僕の大好きな旦那様は後悔する

小町

文字の大きさ
上 下
18 / 25
後悔 (攻め視点)

後悔9

しおりを挟む
  攻めと受けの関わりがあまりないのに、なんで攻め後悔してるのー?そう思った方、そうなんです。受け視点ではあまり攻めとの関わりを書いてこなかったのでそう思うのが、当たり前なんです。ここから、色々書いていこうと思っているので、まだ読めるよ~、大丈夫~と思っている方だけ読んでいただければです。長い!イライラする!と思っている方は、まだ続くので、そっと閉じていただければです。拙作を読んでくださる皆様、いつも救われています。ありがとうございます。:.* ♡(°´˘`°)/ ♡ *.:









ーーー2月11日

 レイン様に会えない。僕を避けていらっしゃる。でも!僕は諦めない!いっぱい話しかける!ーーー


エルは、私に「愛するつもりは無い」と言われて、傷付いていると思っていたら、次の日には私の元へ来て、私の仕事を手伝ってくれたのだ。私はあまりのエルの優しさと健気さに驚いた。

 今まで私は多くの令嬢と婚約させられていた。親の勝手な都合によって。その全ての婚約者に冷たく言い放つ。「お前を愛する気はない」と。その一言と、私の態度で婚約者はみな実家へとトンボ帰りする。私の顔目当てで来るやつら全員。

だが、エルだけは違った。私に話しかけてくる。純粋な眼差しで。私は初めての事に動揺する。家族や使用人以外とプライベートな事を話したことがなく、何を話せばいいのか分からない。

仕事を手伝ってくれた礼をしようとするが、エルを前にすると上手く言葉が続かない。なんとか言葉を紡ごうとする。思ってもみない言葉が出る。

「媚び売りは通用しないぞ、実家に帰るのなら今の内に帰っておけ」

長年積み重なった無愛想はそう簡単に治るものでもない。思ってもみない言葉が出る。まずい、そう思った時にはもう遅い。

 エルはまたあの辛そうな顔をして俯いた。震える肩に咄嗟に腕を伸ばそうとする。だが、私の腕が届く前に、エルは逃げるように部屋へと戻って行った。

伸ばした腕は虚しく空を切る。

一部始終を見ていた執事は呆れたような、怒っているような表情をして出ていった。

また次の日は寝不足になってしまった。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

その部屋に残るのは、甘い香りだけ。

ロウバイ
BL
愛を思い出した攻めと愛を諦めた受けです。 同じ大学に通う、ひょんなことから言葉を交わすようになったハジメとシュウ。 仲はどんどん深まり、シュウからの告白を皮切りに同棲するほどにまで関係は進展するが、男女の恋愛とは違い明確な「ゴール」のない二人の関係は、失速していく。 一人家で二人の関係を見つめ悩み続けるシュウとは対照的に、ハジメは毎晩夜の街に出かけ二人の関係から目を背けてしまう…。

やり直せるなら、貴方達とは関わらない。

いろまにもめと
BL
俺はレオベルト・エンフィア。 エンフィア侯爵家の長男であり、前世持ちだ。 俺は幼馴染のアラン・メロヴィングに惚れ込み、恋人でもないのにアランは俺の嫁だと言ってまわるというはずかしい事をし、最終的にアランと恋に落ちた王太子によって、アランに付きまとっていた俺は処刑された。 処刑の直前、俺は前世を思い出した。日本という国の一般サラリーマンだった頃を。そして、ここは前世有名だったBLゲームの世界と一致する事を。 こんな時に思い出しても遅せぇわ!と思い、どうかもう一度やり直せたら、貴族なんだから可愛い嫁さんと裕福にのんびり暮らしたい…! そう思った俺の願いは届いたのだ。 5歳の時の俺に戻ってきた…! 今度は絶対関わらない!

林檎を並べても、

ロウバイ
BL
―――彼は思い出さない。 二人で過ごした日々を忘れてしまった攻めと、そんな彼の行く先を見守る受けです。 ソウが目を覚ますと、そこは消毒の香りが充満した病室だった。自分の記憶を辿ろうとして、はたり。その手がかりとなる記憶がまったくないことに気付く。そんな時、林檎を片手にカーテンを引いてとある人物が入ってきた。 彼―――トキと名乗るその黒髪の男は、ソウが事故で記憶喪失になったことと、自身がソウの親友であると告げるが…。

そんなの真実じゃない

イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———? 彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。 ============== 人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。

心からの愛してる

マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。 全寮制男子校 嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります ※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください

嫌われ者の長男

りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

キミと2回目の恋をしよう

なの
BL
ある日、誤解から恋人とすれ違ってしまった。 彼は俺がいない間に荷物をまとめて出てってしまっていたが、俺はそれに気づかずにいつも通り家に帰ると彼はもうすでにいなかった。どこに行ったのか連絡をしたが連絡が取れなかった。 彼のお母さんから彼が病院に運ばれたと連絡があった。 「どこかに旅行だったの?」 傷だらけのスーツケースが彼の寝ている病室の隅に置いてあって俺はお母さんにその場しのぎの嘘をついた。 彼との誤解を解こうと思っていたのに目が覚めたら彼は今までの全ての記憶を失っていた。これは神さまがくれたチャンスだと思った。 彼の荷物を元通りにして共同生活を再開させたが… 彼の記憶は戻るのか?2人の共同生活の行方は?

代わりでいいから

氷魚彰人
BL
親に裏切られ、一人で生きていこうと決めた青年『護』の隣に引っ越してきたのは強面のおっさん『岩間』だった。 不定期に岩間に晩御飯を誘われるようになり、何時からかそれが護の楽しみとなっていくが……。 ハピエンですがちょっと暗い内容ですので、苦手な方、コメディ系の明るいお話しをお求めの方はお気を付け下さいませ。 他サイトに投稿した「隣のお節介」をタイトルを変え、手直ししたものになります。

処理中です...