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これからどうするかの話し合いをした。

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「じゃあ、話しも纏まった事だし早くここから抜け出しましょう?」
「そうだな」
 掘り起こした地下の更に地下に眠る聖剣が見つからない様に、穴を元通り埋める穴埋め魔法を魔女は唱えてダンジョンから全員が抜け出した。
「久方ぶりの地上だな」
 小人鬼と融合している地縛霊が言うと、その直後同じ口から同じ声で今度は小人鬼が「良かったな」と言ったので、それを見ていた魔女はまるで自問自答をしているようなその光景に何とも言えないひきつったような笑ったような表情をしていた。
「それで今度はどこのダンジョンに向かう?」
「どこにダンジョンがあるのか私は知らないの。無知なのよ。でも鞭で叩かないで」
「どんなギャグだよ。えっと、そうだな。ここから近いダンジョンはいくつかあるけど、全て国指定のダンジョンだった気がする。指定されていない誰でも入れるダンジョンは多分ここからだと千キロぐらい離れた場所にあるな」
「千キロかまあ近いわね」
「ち、近いか? 千キロ」
 ぎょっとした様子で小人鬼が言う。
「近いわよ。だって空飛んでぴゅーっと、ひとっ飛びじゃない」
「いや、それ言い方次第だよ」 
 小人鬼が呆れたように言う。
「実際問題そんなに遠くはないわよ。眠りながら飛んで行けばまあ明日には着くわ」
「そんな鳥みたいな器用な事出来るのか?」
「鳥に出来て魔女に出来ないわけないじゃない。魔女は鳥の上位互換なのよ」
「その表現は多分間違っていると思う」
「まあ、良いわ。どちらにせよ。皆に任せるわ。千キロ離れたダンジョンに行くか、それとも近場のダンジョンに行くか。でも国の指定のダンジョンだから冒険者登録をしなくちゃいけないのよね」
「まあ、そうなるな」
「さあ、話し合いを始めましょう?」
 そう言って魔女は物質化魔法で机と椅子を物質化し、椅子に腰かけた。
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