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本編
10、一泊二日の入院で!
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「安達四季さん。おはようございます。体温と血圧を測りますね。腕のバーコード失礼します」
「はい、お願いします」
病院の朝は早い。午前6時を過ぎると看護師が順に健康チェックにやってくるのだ。
「安達さん、消毒もしますのでガーゼを取りますね」
「お手数おかけします」
ここは自衛隊病院。
主に防衛省関係者やその家族が多く利用している。最近は救急搬送や紹介状があれば一般の患者も受け入れている。防衛医科大学校を卒業した医師や看護師が勤務しており、安達たち衛生科と違うのは同じ自衛隊関係者でもここでは白衣の天使がたくさんいるということだ。
「傷の状態も悪くないですね。むしろ早く完治するかもしれませんね。さすが自衛官」
「抜糸はいつ頃でしょうか」
「そうですねぇ。先生の判断なのでなんとも言えませんが、私の見立てでは今週中かなぁ。まあ、抜糸といっても今は全然痛くないですけどねー」
医学の進歩のお陰で縫合した糸を抜くときの痛みはほぼなくなった。そして昔ほど縫合した痕はそれほど濃く残らない。とはいえ、元の通りとまではいかないのでその後はケア次第といったところだろう。
皮膚が接着したときに早めに抜糸したほうが、糸が癒着することもなく傷痕も分かりにくいそうだ。
「そうですか。では退院もそう先ではないですね」
「あっ、まだ説明なかったですかね。今日診察して、問題なければ早くて今日の夕方には退院です」
「おお、それはよかった」
「ただし、しばらくは運動しないでください。傷が開いたらまずいので。お仕事は上官と要相談です」
「分かりました」
安達の傷は幸にして大事にいたってなかったようだ。経過がよければ夕方には退院して、抜糸の時に来院すればよいらしい。
「安達三曹はいいなぁ。俺、いつになります?」
「そうですねぇ。看護師の私が適当に見積もるわけにはいかないので、先生に聞いてみてください」
「そういえば俺の主治医、防大出た人ですよね。なんで病院勤務の医官がツルピカ頭なんだろー。すげー怖いんだけど」
「あははっ。さすが真鍋さん。わかるんですねぇ。先生は現場にも出られるレンジャー先生ですよ。外科が専門で、よく山に行ってるみたいです」
「う、わ……本物だった」
中には医師免許を持ちながら、レンジャー徽章を持った者がいる。そんな医官に優しさを求めてはいけない。予防を怠った状態で熱中症や感染症になりでもしたら、どんな荒治療が待っているか分からない。という、噂だ。あくまでも、噂である。
とはいえ、あえて寺の和尚のように丸めなくてもいいのに、そうするということはそれほどの気合いと使命を担いだ人物だと想像できる。
「リハビリもできる先生ですから、思ったより早く完治するかもしれませんねっ」
「ええええ」
安達は心の中でご愁傷様と呟いた。どの部隊に行っても自衛官は己に厳しく、同じ自衛官にも厳しいのである。真鍋二曹の早期の回復を祈りながら、少しだけ笑ってしまうのだった。
「朝食が終わったら、回診でーす」
看護師が明るくて優しいだけでもラッキーだろう。なぜなら彼女たちも小銃を抱えて野山を這い回る訓練をする。白衣の天使ならぬ、白衣の戦士である。
「安達三曹、なんで医官がリハビリするんですか。俺、いやですよ」
「医官自らリハビリをしてくれるのは、ラッキーだと思いますよ」
「思えませんね」
「あははは」
昨日の惨事が嘘のように安達は笑っていた。
若菜がやってくるまであと7時間ちょっと。まだ、安達はそのことを知らない。
医官の回診も終わり、昼食を済ませた。看護師が言っていたように、安達は手続きを済ませれば夕方には退院できることになった。
