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クラーケンと別れた。

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「これで経験値を得放題ってわけね」
「いや、そういうわけではない。ゲソを再生するのに少なからず体力が必要だからな。まあまだ数回は再生が可能だが」
「そう。ならば定期的に経験値を得る為にゲソを狩りに来るわね」
「そうだな。週に一回であれば問題ない」
「交渉成立ね」
 魔女はクラーケンが差しだしたゲソを全てレーザー魔法で刈り取った。
「凄い収穫ね」
「そうだな。これでどんな食料難でも飢餓になる事はそうそうなさそうだ」
「だけど、魔女の魔法を使えば食料出し放題だから元々食糧難になる事はなかったんじゃないか?」
 茶屋の主人が言う。
「その通りね。でもこのゲソはとても貴重で売れば高く売れるでしょう。しかしあまりにクラーケンのゲソが流通したら高く買い取ってもらえなくなるわ。そしたらその時は難民にゲソを配りましょう。社会貢献の為に」
「なるほどな」
 魔女達がクラーケンのゲソを刈り取った事で、経験値が上がり全員のレベルが上がった。
「良い感じね。じゃあクラーケンまた会いましょう」
「うむ」
 クラーケンはそう言うと、深海へと帰って行った。
「クラーケン。実は良い奴だったのか」
「そうね。そしてクラーケンの居場所は常に把握しているから週一感覚で行ける時は経験値稼ぎに行きましょう? 普通の雑魚モンスターを狩るよりよっぽど経験値を稼げるから」
「そうだな。良い契約をしたな。あわよくば仲間になってくれないかな」
「そうね。それも視野に入れてみましょうか。強い仲間はいて困る事はないからね」
「そうだな」
「とはいえ、私は味方が弱いからと言って仲間にしないわけじゃないから。精神的に安定する相性の良い仲間はそれだけで心強く感じるし、弱いって事は強くなる可能性も秘めている。例え強くならない、なれないとしてもそれはそれで安心感があるだけで人は気持ちが楽になるものよ。それはつまり自身の安定、守るべき者を背負った強さにもなるわ」
「なるほどな」
 魔男は納得して頷いた。
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