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後悔 (攻め視点)
後悔9
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攻めと受けの関わりがあまりないのに、なんで攻め後悔してるのー?そう思った方、そうなんです。受け視点ではあまり攻めとの関わりを書いてこなかったのでそう思うのが、当たり前なんです。ここから、色々書いていこうと思っているので、まだ読めるよ~、大丈夫~と思っている方だけ読んでいただければです。長い!イライラする!と思っている方は、まだ続くので、そっと閉じていただければです。拙作を読んでくださる皆様、いつも救われています。ありがとうございます。:.* ♡(°´˘`°)/ ♡ *.:
ーーー2月11日
レイン様に会えない。僕を避けていらっしゃる。でも!僕は諦めない!いっぱい話しかける!ーーー
エルは、私に「愛するつもりは無い」と言われて、傷付いていると思っていたら、次の日には私の元へ来て、私の仕事を手伝ってくれたのだ。私はあまりのエルの優しさと健気さに驚いた。
今まで私は多くの令嬢と婚約させられていた。親の勝手な都合によって。その全ての婚約者に冷たく言い放つ。「お前を愛する気はない」と。その一言と、私の態度で婚約者はみな実家へとトンボ帰りする。私の顔目当てで来るやつら全員。
だが、エルだけは違った。私に話しかけてくる。純粋な眼差しで。私は初めての事に動揺する。家族や使用人以外とプライベートな事を話したことがなく、何を話せばいいのか分からない。
仕事を手伝ってくれた礼をしようとするが、エルを前にすると上手く言葉が続かない。なんとか言葉を紡ごうとする。思ってもみない言葉が出る。
「媚び売りは通用しないぞ、実家に帰るのなら今の内に帰っておけ」
長年積み重なった無愛想はそう簡単に治るものでもない。思ってもみない言葉が出る。まずい、そう思った時にはもう遅い。
エルはまたあの辛そうな顔をして俯いた。震える肩に咄嗟に腕を伸ばそうとする。だが、私の腕が届く前に、エルは逃げるように部屋へと戻って行った。
伸ばした腕は虚しく空を切る。
一部始終を見ていた執事は呆れたような、怒っているような表情をして出ていった。
また次の日は寝不足になってしまった。
ーーー2月11日
レイン様に会えない。僕を避けていらっしゃる。でも!僕は諦めない!いっぱい話しかける!ーーー
エルは、私に「愛するつもりは無い」と言われて、傷付いていると思っていたら、次の日には私の元へ来て、私の仕事を手伝ってくれたのだ。私はあまりのエルの優しさと健気さに驚いた。
今まで私は多くの令嬢と婚約させられていた。親の勝手な都合によって。その全ての婚約者に冷たく言い放つ。「お前を愛する気はない」と。その一言と、私の態度で婚約者はみな実家へとトンボ帰りする。私の顔目当てで来るやつら全員。
だが、エルだけは違った。私に話しかけてくる。純粋な眼差しで。私は初めての事に動揺する。家族や使用人以外とプライベートな事を話したことがなく、何を話せばいいのか分からない。
仕事を手伝ってくれた礼をしようとするが、エルを前にすると上手く言葉が続かない。なんとか言葉を紡ごうとする。思ってもみない言葉が出る。
「媚び売りは通用しないぞ、実家に帰るのなら今の内に帰っておけ」
長年積み重なった無愛想はそう簡単に治るものでもない。思ってもみない言葉が出る。まずい、そう思った時にはもう遅い。
エルはまたあの辛そうな顔をして俯いた。震える肩に咄嗟に腕を伸ばそうとする。だが、私の腕が届く前に、エルは逃げるように部屋へと戻って行った。
伸ばした腕は虚しく空を切る。
一部始終を見ていた執事は呆れたような、怒っているような表情をして出ていった。
また次の日は寝不足になってしまった。
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