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序章 招待状
異界からの招待状
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中世ヨーロッパ。 古城に独り棲む吸血鬼、 ベンジャミン・アドラスの元に一通招待状届いた。
馬車でと言いたいところを、 招待状を出した主は、 現在の日本に棲むサタン系息子、 ソロモン・ダグラス・サンダーⅡ世。
ベテラン・ヴァンパイアであるベンジャミン。
時空を使うしか無い。
古時計で午後七時だった。 鐘が自室に響いた。
ベンジャミンは、 自室でワインを味わいながら、 ソロモンの書いた招待状の意味に困惑をしていた。
「やれやれ……、 サタン系サンダー息子だから無視する訳に行かないな。 我々ヴァンパイアより遥かに魔力、 地位高い。
サタンにヴァンパイア、 人間混血か。 何て奴だ」
ラテン語で書かれた招待状に目を向けるベンジャミン。
『魔性の者の目覚めし 月満ちる時、 汝 時の交わる鐘に導かれ 伝わりし時の書に陣翳したり。
汝 黒馬の使いとして 今まさに動かん。
汝 闇の者としてそれに 導かれたらん』
「魔性の者目覚めし時? 満月か。 なら、 今夜零時過ぎ時の交わる鐘? 伝わりし時の書に陣翳す? 黒馬? 何だ??」
馬と言えば天と地を司ると言うペガサス、 EQUUS NIGER ……。
ベンジャミン、 悩んだ末、 古い図書室へ向かった。
「確か昔爺さんに聞いた魔法書が有ったな……多分。 しかしなぁ……、 使い方なんぞ知らない」
蜘蛛の巣と埃で咽ながらベンジャミン、 魔法書を探した。
「こんなに古い本有ったか? 一杯で解らん」
ふと本棚の隅で深いエメラルド色に光る本を見つけ
「これか??」
古い分厚い魔法書を取り、 自室へ。
「時の交わる鐘?? 鐘など何処に……???」
静かな部屋に古時計の音
「なるほど……。 古時計で午前零時の鐘と共に魔法書を使い、 時の流れに沿えと言う意味か。
腑に落ちんな、 黒馬? 時差が有る? 何だ?? まぁ良い……、 奴に会ったら解る……」
午前零時迄、 まだ一時間ある
「辿り着けるんだろうか……未来になど初めてだ」
アンティークソファに座るベンジャミンに古時計音静かに響いた。
日付変わる七分前に、 古時計隣にある壁に向かい、 午前零時に魔法書を壁に翳すと魔法書文言を唱えた。
すると魔法書に陣現れ、 赤色に発光し、 廻り始めた。
「真実にして嘘偽りなく、 行いも真正なり。 汝その痕跡にて見極めるが如し。
汝 天と地を覆すれば、 それを……、 う、 何だ?!」
壁の歪に導かれる様に時空へ。
歪には、 世界で起こる歴史絵図だった。
ギリシャ、 ルーマニア、 ドイツ……
絵巻物に似た景色変わる世界にぼんやりするうち、 ベンジャミンは、 薄暗い道に放り出されて尻を着いた。
「痛いなぁ……、 先程の恍惚とする絵巻物の世界何処へ
此処、 一体……何処だ? 日本に着いたんだろうか……」
一人あたふた狼狽えるベンジャミンに日本語で女性の声
「あの……、 どうなされました? 大丈夫ですか?」
ベンジャミン、 混乱して思わず
「こんばんわ。 ご機嫌いかが?」
「はい??? ……」
女性は意味不明な言葉に思わず聞き返した。
直に座ったベンジャミンの視線の前にマイクロ・ミニのスカートから見えたスラリと伸びる細い脚。
ベンジャミン、 目を隠すと
「あぁ、 此処日本ですか?」
「はい、 日本です……。 日本語、 大丈夫ですか?」
「あぁ……、 大丈夫だ。 綺麗なご婦人、 脚が丸見えだ。 我々の居た時にはご婦人はロングドレスで……、 知らない男に脚を見せない……目のやり場に困る」
「時……?」
女性はベンジャミン言う意味に困る。
「あぁ、 いや……世界、 異国だ。 ところでご婦人、 一つだけ教えて欲しい。 ソロモン・ダグラス・サンダー家を知らないかい?」
「ソロモン・ダグラス・サンダー家なら私が本日から雇われた屋敷です。 何でも……夜から出勤で良いと言われて……今から。 同じ家ですから御一緒に行きましょう。 私、 黒巣 泪 (クロス ルイ) と言います」
「何とまぁ……あんな男に雇われたとは」
「え?」
「いいえ。 単なる独り言で御気になさらず……私、 ベンジャミン・アドラス……」
ベンジャミン、 見慣れない景色から呟いた。
「灯りで一杯、 落ち着かない夜だ。 それにどうして男性はマントを着用しない?」
ベンジャミンの真剣に悩む姿にルイは
「コートなら皆さん冬に」
「これから会うソロモンはマントだ」
正直、 ルイでさえ、 ソロモンに今日初めて会う。
普通ならば、 派遣会社から連絡後、 雇主面接……、 と言う段取りが丸で無かった。
ソロモンの屋敷に着いた二人。
矢鱈に広い屋敷で、 門にある灯り暗い。
異様な雰囲気に躊躇うルイに、 今度ベンジャミンは
「どうされました? 怯える必要ありませんよ。 さぁ中へ」
自動で開いた門に、
「きゃぁ!!」
ルイは思わずベンジャミンに抱きついていた。 何だかオバケ屋敷に居る様で、 傍に居るベンジャミンに人恋しささえ感じた。
「う、 ルイさん?! 大丈夫です、 何もないですから」
門から庭へ向かい、 扉へ。
広い玄関で暗い
ベンジャミンは広い玄関で問いかけた
「ソロモン・ダグラス・サンダーさん、 ベンジャミン・アドラスと今日からの……」
ベンジャミンの話を遮る様に何処からともない声。
「挨拶なら良い……、 目の前にある階段から二階へ」
玄関にある二つのライオン石像に、 ルイは、
「ベンジャミンさん……、 ライオンの目、 動いたんです」
「……leo 大丈夫」
二階へ向かう二人。
暗い二階フロアに立って居たソロモン。
どんな人物か解らない。 ルイは、挨拶をした。
「あの……、 今日からの黒巣 泪と言います、宜しく御願いします……」
ダイヤを散りばめた様な、 煌びやかなマント姿を露わにするなりソロモンはルイの頬を撫で抱き寄せた。
「挨拶など要らない、 と言った。 お前、 写真映りの悪い女だな? うん、 実物はなかなかいい女だ」
「ちょっと離して下さい!!」
ベンジャミンは咳払いをした。
ソロモン、 抱き寄せたルイを離すと
「あぁ、 ベンジャミン、 遠路遥々と御苦労。 早速だがお前、 客人だ、 紅茶をリビングへ。 相変わらずこの世の女ミニ・スカートだ。 まず控室でその格好なんとかしろ。 ロングドレスに」
「お前?? 私、 ですか?」
「他に誰か居るか? 何だ? 早速ベッドで私と寝たいのか?」
再びルイを抱き寄せ、 頬に軽いキスをするソロモン。
「やめて下さい、 違います!!」
ルイはソロモンを思わず押し退けた。
「何本気で恥ずかしがる、 冗談だ」
呆気にとられたベンジャミン、 目を伏せた
「ソロモン……、 人前で何と破廉恥な」
(ヴァンパイアを遥かに超えたエロだな……さすがに悪魔だ)
「ベンジャミン、 お前早速この女に惚れたか?」
「違う」
呆れ頭を押さえるベンジャミン。
ソロモン、再びルイを抱き寄せ、 耳元で囁いた。
「まぁ、 どうでも良い……。 こんなバカ話をする為に、 お前をあちらから呼んだ訳じゃないからな。 ルイとやら、 ……慌てる必要ない。 これから私好みにじっくり良い女に教育するから安心しろ」
ルイはソロモンの顏を又押し退けた
「だから、 やめて下さい!!」
