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ユウの日記

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〇月×日……。
エルが、寝る前に何か書いている。
そんなのどうでもいいから一緒に寝よ?と誘ったけど断られた。
仕方がないので何をしているかを訊ねたら日記をつけていると言い、よかったらユウも書く?と言われ、ノートを渡された。
日記……、調べてみたらその日の出来事を書き留めておくものらしい。王宮に提出する報告書みたいなものかな?
エルに再度訊ねると、そんな堅苦しいものじゃなく、もっと身近で、楽しかったことを書けばいいと言われた。
楽しかったことと言われても、特にないし……日記って難しい。

〇月△日……。
エルが書き終えるまで暇なので、私も書くことにする。
だけど楽しい事ねぇ……。嫌な事なら一杯あるんだけどなぁ。
とりあえずエルが可愛かった。

〇月◇日……。
少し時間が空いたけど、暇つぶしに書いてみる。
エルが私を外へ連れ出そうとするので、断固拒否した。
だって、お外怖いんだもん。
だけど、私が拒否すると、エルはすごく悲しそうな顔をするから、その顔を見ると胸が痛む。
エルが笑顔になるような事、何かないかなぁ?
後、困った顔のエルも可愛かった。

〇月▽日……。
この街に来てから結構な日にちが過ぎた。
エルが、身分証も必要になるからと、冒険者ギルドへ行こうと誘ってくる。
魔力も回復したので、もう外に出ても大丈夫かな?
……だけど面倒なので今回はパス。
何か企んでいるみたいだけど、可愛いからOK。

〇月〇日……。
エルは毎日森に行ってるんだって。
採集の依頼だから一緒に行く?って誘われたけど、面倒なので断った。
ただ、エルを一人で行かせるのは心配だよね?
だからコッソリと、超小型自動追尾式ドローン『見護り君』をつけておいた。これでエルを24時間監視………じゃなくて、見守ることが出来るね。
森で採集しているエルも可愛い。
そしてやっぱり、エルを狙うウルフの群がいた。
勿論、見護り君に搭載の衝撃波《ショック・ウェーヴ》で殲滅、遺体は総て亜空間Boxの中に入れたからエルも気付かないはず。
はぁ、お花とエルの組み合わせは最高ですわ。

○月□日……。
エルの衣装が完成した。真の機能を出すには、もう一段階改造が必要だけど、今は素材がないから我慢。これがあればオークキングが出てきても安心。
だけどエルに断られた。何で?こんなに可愛いのに……。

△月■日……。
エルが冒険者ギルドに行こうと誘ってくる。
今日はしつこい。だから、交換条件を持ちかけてみた。

「出掛けるとき、この装備着てくれる?」
「…………わかったわよ。」
「後ね、お風呂入る時は一緒がいい。寝るときも必ず一緒のベッドでね。」
「………わかったわよ。その代わり、私が出かけよって言ったら必ず出掛けるのよ。」
「エルと一緒なら出てあげる。」

こんなやりとりがあって、エルに衣装を着せることに成功した。
明日はエルとデートだぉ。

△月×日……。
今日はエルとデート。
どうしよう?手、繋ぎたいけどいいかなぁ。嫌って言われないかなぁ。
ギルドに着いたら、変な男が絡んできた。
最初は無視してたんだけど、エルの手を掴んだところで、キレた。
私だって繋いでないのにぃっ!
男を、ブラストボムで吹き飛ばし、トルネードカッターで全身を鱠切りにしてみた。
更に、近くにいてエルに色目を使っていた男たちも同じ目に遭わせてやった。

「今後、私の嫁に手を出したらもっと酷い目にあわせるからねっ!」
と宣言したら、ギルド内が大人しくなった。
だけどエルに怒られた。
「誰が嫁なのよっ!」だって。
そんなのエルに決まってるじゃない。
怒ったエルもやっぱり可愛い。

△月△日……。
エルが隣で寝ている。
寝付けないのでエルの夜着を脱がせてみる。プルンっとおっぱいが飛び出す…………むぅ、私より大きいかも?
けしからんので揉むことにする。
「ん………、ぁん……。」
エルの寝息に艶っぽい声が混じる。
ヤバい、エルがきゃわわだよ。
もぅ、エルたんだよ。
エルたん、きゃわわ~!

△月◇日……。
ギルドに行った。
中にいた人は皆紳士だった。だけど、エルが依頼に出掛けると、何故かその場が張りつめたような空気に変わった。
ネリアに言われて奥へ引っ込む。そこには調合の機材が揃っていた。何でも、エルが使えるようにと頼んでいたらしい。
流石は私の嫁、気が利くねぇ。
ただネリアは私がこの機材を使えるのか疑っているみたい。こういうのは圧倒的な実力を見せつければ大概黙るので対応としては楽なんだけどね、めんどくさいなぁ。
とりあえず放置してポーション作っていたら、どこかに行ってしまったので、心置きなく好きな物を作ることにした。

△月▽日……。
エルたん、きゃわわ。
いつものように、寝入った所で服を脱がせるの。
ヤバい、ヤバすぎる。なんか止まらなくなっちゃいそう。
そのけしからんお胸を揉み揉みしていたら、エルたんが目を覚ましてしまった。
でも寝ぼけてるようで、「ぎゅー、ぎゅーがいいのぉ。」と甘えた声を出すのよ。
もぅ、エルたん、エルたん、きゃわわ~!

