一貫性と整合性、皆無小説

モンスターに最初の攻撃を仕掛けた。

「まあでもAランク一体ぐらいだったらなんとかなりそうよね」
「油断は禁物だぞ。菌持つているかもしれないからな」
「また無理矢理な駄洒落を。まあそうね。確かにあなたの言う通りね。というわけで落とし穴を今モンスターに仕掛けたわ」
「やるね」
「あれっ、穴に落ちないわ」
「落とし穴なんかに落ちるか」
　腹の底に響く様な声で何者かが言った。まあ人間っぽくないのでモンスターだろうと魔女は思った。
「どうしよう魔法が効かないわ」
動揺するな。童謡を歌ってやるから。幼い頃同様に」
「まずあなたとは幼い頃会った事はないし、童謡を私に歌ってくれる必要もない」
「そりゃあそうだ」
「でもあなたの駄洒落で少しは私の心は落ち着いたわ。実の所そんなに動揺してはいなかったけど。つまり言葉が勝手に行っただけで、言っただけの話ね」
　魔女はそういうとニコリと笑った。