「ああ、 お前、 ソロモン様と呼べ。 解ったらさっさと着替えて紅茶を」
ベンジャミンを促すとリビングへ向かうソロモンにルイは
「あ……、 控室どこです?」
「一番前にある部屋だ」
どうなるんだろう……
先を不安になるルイ。
とりあえず、 言われた様に控え室に行くと、 黒いドレス、 胸と腕にダイヤを散りばめた様な衣装。
何とも豪華過ぎる。 ソロモンにも衣装あちこちにダイヤ散りばめた衣装だった。
ソロモンの趣味なんだろうか。
ドレスを着たルイ、 広い屋敷内でキッチンを探し、 言われた様に紅茶を用意するとリビングへ向かった。
リビング扉前でベンジャミンの話声。
ルイは立ち聞きする気など無かったが、 何せ、 初めて務める屋敷、 初めて会う人物に行動が伴わないせいか、 立ち止まり会話を聞いてしまった。
「ソロモン……、 いやはや、 私からしたら現在だが……、 馬も居ない車があちこちに走り廻り、 不思議な世界だ……」
「時の流れ……と言うしかないな。 慣れるほかにあるまい。 何、 無事解決をしたらお前には、 中世へちゃんと帰って頂く。 安心をしろ……、 ルイ、 そんなところに居ないでこちらに来い」
ルイは少々罪悪感に駆られながら部屋へ
「失礼します……」
慣れないせいかソロモンとベンジャミンの前に置いた。
ティーカップから音がした。
ソロモン、 ルイを改め見て、
「お前、 紅茶飲まないと緊張した状態でこれから話など聞いたら喉乾くぞ。 それとも……紅茶より、 私から口付けが良いか?」
「だから、 なんで口付けになるんですか! 話……?」
「メイドでお前を雇った覚えないぞ。 鈍い奴だ。 何も知らないで此処で居るつもりか?」
黙ってしまうルイ
「……」
「ふぅ……、 やれやれ人間とは何と手間が要る。 私達二人を見て……ただの人に見えるなどと言う筈あるまいな?」
「……」
ソロモンにベンジャミンに目を向けたルイ。 ただの人に見えない。
ソロモン、 ニヤリと微笑んだ。
馬車でと言いたいところを、 招待状を出した主は、 現在の日本に棲むサタン系息子、 ソロモン・ダグラス・サンダーⅡ世。
ベテラン・ヴァンパイアであるベンジャミン。
時空を使うしか無い。
古時計で午後七時だった。 鐘が自室に響いた。
ベンジャミンは、 自室でワインを味わいながら、 ソロモンの書いた招待状の意味に困惑をしていた。
「やれやれ……、 サタン系サンダー息子だから無視する訳に行かないな。 我々ヴァンパイアより遥かに魔力、 地位高い。
サタンにヴァンパイア、 人間混血か。 何て奴だ」
ラテン語で書かれた招待状に目を向けるベンジャミン。
『魔性の者の目覚めし 月満ちる時、 汝 時の交わる鐘に導かれ 伝わりし時の書に陣翳したり。
汝 黒馬の使いとして 今まさに動かん。
汝 闇の者としてそれに 導かれたらん』
「魔性の者目覚めし時? 満月か。 なら、 今夜零時過ぎ時の交わる鐘? 伝わりし時の書に陣翳す? 黒馬? 何だ??」
馬と言えば天と地を司ると言うペガサス、 EQUUS NIGER ……。
ベンジャミン、 悩んだ末、 古い図書室へ向かった。
「確か昔爺さんに聞いた魔法書が有ったな……多分。 しかしなぁ……、 使い方なんぞ知らない」
蜘蛛の巣と埃で咽ながらベンジャミン、 魔法書を探した。
「こんなに古い本有ったか? 一杯で解らん」
ふと本棚の隅で深いエメラルド色に光る本を見つけ
「これか??」
古い分厚い魔法書を取り、 自室へ。
「時の交わる鐘?? 鐘など何処に……???」
静かな部屋に古時計の音
「なるほど……。 古時計で午前零時の鐘と共に魔法書を使い、 時の流れに沿えと言う意味か。