早速、事務局から退院手続きの用紙をもらい必要事項の記入をしていた。
午後1時を過ぎると、ちらほらと家族の見舞いがやってくる。隣の真鍋二曹は奥さんと子供が来ている。安達に何度もお世話になりましたと頭を下げるので、少しばかり居心地が悪かった。彼を背負って戻ってきたのは自分だが、それはたまたま自分だったにすぎないからだ。
(一晩泊まっただけですんでよかった。じゃなきゃ、母親は血相変えて飛んでくる。この程度なら事後報告で問題ないだろ)
包帯ではなく分厚いガーゼの上からネットを被せられているが、それも今日までだ。明日以降は化膿止めの服用と駐屯地の医務室で消毒をすればよいらしい。
(我ながら丈夫な体でよかったよ。これは、親に感謝すべきところだな)
「安達三曹、退院したらマジで飯おごりますんで。ほんと、感謝してます」
「そんな気にすることではありませんよ。これが俺の仕事だって言ったじゃないですか。真鍋二曹だって、任務遂行していての怪我なんですから」
「ですが……」
「では、昼飯を奢ってもらいます。それで、いいですよね」
「はい! そうさせてください。ありがとうございます!」
安達はベッドに横たわる真鍋から、なぜか美しい敬礼を貰ってしまう。骨折した足は宙に吊られた状態なのがどこか滑稽だった。
さて、若菜がやってくるまであと1時間。
まだ、安達の周辺にそんな予兆はまったくない。
◇
安達は退院手続きの書類を手に、一階の事務局へ向かった。支払い方法や次の通院日などを確認した。昨日運び込まれて今日の退院なので、自分の荷物はほとんどない。代わりに大きなビニール袋にドロドロに汚れた戦闘服と衛生腕章が入れられて返された。
(水洗いはしてくれているようだ。腕章も無事だな)
退院したらまず洗濯だなど帰ってからの段取りをする。
「退室するときにナースステーションの看護師に声をかけてもらえますか?」
「分かりました」
「お大事に」
病室への帰り道、エレベーターの大きな鏡で初めて自分の顔を見た。大きなガーゼのせいで左目が半分隠れている。丸刈りの頭にその状態はさすがに自分でもヤ◯ザかよと思ってしまった。
「抗争に巻き込まれた奴みたいになってるじゃないか……」
エレベーターの扉が開いて廊下を歩くと、見舞いの家族や他の患者とすれ違う。その誰もがチラリと安達の顔を見て、口元を引き攣らせて行く。
(まあ、気持ちは分かりますよ)
安達自身もどこか他人事であった。
ナースステーションの前を通りかかった時、看護師が待ってましたと安達に向かって走ってきた。
何かあったらしい。
「安達さんっ、帰ってきた! ちょっと、大変よ!」
「えっ。何かあったんですか」
「なにかあったもなにもっ。と、とにかく寄り道せずに部屋に戻ってください」
「寄り道なんて、しませんよ」
「いいから、早く! 早く!」
「おっ、おおっ」
看護師が安達の背中を早く、早くと押してくる。廊下を走ってはいけないのでは? まだ傷が振動で響くのだがと思いながら自分の部屋に急いで戻る。
このとき、若菜との対面まであと数十メートル。
◇
「はい! 無事に安達さんをお連れしましたからねっ。ご安心ください! 安達さん、あとはよしなに!」
「えっ、あの!」
部屋の入り口で看護師は最後の一押しと、安藤の背中を力強く押した。ほんの少し駆け足で部屋に飛び込んだ安達は顔を上げて様子を伺う。
(なんだ。何があったんだ)
6人部屋のベッドはそれぞれがカーテンで仕切られており、一応のプライバシーは守られている。しかし、さっきまで全ベッドのカーテンは全開だった。いや、常に全開で和気あいあいとした空気さえあったのに。
今は固くカーテンが閉じられている。
「あの?」
誰も返事をしない。隣の真鍋二曹も物音ひとつたてていない。
仕方なく安達は自分のベッドに向かった。閉めたつもりはないのに、カーテンが閉まっている。
(まさか、幕僚長級の誰かが視察にくるのか?)
