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後悔 (攻め視点)
後悔11
しおりを挟むーーー2月16日
今日は仕事終わりに、庭園へ行こうって、レイン様から誘われた!緊張して上手く話せなくて、1つの花を指差して「レイン様の髪色と同じように美しい色ですね。」って言ってしまった。レイン様は僕にこんな事を言われたのが心底嫌だったみたい。眉根を寄せて何も言わずに立ち去ってしまった。せっかく縮まった距離もまた遠のいてしまったーーー
勇気を出して庭園に誘った。会話はないもの、花を見るエルを眺めているだけで至福の一時だった。容姿について言われることはあっても、世辞だとわかっている分辟易としていた。だが、エルに褒められると、凄く嬉しかった。嬉しすぎて、何故か逃げてしまった。そんな私の行為がエルを不安にさせていたなんてーーー。後悔しかない。
ーーー2月20日
あの日からレイン様に避けられている。それは「無闇に近寄るな」「あまり調子に乗るな」そう言われているようだった。僕と目が合う度に眉根をこれでもかというくらいに寄せ、嫌悪を全面に出す。なんだか現実を突きつけられたようだった。
、、、エルの日記を読んで私の態度がそういう風に見られていたことに絶句する。私はあの日から、エルを見ると心臓が不整脈をおこし、暴れ回る。まともにエルを直視出来ず、半目でエルを見ていた、、、が、それはエルにとって"嫌悪"のように見えていたのだと知る。またもや大きな後悔が私を襲った。
ーーー2月25日
2週間後に結婚の披露会も兼ねてパーティーがあるんだって。しかもレイン様が僕の正装を仕立ててくれるみたい!嬉しいはずなのに、凄く辛かったーーー
パーティーの2週間前、エルにパーティー用の服を仕立てた。だが、気まずいままの空気の中、
「君のために仕立てたんだ。良かったらパーティーの日、着てくれないか?」
なんて言える勇気もかっこよさも持ち合わせていなかった私は、ダサすぎる最低な事を言った。
「どうせ服を新調する資金などないのだろう?こちらで準備してやるから、そのつもりで。」
気付いた時には、鬼の形相をした仁王立ち状態の執事の前に私が正座していた。
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