3 / 13
3
しおりを挟む
ホームルームが終わり快斗や友達と別れを告げた大翔は職員室へ向かった。
ガラガラと戸をあけ学年と名前を言い一条を呼ぶ。すると中から出てきた一条が「生徒指導室行くぞ」と言ったので頷いて、黙ったままついていく。
生徒指導室は、職員室の向かいにある部屋の中にソファーが向かい合わせで2脚とその間に机が置いてある一見応接室にも見えるような部屋だ。けれど、問題児などが壊さぬよう置物などが一切無く殺風景な空間となっている。
生徒指導室に着くと大翔をソファーへ座らせ一条は部屋の鍵を閉めた。
なぜ部屋の鍵を閉めるのかとも思ったが、一条が話を始めたことで気にならなくなる。
「呼ばれた理由はわかってるよな?」
「はい、次からは気をつけます。」
少しの間説教をされ、解放されると思った時、一条がこんなことを言った。
「君は西原快斗くんと仲が良かったよね?」
「はい、友達です」
いきなり出てきた名前に動揺をしながら大翔はそう言った。
「じゃあこれってどう思う?」
そう言って一条は訝しげに見つめる大翔にスマホの中に映る写真を見せた。
それは快斗とその彼女が教室の中抱き合ってキスをしているところだった。
大翔の頭が真っ白になる。
「これ以上のことしてる写真もあるんだけど、、見る?」
と一条が言うが大翔は答えることができなかった。
「見る?」
ともう一度問う一条に、漸く頭が動いた大翔は
「見ない!」と叫んだ。
すると一条は微笑を浮かべながらスマホをしまった。
「これさ、生徒指導の教員として見過ごすわけにはいかないんだけどさ、西原くん今年受験だよね?大学進学に響いちゃうかもなーって、、ね?」
一条が強い視線を大翔にに向けた。
「隠してあげてもいいけど僕に利益無いし、、って思ってたんだけど君の友達なら話は別だよ」
「どう言うことですか」
聞いてはみたが大翔はなんとなく一条が次に言うことを予想できた。
「えー、、だから君なら西原くんを助けてあげられるよってこと。北川大翔くん。もちろんタダでは無いけどね?でも、、好きなんでしょう?西原くんのこと、、まさか断らないよね?」
一条は人を脅しているとは思えないような穏やかな微笑みを浮かべそう言った。
「最低ですね、」
一条を睨みながら大翔はそう言ったものの、答えは決まっていた。
「なにが目的なんですか、、?」
途端に一条の目にギラギラとした光が宿った。
「なにって君自身だよ」
ガラガラと戸をあけ学年と名前を言い一条を呼ぶ。すると中から出てきた一条が「生徒指導室行くぞ」と言ったので頷いて、黙ったままついていく。
生徒指導室は、職員室の向かいにある部屋の中にソファーが向かい合わせで2脚とその間に机が置いてある一見応接室にも見えるような部屋だ。けれど、問題児などが壊さぬよう置物などが一切無く殺風景な空間となっている。
生徒指導室に着くと大翔をソファーへ座らせ一条は部屋の鍵を閉めた。
なぜ部屋の鍵を閉めるのかとも思ったが、一条が話を始めたことで気にならなくなる。
「呼ばれた理由はわかってるよな?」
「はい、次からは気をつけます。」
少しの間説教をされ、解放されると思った時、一条がこんなことを言った。
「君は西原快斗くんと仲が良かったよね?」
「はい、友達です」
いきなり出てきた名前に動揺をしながら大翔はそう言った。
「じゃあこれってどう思う?」
そう言って一条は訝しげに見つめる大翔にスマホの中に映る写真を見せた。
それは快斗とその彼女が教室の中抱き合ってキスをしているところだった。
大翔の頭が真っ白になる。
「これ以上のことしてる写真もあるんだけど、、見る?」
と一条が言うが大翔は答えることができなかった。
「見る?」
ともう一度問う一条に、漸く頭が動いた大翔は
「見ない!」と叫んだ。
すると一条は微笑を浮かべながらスマホをしまった。
「これさ、生徒指導の教員として見過ごすわけにはいかないんだけどさ、西原くん今年受験だよね?大学進学に響いちゃうかもなーって、、ね?」
一条が強い視線を大翔にに向けた。
「隠してあげてもいいけど僕に利益無いし、、って思ってたんだけど君の友達なら話は別だよ」
「どう言うことですか」
聞いてはみたが大翔はなんとなく一条が次に言うことを予想できた。
「えー、、だから君なら西原くんを助けてあげられるよってこと。北川大翔くん。もちろんタダでは無いけどね?でも、、好きなんでしょう?西原くんのこと、、まさか断らないよね?」
一条は人を脅しているとは思えないような穏やかな微笑みを浮かべそう言った。
「最低ですね、」
一条を睨みながら大翔はそう言ったものの、答えは決まっていた。
「なにが目的なんですか、、?」
途端に一条の目にギラギラとした光が宿った。
「なにって君自身だよ」
11
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…


王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。


ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので芸風(?)が違うのですが、楽しんでいただければ嬉しいです!


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる