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後悔 (攻め視点)

後悔 1

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   1ヶ月という長い道のりを越え、やっと一段落着つくことができた。ふと、自分の屋敷にいるあいつが気になった。今頃どうしているのだろうか。半年も帰らないのだ。孤独に耐えれずどうせ他の奴らと同じように私が帰る頃には実家に帰っているんだろうな、と半ば自暴自棄になりながら、そっと首にかかるペンダントに触れる。それはあいつのように温かく廃れた心をじんわりと癒してくれる。あいつに誑かされているような自分に腹が立つ。

 どうせあいつも、と途方のない思考になる。やめだ、と、任務に集中しようとする時にパリンと音がし、あいつから貰ったペンダントが割れて地面に落ちた。

 焦って欠片を集める。ドクンと心臓が嫌な音を立てる。透明なガラスで出来ていたはずのそれは、今はどす黒くなり、光を失っていた。何か嫌な予感がする。一先ず落ち着こうと立ち上がったその時、空から物凄く大きな気配を感じた。暗がりの空に、大きな影が見える。それは段々と近づき私の目の前に降り立った。

 大きな影の正体はダーウという緊急用に使われる鳥だ。何事かと思い、駆け寄ると、ダーウの背中に乗っていた人が転がり落ちてきた。支えて立ちあがせると、あいつにつかせていたはずの護衛だった。嫌な予感がする。
 
 「どうした」

 護衛は私の方を焦点の合わない目で見て、慌てた様子で伝える。

 「お、おくさ、奥様が、何者かに、より、こ、こ、ころさ、」 



 護衛はそこで涙を流し、そのまま私の方を見ることができないようで俯いていた。
 
なんだ、護衛は、なんて言ったんだ?
 
エルが?ころされた? 、、、、、冗談だ。私はそう思い、護衛に言う。
 
 「冗談だろ?なぜエルが殺されないと、、、いけないんだ。意味が分からない。もう少しマシな嘘をつけ。」

 ハ、ハ、と息を切らす護衛の顔は蒼白でガタガタと震えている。
 
 その様子が嫌でも現実を見せてくる。信じたくない。
現実から逃れたくて「冗談だ」と声に出すがそれは虚空へと消えていく。

 ダーウはどんな所でも2日あればどこにでもどんで行ける。費用は物凄くかかり、緊急用の交通機関となっている。
 
 「その話が、、、、本当ならいつ、襲われたん、だ、、、」

 足がフラフラとし、意識が保っていられない。

 「ふ、2日前に、襲われ、、、たようです。」
 
 
 2日前、、頭の中でそればかり回る。後悔が押し寄せる。なぜ2日前私はエルの近くにいなかったのか。私はエルの危険に気がつけなかった。なぜ守れなかったのか。
 
 ダーウへ乗る。エルの元へ1秒でも早く行きたかった。
 
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