30 / 39
もう一度、多田羅に太陽を
30、秋の神に仕える(1)
しおりを挟む
朱実は蒼然の仕事を手伝うと言ったものの、急に泰然と引き離されたことに不安を隠せなかった。
それに、泰然はとても怒っているだろう。力ずくでこの場から消されたのだから。彼ひとりが家に帰されたとなれば、今ごろ神使のマサ吉やお加代は大騒ぎしているに違いない。もしかすると、轟然や龍然を巻き込んでいたりはしないだろうか。
(どうしよう……。神さま同士の喧嘩になってしまったら)
「あなたにそのような顔をさせてしまい申し訳ありません。泰然と離れてさぞ心細いでしょう」
蒼然は朱実にお茶を注ぎながらそう言った。
「そう、ですね。不安ですし、寂しいです。でもそれよりも、泰然さまが荒れていないかが心配で……。土地神さまが荒ぶったら町の皆さんに迷惑がかかっちゃいます。なんていうか、プライドが傷ついてないかなって」
「わたしに摘み出されてしまいましたからねえ。でも、泰然なら荒ぶることはないでしょう。土地神がその土地から離れると力が落ちるのは仕方のないことです。それはあの方も分かっていると思いますよ」
「そうなんですか! 知りませんでした」
神としての力が消えるわけではないが、土地神はその土地を守ると契約をしている。その土地で最大限の力が発揮するようにとの取り決めだそうだ。
「我々は大国主様との約束を守らなければなりませんから。それに、泰然の性格は真面目で責任感が強いように見えました。多田羅のこともあなたのことも、どちらも守りたいと頑張っておいでですね」
「泰然さまは、わたしのために力が弱まるのを知った上でここに……」
「なぜ、力が弱まるのか知っていますか?」
「それは土地神はその土地でしか力を発揮できないと」
朱実がそう言うと、蒼然は首を横に振った。
「違うんですか?」
「彼は責任感が強いですから、自分の霊を半分残してきているのです。不在時に不測の事態が起きないように力を依代に宿らせていたのです。だから私は、簡単に彼を追い出せたというわけです」
「霊の半分を多田羅に残して来ていたなんて、知らなかった」
朱実は神に仕える巫女として神社の経営を手伝ってきた。それなのにそんな大事なことを知らぬままにいたのだ。泰然はただそこに居るだけではなく、命をかけて多田羅の町を守っていたということになる。
(何も知らないかもしれない……泰然さまのこと。わたしはただ、守られていただけだったんだ)
狐の舞を奉納したことで、自分も神社と多田羅の町を守っていると思っていた。
「わたしが、あなたにお教えいたします」
「蒼然さまが、わたしに?」
突然押しかけて来ただけで失礼なことをしているのに、なぜ蒼然は朱実にそんなことを言うのだろうか。
「人と神が夫婦になるということは、本来簡単なことではありません。どちらかが自分を変えなければならないのです。例えば、神は己の寿命を捨て人として生きていく。もしくは、人が永遠の命を得て神と共に生きていく」
「えっ、人が神さまと同じように生きることができるのですか! だったらわたしは」
朱実はついテーブルに両手をついて体を乗り出してしまう。そんな選択肢があったことを初めて知ったからだ。ならば、自分は迷わずに後者を選ぶのにと。
(お母さんは、知っていたのかな……)
「先ずは、わたしの仕事を手伝ってください。今夜からここで生活をしましょう。泊まるはずだったお宿はわたしの方で取り消しました。荷物はここにあるだけですか?」
蒼然が小さく詞を唱えると、朱実の荷物が目の前に現れた。
「は、はい。これで全部です」
「ではこれに着替えて、台所に来てください。夕食の準備をします。そのあと、あなたの部屋に案内します」
蒼然から渡されたのは巫女が着る装束だ。