腑に落ちんな、 黒馬? 時差が有る? 何だ?? まぁ良い……、 奴に会ったら解る……」
午前零時迄、 まだ一時間ある
「辿り着けるんだろうか……未来になど初めてだ」
アンティークソファに座るベンジャミンに古時計音静かに響いた。
日付変わる七分前に、 古時計隣にある壁に向かい、 午前零時に魔法書を壁に翳すと魔法書文言を唱えた。
すると魔法書に陣現れ、 赤色に発光し、 廻り始めた。
「真実にして嘘偽りなく、 行いも真正なり。 汝その痕跡にて見極めるが如し。
汝 天と地を覆すれば、 それを……、 う、 何だ?!」
壁の歪に導かれる様に時空へ。
歪には、 世界で起こる歴史絵図だった。
ギリシャ、 ルーマニア、 ドイツ……
絵巻物に似た景色変わる世界にぼんやりするうち、 ベンジャミンは、 薄暗い道に放り出されて尻を着いた。
「痛いなぁ……、 先程の恍惚とする絵巻物の世界何処へ
此処、 一体……何処だ? 日本に着いたんだろうか……」
一人あたふた狼狽えるベンジャミンに日本語で女性の声
「あの……、 どうなされました? 大丈夫ですか?」
ベンジャミン、 混乱して思わず
「こんばんわ。 ご機嫌いかが?」
「はい??? ……」
女性は意味不明な言葉に思わず聞き返した。
直に座ったベンジャミンの視線の前にマイクロ・ミニのスカートから見えたスラリと伸びる細い脚。
ベンジャミン、 目を隠すと
「あぁ、 此処日本ですか?」
「はい、 日本です……。 日本語、 大丈夫ですか?」
「あぁ……、 大丈夫だ。 綺麗なご婦人、 脚が丸見えだ。 我々の居た時にはご婦人はロングドレスで……、 知らない男に脚を見せない……目のやり場に困る」
「時……?」
女性はベンジャミン言う意味に困る。
「あぁ、 いや……世界、 異国だ。 ところでご婦人、 一つだけ教えて欲しい。 ソロモン・ダグラス・サンダー家を知らないかい?」
「ソロモン・ダグラス・サンダー家なら私が本日から雇われた屋敷です。 何でも……夜から出勤で良いと言われて……今から。 同じ家ですから御一緒に行きましょう。 私、 黒巣 泪 (クロス ルイ) と言います」
「何とまぁ……あんな男に雇われたとは」
「え?」
「いいえ。 単なる独り言で御気になさらず……私、 ベンジャミン・アドラス……」
ベンジャミン、 見慣れない景色から呟いた。
「灯りで一杯、 落ち着かない夜だ。 それにどうして男性はマントを着用しない?」
ベンジャミンの真剣に悩む姿にルイは
「コートなら皆さん冬に」
「これから会うソロモンはマントだ」
正直、 ルイでさえ、 ソロモンに今日初めて会う。
普通ならば、 派遣会社から連絡後、 雇主面接……、 と言う段取りが丸で無かった。
ソロモンの屋敷に着いた二人。
矢鱈に広い屋敷で、 門にある灯り暗い。
異様な雰囲気に躊躇うルイに、 今度ベンジャミンは
「どうされました? 怯える必要ありませんよ。 さぁ中へ」
自動で開いた門に、
「きゃぁ!!」
ルイは思わずベンジャミンに抱きついていた。 何だかオバケ屋敷に居る様で、 傍に居るベンジャミンに人恋しささえ感じた。
「う、 ルイさん?! 大丈夫です、 何もないですから」
門から庭へ向かい、 扉へ。
広い玄関で暗い
ベンジャミンは広い玄関で問いかけた
「ソロモン・ダグラス・サンダーさん、 ベンジャミン・アドラスと今日からの……」
ベンジャミンの話を遮る様に何処からともない声。
「挨拶なら良い……、 目の前にある階段から二階へ」
玄関にある二つのライオン石像に、 ルイは、
「ベンジャミンさん……、 ライオンの目、 動いたんです」
「……leo 大丈夫」
二階へ向かう二人。
暗い二階フロアに立って居たソロモン。
どんな人物か解らない。 ルイは、挨拶をした。