△月■日………。
いつものようにギルドでエルと別れると、ネリアが先日のゴミを買い取りたいって言ってきた。
こんな失敗作なんか欲しいのかな?と思ったら欲しいって言う依頼があるんだって。
勿論、失敗作じゃないポーションも欲しいって。
まぁ、依頼というならお仕事だよね?
エルと住むお家を借りるのにお金がかかるって行ってたから、お仕事するのは良いことだよね?
だから、取りあえず失敗作を100本あげたら、銀貨10枚くれた。ひょっとして、ネリアって良い人?
でもこれで、エルの新しい装備が作れるね。

△月○日………。
家を買った。エルと一緒に住む家なの。
そう言ったらいいエルは感動のあまり、声が出せなくなったみたい。
と思ったら、いきなり首を絞めてきて、「何したのっ!」って問いつめてくるのよ。過激な愛情表現だよね。そう言うのが好きなのかな?今度やってみよ。
「いったい何したらこんなことになるのよっ!」って、エルがしつこく聞いてくるから、今日の出来事を話してあげた。と言っても大した事してないんだけどね。
ただ、エルの武器の試作品を作って試し斬りをしていたら、ネリアが大騒ぎをし始めたのよ。
火炎剣の火力調節にちょっと失敗して、訓練場をちょっとだけ焦がしちゃっただけなのに。
それで、私の作った武器を見てどこかに行ったと思ったら、ギルドますたぁとか言う人を連れてきたのよ。
それで「その火炎剣が欲しい、いくらで譲ってくれる?」って言うから、エルと住む家を買ってくれるならあげるって言ったの。
冗談のつもりだったのよ?こんな玩具みたいな剣欲しがるなんておかしな人って思ってたら、本当におかしかったみたい。2刻ぐらいしたらまたやってきて、家の権利書と鍵をくれたのよ。
約束だから剣あげたけど、ああ言うのはやってるのかな?今度別の玩具見せて見よっと。

△月▼日……。
エルとの新居♪
エルは未だに呆然としてるけどね、大きなお風呂作ってあげたら大喜びしてたの。
ホントエルたんきゃわわ~だよ。
もちろん一緒に入ったのよ。ちょっとはしゃぎすぎてのぼせちゃったのは失敗かな?
ベッドも、二人で寝れるサイズの物にしたのよ。狭いベッドで、ギュッとするのも良いけど、やっぱり広いベッドで伸び伸びとイチャイチャしたいよね?

□月○日……。
おこだよっ!
エルの嘘つき!
ハンバーグにチーズ入ってなかった。入れてくれるって行ったのにっ!これはもうお仕置きだよね?
と、言うことで、エルが寝静まった後、手足を拘束しました。お仕置きだからね。
そし着ている物を総てはぎ取ってから、いつものようにお胸をコチョコチョ………。
「んっ、ぁんっ……。」
甘い声が漏れてくるけど、今日は許しませんよ。
コチョコチョ………もにょもにょ……。
「あんっ………ダメぇ……………ってなにっ、んっ……。」
少し激しくしてたら目を覚まして叫ばれそうになったので、慌てて私の口でエルの口を塞ぎます。
起きちゃったなら、それはそれでいいのです。お仕置きなのですから。
当初、振り解こうと激しく動いていたエルでしたが、四肢を拘束されていては逃げることも出来ないのです。そして口を塞いだままもにょもにょしていると段々と抵抗が弱くなってきます。
大人しくなったので、唇を離し、お胸の先をつんつんすると、エル………いやエルたんは身を捩りながら甘い声を上げます。
うー、もう我慢できません。エルたんは私の物ですよ。
下腹部に手を伸ばすと、エルたんの身体がビクッと震えます。
「エルたん、可愛い。」
「いやっ、ダメ。」
「何がダメなの?」
「そこは……アンッ、イヤ………やさしく………して?」
「エルたん、エルたん、エルたん………大好き!」
身動きできないエルたんの身体中をくまなく愛撫します。勿論大事なところも………。
触れられる度に、エルたんの声に艶が帯びていきます。
「いや………ダメぇ……お願ぃ……焦らさないでぇ………。」
エルたんが懇願して来ます。
「ちゃんとごめんなさいする?」
「うん、うん、ごめんなさい……。」
「エルたんはどうして欲しいの?」
「うぅ、焦らさないでぇ……んっ……切ないの……。」
「エルたんの立場分かってる?」
「うん、ユウお姉ちゃんの奴隷だよ。だからお願い。何でも言うこと聞くからぁ……。」
「いい子ね。じゃぁあげるね。」
エルたんの唇を塞ぎ、微妙に動かしていた手を激しくします。それだけでエルたんの身体は激しく新しい世界への扉を開きます。
「あ、あぁぁぁ~………。」
エルたんきゃわわ~。これでエルたんは私の物。明日からも可愛がってあげるね。



……………。
……………。
……………。
「ユウ?」
「ん、なぁに?」
「これは何かな?」
エルザはさっきまで開いていたノートを、ユウに向ける。顔が火照って赤くなっているのが分かるが、今は問いつめるべき時間だ。
「何って、日記?」
「あんたは、何書いてんのよっ!大体いつ私があなたの奴隷になったのっ!知らない人が見たら誤解するでしょうがっ!」
「だって、楽しいこと書けってエルたんが……。」
「誰がエルたんよっ!あることないこと書くんじゃないわよっ!」
「ぶぅー、朝のエルたん、甘えたでぎゅぅのおねだりする癖にぃ。」
「それとこれとは話が別でしょっ!とにかく、そんな妄想は、誰かに見られる前に消しておきなさいよっ!」
「いやっ。………ちゅーしてくれたら消す。」
「………………………チュッ。」
エルザの唇がユウの唇に触れる。
「これで良いでしょ。ちゃんと消しておきなさいよ。私先にお風呂行くからね。」
そう言って振り返りもせずに浴室へ向かうエルザ。
「はぁーい。………時間の問題だと思うけどなぁ。」
エルザの後ろ姿を見送りながら、ユウはそう呟くのだった。
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