「よ、よろしくお願いします」
蒼然は朱実に神の務めを教えてくれようというのだ。泰然は神社のこと以外の神としての仕事をしているところを見せてくれたことがなかった。
(泰然さまばかりに負担をかけていられない。わたしにもできることを見つけなきゃ)
◇
蒼然は神使をつけずに一人で住んでいるようだ。掃除も洗濯もお料理も全部一人でこなしている。朱実は巫女装束に着替えて、襷で袖を縛った。すると襷を手に蒼然が朱実の隣にやってきた。紐の端を口で咥えて、見事な速さで狩衣の袖を襷で縛る。その所作は美しく、蒼然の腕が空気を斬るたびに金木犀の香りが朱実の鼻を掠めた。
(わぁ……きれい)
蒼然が動くと金色の煌めきが降ってきそうだと、朱実は思った。
「では先ず、これで削っていただけますか? カツオ出汁をとりたいので」
「はい、了解しました!」
朱実は蒼然から木の小箱を渡されて反射的にそう返事をした。しかし、見たこともないおしゃれな小箱に戸惑いは隠せない。引き出しまでついた可愛らしい小物にしか見えないのだ。
(削る……箱を? なんのために⁉︎)
了解したと言った手前、今更聞くのは気が引ける。でも、どんなにその小箱を見つめても答えは出ない。朱実は蒼然に背を向けてカチャカチャと分解するように小箱に触れた。
(蓋を開けてみたらいいのよ。そうよ!)
「刃が、ついてる。え? これは……!」
蒼然は背後で妙な動きをする朱実を不思議に思い、肩越しに覗こんだ。朱実が箱の蓋を開けたまま固まっているではないか。
「朱実さん? もしや鰹節を削ったことがなかったですか?」
「は、あっ!」
(鰹節を削る道具!)
勢いよく振り向いた朱実は顔を真っ赤にして今にも泣きそうだった。自分の無知さが恥ずかしくて言葉が出なかった。
「おやおや。大丈夫ですよ。では、お手本を見せましょうね、こうやるのですよ」
蒼然は鰹節削り器の刃の部分に、ブロックのままの鰹節を斜めに当てた。
「こちらが尾です。尾を向こう側に向けて、両手でしっかりと押さえて上下に動かすんです。そうですね、少し尾を高くして角度をつけてあげると削りやすいでしょう。さあ、どうぞ」
「えっと、こう……ですか?」
「はい。そんな感じでよいですよ」
大工さんが鉋で木を削る風景が頭に浮かんだ。鰹節を削るのはまさに職人技だ、などと思いながら。
「では、そこの引き出しを開けてみてください」
「これですね。……わぁ! 鰹節ができてる! そっか、削ったものが下に落ちるから、だから引き出しがついてるんですね。かわいい!」
引き出しを覗くと、削りたての鰹節がひらひらと踊っていた。
朱実にとって出汁とは、お湯かお水にスーパーで買ってきた昆布を入れたり、スライス済みの鰹節を入れたり、煮干しを入れたりするものだった。いや、ほとんどが小袋に包装された即席のお出しを使っていた。
「かわいい、ですか?」
「はい! あ、すみません」
すぐに朱実は後悔をした。かわいいなどという安易な言葉を選び、鰹節も削れない無知な娘だと呆れられたかもしれないからだ。そう思うと、顔を伏せるしかなかった。
「ふふっ。まあ普通は知りませんよね。今は便利なものがたくさんありますから。忙しい世の中にはあまりこういった方法は効率的ではありません」
「すみません」
「なぜ謝るのですか? あなたは煩わしさよりも、可愛らしさを見つけました。よいことです」
蒼然はほんの少し目尻を下げてそう言った。それでも朱実は緊張を隠せなかった。なぜならば蒼然の優しい雰囲気の中にある、冷たさをどうしても感じとってしまうからだ。
「ありがとう、ございます」
「次はお出汁をとってお味噌汁を作りましょう。材料はこちらから――」
褒められているのに蒼然との間には見えない壁がある。そんな気がしてならなかった。
それに、泰然はとても怒っているだろう。力ずくでこの場から消されたのだから。彼ひとりが家に帰されたとなれば、今ごろ神使のマサ吉やお加代は大騒ぎしているに違いない。もしかすると、轟然や龍然を巻き込んでいたりはしないだろうか。
(どうしよう……。神さま同士の喧嘩になってしまったら)
「あなたにそのような顔をさせてしまい申し訳ありません。泰然と離れてさぞ心細いでしょう」
蒼然は朱実にお茶を注ぎながらそう言った。
「そう、ですね。不安ですし、寂しいです。でもそれよりも、泰然さまが荒れていないかが心配で……。土地神さまが荒ぶったら町の皆さんに迷惑がかかっちゃいます。なんていうか、プライドが傷ついてないかなって」
「わたしに摘み出されてしまいましたからねえ。でも、泰然なら荒ぶることはないでしょう。土地神がその土地から離れると力が落ちるのは仕方のないことです。それはあの方も分かっていると思いますよ」
「そうなんですか! 知りませんでした」
神としての力が消えるわけではないが、土地神はその土地を守ると契約をしている。その土地で最大限の力が発揮するようにとの取り決めだそうだ。
「我々は大国主様との約束を守らなければなりませんから。それに、泰然の性格は真面目で責任感が強いように見えました。多田羅のこともあなたのことも、どちらも守りたいと頑張っておいでですね」
「泰然さまは、わたしのために力が弱まるのを知った上でここに……」
「なぜ、力が弱まるのか知っていますか?」
「それは土地神はその土地でしか力を発揮できないと」
朱実がそう言うと、蒼然は首を横に振った。
「違うんですか?」
「彼は責任感が強いですから、自分の霊を半分残してきているのです。不在時に不測の事態が起きないように力を依代に宿らせていたのです。だから私は、簡単に彼を追い出せたというわけです」
「霊の半分を多田羅に残して来ていたなんて、知らなかった」
朱実は神に仕える巫女として神社の経営を手伝ってきた。それなのにそんな大事なことを知らぬままにいたのだ。泰然はただそこに居るだけではなく、命をかけて多田羅の町を守っていたということになる。
(何も知らないかもしれない……泰然さまのこと。わたしはただ、守られていただけだったんだ)
狐の舞を奉納したことで、自分も神社と多田羅の町を守っていると思っていた。
「わたしが、あなたにお教えいたします」
「蒼然さまが、わたしに?」
突然押しかけて来ただけで失礼なことをしているのに、なぜ蒼然は朱実にそんなことを言うのだろうか。
「人と神が夫婦になるということは、本来簡単なことではありません。どちらかが自分を変えなければならないのです。例えば、神は己の寿命を捨て人として生きていく。もしくは、人が永遠の命を得て神と共に生きていく」
「えっ、人が神さまと同じように生きることができるのですか! だったらわたしは」
朱実はついテーブルに両手をついて体を乗り出してしまう。そんな選択肢があったことを初めて知ったからだ。ならば、自分は迷わずに後者を選ぶのにと。
(お母さんは、知っていたのかな……)
「先ずは、わたしの仕事を手伝ってください。今夜からここで生活をしましょう。泊まるはずだったお宿はわたしの方で取り消しました。荷物はここにあるだけですか?」
蒼然が小さく詞を唱えると、朱実の荷物が目の前に現れた。
「は、はい。これで全部です」
「ではこれに着替えて、台所に来てください。夕食の準備をします。そのあと、あなたの部屋に案内します」
蒼然から渡されたのは巫女が着る装束だ。
「よ、よろしくお願いします」
蒼然は朱実に神の務めを教えてくれようというのだ。泰然は神社のこと以外の神としての仕事をしているところを見せてくれたことがなかった。