「あの……、 今日からの黒巣 泪と言います、宜しく御願いします……」
ダイヤを散りばめた様な、 煌びやかなマント姿を露わにするなりソロモンはルイの頬を撫で抱き寄せた。
「挨拶など要らない、 と言った。 お前、 写真映りの悪い女だな? うん、 実物はなかなかいい女だ」
「ちょっと離して下さい!!」
ベンジャミンは咳払いをした。
ソロモン、 抱き寄せたルイを離すと
「あぁ、 ベンジャミン、 遠路遥々と御苦労。 早速だがお前、 客人だ、 紅茶をリビングへ。 相変わらずこの世の女ミニ・スカートだ。 まず控室でその格好なんとかしろ。 ロングドレスに」
「お前?? 私、 ですか?」
「他に誰か居るか? 何だ? 早速ベッドで私と寝たいのか?」
再びルイを抱き寄せ、 頬に軽いキスをするソロモン。
「やめて下さい、 違います!!」
ルイはソロモンを思わず押し退けた。
「何本気で恥ずかしがる、 冗談だ」
呆気にとられたベンジャミン、 目を伏せた
「ソロモン……、 人前で何と破廉恥な」
(ヴァンパイアを遥かに超えたエロだな……さすがに悪魔だ)
「ベンジャミン、 お前早速この女に惚れたか?」
「違う」
呆れ頭を押さえるベンジャミン。
ソロモン、再びルイを抱き寄せ、 耳元で囁いた。
「まぁ、 どうでも良い……。 こんなバカ話をする為に、 お前をあちらから呼んだ訳じゃないからな。 ルイとやら、 ……慌てる必要ない。 これから私好みにじっくり良い女に教育するから安心しろ」
ルイはソロモンの顏を又押し退けた
「だから、 やめて下さい!!」
「ああ、 お前、 ソロモン様と呼べ。 解ったらさっさと着替えて紅茶を」
ベンジャミンを促すとリビングへ向かうソロモンにルイは
「あ……、 控室どこです?」
「一番前にある部屋だ」
どうなるんだろう……
先を不安になるルイ。
とりあえず、 言われた様に控え室に行くと、 黒いドレス、 胸と腕にダイヤを散りばめた様な衣装。
何とも豪華過ぎる。 ソロモンにも衣装あちこちにダイヤ散りばめた衣装だった。
ソロモンの趣味なんだろうか。
ドレスを着たルイ、 広い屋敷内でキッチンを探し、 言われた様に紅茶を用意するとリビングへ向かった。
リビング扉前でベンジャミンの話声。
ルイは立ち聞きする気など無かったが、 何せ、 初めて務める屋敷、 初めて会う人物に行動が伴わないせいか、 立ち止まり会話を聞いてしまった。
「ソロモン……、 いやはや、 私からしたら現在だが……、 馬も居ない車があちこちに走り廻り、 不思議な世界だ……」
「時の流れ……と言うしかないな。 慣れるほかにあるまい。 何、 無事解決をしたらお前には、 中世へちゃんと帰って頂く。 安心をしろ……、 ルイ、 そんなところに居ないでこちらに来い」
ルイは少々罪悪感に駆られながら部屋へ
「失礼します……」
慣れないせいかソロモンとベンジャミンの前に置いた。
ティーカップから音がした。
ソロモン、 ルイを改め見て、
「お前、 紅茶飲まないと緊張した状態でこれから話など聞いたら喉乾くぞ。 それとも……紅茶より、 私から口付けが良いか?」
「だから、 なんで口付けになるんですか! 話……?」
「メイドでお前を雇った覚えないぞ。 鈍い奴だ。 何も知らないで此処で居るつもりか?」
黙ってしまうルイ
「……」
「ふぅ……、 やれやれ人間とは何と手間が要る。 私達二人を見て……ただの人に見えるなどと言う筈あるまいな?」
「……」
ソロモンにベンジャミンに目を向けたルイ。 ただの人に見えない。
ソロモン、 ニヤリと微笑んだ。
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