ある意味、若菜は幕僚長級かもしれない。
このとき、若菜と対面まであと1メートル。
安達は納得のいかないまま自分のベッドのカーテンを引いた。
「はい、お願いします」
病院の朝は早い。午前6時を過ぎると看護師が順に健康チェックにやってくるのだ。
「安達さん、消毒もしますのでガーゼを取りますね」
「お手数おかけします」
ここは自衛隊病院。
主に防衛省関係者やその家族が多く利用している。最近は救急搬送や紹介状があれば一般の患者も受け入れている。防衛医科大学校を卒業した医師や看護師が勤務しており、安達たち衛生科と違うのは同じ自衛隊関係者でもここでは白衣の天使がたくさんいるということだ。
「傷の状態も悪くないですね。むしろ早く完治するかもしれませんね。さすが自衛官」
「抜糸はいつ頃でしょうか」
「そうですねぇ。先生の判断なのでなんとも言えませんが、私の見立てでは今週中かなぁ。まあ、抜糸といっても今は全然痛くないですけどねー」
医学の進歩のお陰で縫合した糸を抜くときの痛みはほぼなくなった。そして昔ほど縫合した痕はそれほど濃く残らない。とはいえ、元の通りとまではいかないのでその後はケア次第といったところだろう。
皮膚が接着したときに早めに抜糸したほうが、糸が癒着することもなく傷痕も分かりにくいそうだ。
「そうですか。では退院もそう先ではないですね」
「あっ、まだ説明なかったですかね。今日診察して、問題なければ早くて今日の夕方には退院です」
「おお、それはよかった」
「ただし、しばらくは運動しないでください。傷が開いたらまずいので。お仕事は上官と要相談です」
「分かりました」
安達の傷は幸にして大事にいたってなかったようだ。経過がよければ夕方には退院して、抜糸の時に来院すればよいらしい。
「安達三曹はいいなぁ。俺、いつになります?」
「そうですねぇ。看護師の私が適当に見積もるわけにはいかないので、先生に聞いてみてください」
「そういえば俺の主治医、防大出た人ですよね。なんで病院勤務の医官がツルピカ頭なんだろー。すげー怖いんだけど」
「あははっ。さすが真鍋さん。わかるんですねぇ。先生は現場にも出られるレンジャー先生ですよ。外科が専門で、よく山に行ってるみたいです」
「う、わ……本物だった」
中には医師免許を持ちながら、レンジャー徽章を持った者がいる。そんな医官に優しさを求めてはいけない。予防を怠った状態で熱中症や感染症になりでもしたら、どんな荒治療が待っているか分からない。という、噂だ。あくまでも、噂である。
とはいえ、あえて寺の和尚のように丸めなくてもいいのに、そうするということはそれほどの気合いと使命を担いだ人物だと想像できる。
「リハビリもできる先生ですから、思ったより早く完治するかもしれませんねっ」
「ええええ」
安達は心の中でご愁傷様と呟いた。どの部隊に行っても自衛官は己に厳しく、同じ自衛官にも厳しいのである。真鍋二曹の早期の回復を祈りながら、少しだけ笑ってしまうのだった。
「朝食が終わったら、回診でーす」
看護師が明るくて優しいだけでもラッキーだろう。なぜなら彼女たちも小銃を抱えて野山を這い回る訓練をする。白衣の天使ならぬ、白衣の戦士である。
「安達三曹、なんで医官がリハビリするんですか。俺、いやですよ」
「医官自らリハビリをしてくれるのは、ラッキーだと思いますよ」
「思えませんね」
「あははは」
昨日の惨事が嘘のように安達は笑っていた。
若菜がやってくるまであと7時間ちょっと。まだ、安達はそのことを知らない。
医官の回診も終わり、昼食を済ませた。看護師が言っていたように、安達は手続きを済ませれば夕方には退院できることになった。
早速、事務局から退院手続きの用紙をもらい必要事項の記入をしていた。
午後1時を過ぎると、ちらほらと家族の見舞いがやってくる。隣の真鍋二曹は奥さんと子供が来ている。安達に何度もお世話になりましたと頭を下げるので、少しばかり居心地が悪かった。彼を背負って戻ってきたのは自分だが、それはたまたま自分だったにすぎないからだ。
(一晩泊まっただけですんでよかった。じゃなきゃ、母親は血相変えて飛んでくる。この程度なら事後報告で問題ないだろ)
包帯ではなく分厚いガーゼの上からネットを被せられているが、それも今日までだ。明日以降は化膿止めの服用と駐屯地の医務室で消毒をすればよいらしい。
(我ながら丈夫な体でよかったよ。これは、親に感謝すべきところだな)
「安達三曹、退院したらマジで飯おごりますんで。ほんと、感謝してます」
「そんな気にすることではありませんよ。これが俺の仕事だって言ったじゃないですか。真鍋二曹だって、任務遂行していての怪我なんですから」
「ですが……」
「では、昼飯を奢ってもらいます。それで、いいですよね」
「はい! そうさせてください。ありがとうございます!」
安達はベッドに横たわる真鍋から、なぜか美しい敬礼を貰ってしまう。骨折した足は宙に吊られた状態なのがどこか滑稽だった。
さて、若菜がやってくるまであと1時間。
まだ、安達の周辺にそんな予兆はまったくない。
◇
安達は退院手続きの書類を手に、一階の事務局へ向かった。支払い方法や次の通院日などを確認した。昨日運び込まれて今日の退院なので、自分の荷物はほとんどない。代わりに大きなビニール袋にドロドロに汚れた戦闘服と衛生腕章が入れられて返された。
(水洗いはしてくれているようだ。腕章も無事だな)
退院したらまず洗濯だなど帰ってからの段取りをする。
「退室するときにナースステーションの看護師に声をかけてもらえますか?」
「分かりました」
「お大事に」
病室への帰り道、エレベーターの大きな鏡で初めて自分の顔を見た。大きなガーゼのせいで左目が半分隠れている。丸刈りの頭にその状態はさすがに自分でもヤ◯ザかよと思ってしまった。
「抗争に巻き込まれた奴みたいになってるじゃないか……」
エレベーターの扉が開いて廊下を歩くと、見舞いの家族や他の患者とすれ違う。その誰もがチラリと安達の顔を見て、口元を引き攣らせて行く。
(まあ、気持ちは分かりますよ)
安達自身もどこか他人事であった。
ナースステーションの前を通りかかった時、看護師が待ってましたと安達に向かって走ってきた。
何かあったらしい。
「安達さんっ、帰ってきた! ちょっと、大変よ!」
「えっ。何かあったんですか」
「なにかあったもなにもっ。と、とにかく寄り道せずに部屋に戻ってください」
「寄り道なんて、しませんよ」
「いいから、早く! 早く!」
「おっ、おおっ」
看護師が安達の背中を早く、早くと押してくる。廊下を走ってはいけないのでは? まだ傷が振動で響くのだがと思いながら自分の部屋に急いで戻る。
このとき、若菜との対面まであと数十メートル。
◇
「はい! 無事に安達さんをお連れしましたからねっ。ご安心ください! 安達さん、あとはよしなに!」
「えっ、あの!」
部屋の入り口で看護師は最後の一押しと、安藤の背中を力強く押した。ほんの少し駆け足で部屋に飛び込んだ安達は顔を上げて様子を伺う。
(なんだ。何があったんだ)
6人部屋のベッドはそれぞれがカーテンで仕切られており、一応のプライバシーは守られている。しかし、さっきまで全ベッドのカーテンは全開だった。いや、常に全開で和気あいあいとした空気さえあったのに。
今は固くカーテンが閉じられている。
「あの?」
誰も返事をしない。隣の真鍋二曹も物音ひとつたてていない。
仕方なく安達は自分のベッドに向かった。閉めたつもりはないのに、カーテンが閉まっている。
(まさか、幕僚長級の誰かが視察にくるのか?)
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