(泰然さまばかりに負担をかけていられない。わたしにもできることを見つけなきゃ)
◇
蒼然は神使をつけずに一人で住んでいるようだ。掃除も洗濯もお料理も全部一人でこなしている。朱実は巫女装束に着替えて、襷で袖を縛った。すると襷を手に蒼然が朱実の隣にやってきた。紐の端を口で咥えて、見事な速さで狩衣の袖を襷で縛る。その所作は美しく、蒼然の腕が空気を斬るたびに金木犀の香りが朱実の鼻を掠めた。
(わぁ……きれい)
蒼然が動くと金色の煌めきが降ってきそうだと、朱実は思った。
「では先ず、これで削っていただけますか? カツオ出汁をとりたいので」
「はい、了解しました!」
朱実は蒼然から木の小箱を渡されて反射的にそう返事をした。しかし、見たこともないおしゃれな小箱に戸惑いは隠せない。引き出しまでついた可愛らしい小物にしか見えないのだ。
(削る……箱を? なんのために⁉︎)
了解したと言った手前、今更聞くのは気が引ける。でも、どんなにその小箱を見つめても答えは出ない。朱実は蒼然に背を向けてカチャカチャと分解するように小箱に触れた。
(蓋を開けてみたらいいのよ。そうよ!)
「刃が、ついてる。え? これは……!」
蒼然は背後で妙な動きをする朱実を不思議に思い、肩越しに覗こんだ。朱実が箱の蓋を開けたまま固まっているではないか。
「朱実さん? もしや鰹節を削ったことがなかったですか?」
「は、あっ!」
(鰹節を削る道具!)
勢いよく振り向いた朱実は顔を真っ赤にして今にも泣きそうだった。自分の無知さが恥ずかしくて言葉が出なかった。
「おやおや。大丈夫ですよ。では、お手本を見せましょうね、こうやるのですよ」
蒼然は鰹節削り器の刃の部分に、ブロックのままの鰹節を斜めに当てた。
「こちらが尾です。尾を向こう側に向けて、両手でしっかりと押さえて上下に動かすんです。そうですね、少し尾を高くして角度をつけてあげると削りやすいでしょう。さあ、どうぞ」
「えっと、こう……ですか?」
「はい。そんな感じでよいですよ」
大工さんが鉋で木を削る風景が頭に浮かんだ。鰹節を削るのはまさに職人技だ、などと思いながら。
「では、そこの引き出しを開けてみてください」
「これですね。……わぁ! 鰹節ができてる! そっか、削ったものが下に落ちるから、だから引き出しがついてるんですね。かわいい!」
引き出しを覗くと、削りたての鰹節がひらひらと踊っていた。
朱実にとって出汁とは、お湯かお水にスーパーで買ってきた昆布を入れたり、スライス済みの鰹節を入れたり、煮干しを入れたりするものだった。いや、ほとんどが小袋に包装された即席のお出しを使っていた。
「かわいい、ですか?」
「はい! あ、すみません」
すぐに朱実は後悔をした。かわいいなどという安易な言葉を選び、鰹節も削れない無知な娘だと呆れられたかもしれないからだ。そう思うと、顔を伏せるしかなかった。
「ふふっ。まあ普通は知りませんよね。今は便利なものがたくさんありますから。忙しい世の中にはあまりこういった方法は効率的ではありません」
「すみません」
「なぜ謝るのですか? あなたは煩わしさよりも、可愛らしさを見つけました。よいことです」
蒼然はほんの少し目尻を下げてそう言った。それでも朱実は緊張を隠せなかった。なぜならば蒼然の優しい雰囲気の中にある、冷たさをどうしても感じとってしまうからだ。
「ありがとう、ございます」
「次はお出汁をとってお味噌汁を作りましょう。材料はこちらから――」
褒められているのに蒼然との間には見えない壁がある。そんな気がしてならなかった。
1
あなたにおすすめの小説
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる