5 / 9
第5話
しおりを挟む
ケントくんがジェットコースターに行くと、順番待ちの列がありました。
広い場所の一部分にかかっていましたが、絵が描けないほどではありません。
ケントくんは気にしないで、絵を描くことにしました。
歩いている間に何を描くかは決めていました。怪獣です。
頭から長い尻尾の先までトゲトゲがはえていて、大きな口からキラリと光る、おそろしいキバが見えます。
火をふきます。真っ赤で大きな目で、ぎょろりとにらみつけてきます。
体は恐竜みたいに大きくて、ギザギザのかたいうろこでできています。
長い手をぶんぶんと振り回し、するどい爪がついた長い足で立って、のっしのっしと歩きます。
全体の色は青にしました。
途中でインクがなくならないかと心配しましたが、大丈夫でした。
がんばって最後まで描きあげたケントくんは、離れたところから、超大作をながめました。
とても大きな怪獣ができあがりました。
つかれたけれど、満足のいく絵です。
あとは、この怪獣が動きだしたら、みんなおどろいて、すごいといってくれるでしょう。
『きみは天才だ』
『わたしのために描いてほしい』
そんなふうに言う人が、あらわれるかもしれません。
パパとママも、きっとよろこんでくれるでしょう。
ケントくんはそんな想像をしながら、怪獣がむくむくと立ち上がるのを待ちました。
大きな絵だからか、とても時間がかかっています。
大きな風船に空気が入るときみたいに、ゆっくりゆっくりとふくらんでいきます。
待っているのにあきてしまったケントくんは、またあとで見にこようと思って、移動しました。
いっしょけんめいに描いていたときは気がつきませんでしたが、のどがかわいていました。ジュースを買ってもらおうと、家族をさがします。
そんなとき、迷子の放送がきこえてきました。
「ミズシマケントくん。ミズシマケントくん。お母さんとお父さんが迷子センターでお待ちです。近くにいる、園内スタッフに声をかけてください」
いつから呼ばれていたのかわかりませんが、迷子センターに行けば、パパとママが待っています。
広い遊園地内を走りまわらなくてすむので、ラッキーと思いました。
ジェットコースターのスタッフに声をかけて、迷子センターの場所をききました。
スタッフは無線で誰かと話しをしてから、迷子センターまで連れて行ってくれることになりました。
広い場所の一部分にかかっていましたが、絵が描けないほどではありません。
ケントくんは気にしないで、絵を描くことにしました。
歩いている間に何を描くかは決めていました。怪獣です。
頭から長い尻尾の先までトゲトゲがはえていて、大きな口からキラリと光る、おそろしいキバが見えます。
火をふきます。真っ赤で大きな目で、ぎょろりとにらみつけてきます。
体は恐竜みたいに大きくて、ギザギザのかたいうろこでできています。
長い手をぶんぶんと振り回し、するどい爪がついた長い足で立って、のっしのっしと歩きます。
全体の色は青にしました。
途中でインクがなくならないかと心配しましたが、大丈夫でした。
がんばって最後まで描きあげたケントくんは、離れたところから、超大作をながめました。
とても大きな怪獣ができあがりました。
つかれたけれど、満足のいく絵です。
あとは、この怪獣が動きだしたら、みんなおどろいて、すごいといってくれるでしょう。
『きみは天才だ』
『わたしのために描いてほしい』
そんなふうに言う人が、あらわれるかもしれません。
パパとママも、きっとよろこんでくれるでしょう。
ケントくんはそんな想像をしながら、怪獣がむくむくと立ち上がるのを待ちました。
大きな絵だからか、とても時間がかかっています。
大きな風船に空気が入るときみたいに、ゆっくりゆっくりとふくらんでいきます。
待っているのにあきてしまったケントくんは、またあとで見にこようと思って、移動しました。
いっしょけんめいに描いていたときは気がつきませんでしたが、のどがかわいていました。ジュースを買ってもらおうと、家族をさがします。
そんなとき、迷子の放送がきこえてきました。
「ミズシマケントくん。ミズシマケントくん。お母さんとお父さんが迷子センターでお待ちです。近くにいる、園内スタッフに声をかけてください」
いつから呼ばれていたのかわかりませんが、迷子センターに行けば、パパとママが待っています。
広い遊園地内を走りまわらなくてすむので、ラッキーと思いました。
ジェットコースターのスタッフに声をかけて、迷子センターの場所をききました。
スタッフは無線で誰かと話しをしてから、迷子センターまで連れて行ってくれることになりました。
42
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
小さな大冒険
衿乃 光希
絵本
動物の子供たちが、勇気を出して一歩を踏み出す、小さくても大きな冒険物語。主人公は毎回変わります。作者は絵を描けないので、あなたの中でお好きな絵を想像して読んでくださいね。漢字にルビは振っていません。更新は不定期です。絵本大賞にエントリーしています。
大人の絵本・おじさま
矢野 零時
絵本
大人の絵本ずきの人たちのために、少し残酷で悲しい話を書いてみました。
もちろん、子供である、あなたが読まれても、楽しんでいただけると思います。
話の内容ですか、それはお読みになってください。
【怖い絵本】ママじゃない
るいのいろ
絵本
【怖い絵本】
大好きなママ。
いつもいつも優しくて、とっても暖かい。
一緒に遊んでくれるし、寝る時はいつも一緒。
でも、ママじゃない人が来ると、ママは隠れちゃう。
せかいのこどもたち
hosimure
絵本
さくらはにほんのしょうがっこうにかよっているおんなのこ。
あるひ、【せかいのこどもたち】があつまるパーティのしょうたいじょうがとどきます。
さくらはパーティかいじょうにいくと……。
☆使用しているイラストは「かわいいフリー素材集いらすとや」様のをお借りしています。
無断で転載することはお止めください。
ぎゅっぎゅっむぎゅ〜
水あさぎ
絵本
大好きの表現を【リズムスキンシップ】でお子さんと一緒にやってみてください♪
スキンシップを取る事で
あったかい気持ちになれる
頭をなでるだけで
手をつなぐだけで
ちょっとした事なのに落ち着くのは
大好きだから
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる