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第19話
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「ありがとう。また会いたいな。今度ゆっくり飲もうよ」
景はスマホをバックに仕舞うと、二次会へ行く友人達に連れられて行ってしまった。
ファンサービスするみたいに、手を振りながら。
「あ、うん。じゃあまた」
社交辞令だろうな。そう思いながらも、俺も笑顔で手を振り返した。
景達がタクシーに乗り込むのを見届けると、途端に辺りは静かになった。
さて。
俺はこのヘラヘラした酔っ払いを自分の家まで持ち帰らなければ。
「ほら。翔平。俺んち泊まってええから、家まで頑張って歩ける?」
「えっ! 泊まっていいの? いえ~い!」
翔平は泊まりだと聞くと、俺の体からパッと離れてスキップをし始める。
急にテンションが上がっている。謎だ。
「ねぇ、景と喋った? マジイケメンでしょ?」
翔平は赤い顔でまた俺の顔を覗き込む。
俺は景の手のひらを思い出した。
頭に置かれた景の手。
大きくて、暖かかった。
「そりゃあな。今まで会った中で一番カッコええで。でもな、いきなり俺の頭撫でてきたんやで? さすがモテる男は違うわ。あんなんするなんて、遊び慣れてる証拠やわ」
「え? 別にいいじゃん頭撫でるくらい。修介チビだから撫でたくなったんじゃねぇの?」
「チビ言うなっ!」
「また景の休み取れたら、みんなで集まろうねぇ~」
「……うん。そやね」
景はなんで俺の連絡先なんか聞いて来たんだろう。
やっぱり好感度上げるために、いい顔見せたいのかな。
超絶忙しい彼から連絡なんて、あるわけないけど。
「コンビニで酒買ってこ~?」
「はっ?! まだ飲むんか?! あかん!」
まるで夢のような一日は終わった。
景はスマホをバックに仕舞うと、二次会へ行く友人達に連れられて行ってしまった。
ファンサービスするみたいに、手を振りながら。
「あ、うん。じゃあまた」
社交辞令だろうな。そう思いながらも、俺も笑顔で手を振り返した。
景達がタクシーに乗り込むのを見届けると、途端に辺りは静かになった。
さて。
俺はこのヘラヘラした酔っ払いを自分の家まで持ち帰らなければ。
「ほら。翔平。俺んち泊まってええから、家まで頑張って歩ける?」
「えっ! 泊まっていいの? いえ~い!」
翔平は泊まりだと聞くと、俺の体からパッと離れてスキップをし始める。
急にテンションが上がっている。謎だ。
「ねぇ、景と喋った? マジイケメンでしょ?」
翔平は赤い顔でまた俺の顔を覗き込む。
俺は景の手のひらを思い出した。
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大きくて、暖かかった。
「そりゃあな。今まで会った中で一番カッコええで。でもな、いきなり俺の頭撫でてきたんやで? さすがモテる男は違うわ。あんなんするなんて、遊び慣れてる証拠やわ」
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「チビ言うなっ!」
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「……うん。そやね」
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