兵は黙り込む。
建物の入り口まで歩くと履物を脱ぐ。
今度は廊下を歩き始める。
2度階段を上り、部屋にたどり着くが何も置いていない部屋である。
その部屋には、兵が2人いる。
雰囲気から、かなり腕が立ちそうである。
菊が兵に言う
「八宮尊皇の娘、菊、帝に目通りを願います。」
「用件は聞いたが、そこの者、帝に会うのに面をつけているのか。」
菊は清音に言う
「清音、面を外しなさい。」
「わかりました。」
清音は面を外す。
兵は清音を睨みつけるが何も言わない。
彼らは立ったまま、ふすまを開ける。
中は広い部屋で一段高くなったところに男が座っており、後ろには兵が2人控えている。
こちらの兵も腕が立ちそうである。
菊は部屋の中央まで行くと正座する。
俺と清音、護衛たちも習って正座する
一段高い前に座っている男は帝らしい。
男は30から40歳くらいで精悍な顔つきをしており、体は着物を着てても無駄な贅肉がないことが分かる。
菊が帝に
「菊、只今戻りました。」
と言って平伏する。
俺たちも平伏する。
帝は菊に言う
「襲われたそうですね。」
「はい、捕虜を捕えています。」
「指揮していたのは誰かわかりましたか。」
「はい、捕虜は佐竹邦直の配下でした。」
「能鬼師も襲ってきたと聞いておるが。」
「はい、つなと清音が助けてくれました。」
「つなと清音か、前に出よ。」
俺たちは
「はい。」
と返事をして、菊の左横に座る
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「2人は私に友人です。」
「どれだけ親しい。」
「一緒に水浴びをする仲です。」
「そちらのつなともか。」
「はい。」
帝の俺を見る目が厳しくなる。
帝は控えている兵の1人に向かって命令する。
「正虎、つなを切ってみよ。」
正虎は剣を抜き俺に向かって歩いてくる。
俺はこのまま切られるわけにはいかない。
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